高橋健三 「たそがれの記」(93)
2019.3.1〜

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雨　朝から一人前に降っている
　昨日のリハビリはやっておいて良かった。雨を予測して、歩いておいて正解だった。和子のお天気の読みは正しかった。
　パソコンの画面に、僕の沖縄で撮った写真が、呼び出しもしないのに勝手に出てきて、消えなくなってしまった。それにスタート欄があるのに、映像の上に、昔使っていたような呼び出し用のアイコンが並んでしまった。これは、マウスを使って消せることが分かった。しかし、沖縄の画像は、どうしても消えない。他の操作に影響がないから余り気にしてないが、今回のパソコン不調後、変なことが時々起こる。やはりどこかイカレているのだろう。丁度僕みたいなものだ。
　テレビでは、平成から令和への改元ばかり取り上げている。常に時代を顧みることは大事だが、西暦であっても同じことなのに、殊更、天皇と結びつく改元ばかり強調するのは、政治的操作ではなかろうか。上から下への命令と平和の和とが意味なく結合しただけなのだ。言ってみれば、阿部政治のコマーシャルではないか。国民は誤魔化されてはならない。様々な面で、税金の使い道を追及され、追い込まれている時期なのだ。新しい年号の口当たりなどで誤魔化されてはならない。
　天皇退位の式典が行われ、明日からは、天皇という存在が代わって、皇太子が後を継ぎ、若い天皇に代替わりして、令和の元号となる。天皇自身が、象徴の意味を手探りしておられたというが、ご苦労なことだ。僕の母がよく言っていたものだ。「健三が天皇家に生まれ、せめてもう半年遅く生まれたら、豊かに暮らせたのに」。僕は集団疎開に行って飢えの生活に耐えたが、子供心にも天皇家を羨んだことなどない。でも母は真面目にいつもそう思っていたらしい。昭和8年6月生まれである。家庭は酷く貧乏で、父は下級官僚になる前は、市電労組の組合活動家であった。それが僕の思想傾向の下地になっ、た。僕が、退職して、脳梗塞で倒れる頃、父母はもう他界し、天皇は退位するわけだ。戦後の天皇の誠実さは、信じたいと思う。それなりの辛さもあったと思う。政治的には動けない立場だから、政治家のように右傾化することにも縁がなかっただろう。その意味では幸せな存在だ。
　「たそがれの記」94を準備するに当たって、前文挨拶を書き換えるつもりだ。「たそがれ」94の枠組みはＮ兄が作ってくれた。僕はリハビリの経緯と現状を纏めることになると思う。
　明日から令和元年になる。しかし、依然として2019年は続く。

晴れ　陽射しが快い　この所騒音全くなし
　リハビリを、2，3日休んでいるが、心の動きを反映していたのだろう。また始める必要を感じている。気がかりなことがあると、どうしても動くのが億劫になる。それに、体力回復がこれ以上は無理という段階に入っていると思う。これからは好調維持が現実的な目標になる。無理な運動は避け、調整を織り込んで行く必要がある。疲労を残さないようにする。休息も織り込んで行く。
　夕方、ウオーキングに出た。和子と一緒に歩くので、ハイキングのような道を歩くわけではない。二つの大きなスーパーの中を巡って歩くのが普通だ。２時間以上はふらふらと買い物のお供を続ける。僕が空のサブザックを背負って行く。山歩きのせいか脳梗塞以後でもある程度は背負える。買い溜めをする時には大いに役立っている。今日はザックなしだったが、僕の買い物は、シャーペン一本、左手で重い野菜類を引き受けて運んだ。手に下げるよりは、ザックの方が沢山運べる。これが僕の実用的リハビリだ。

晴れ　管理組合総会開く
　朝から、管理組合の総会がある。和子が代議員として参加。
　昨日は、大波乱だったパソコン問題がなんとか解決した。パソコンをあきらめるような敗北主義は捨て、再度立ち向かうことにした。パソコンは軽くなり、使い心地もよい。ただ、ノートの設定が不便で、使い難くなった。このノートに下書きをし、本番の「たそがれ」のためにメールに乗せてＮ君に送信するという手順になるのだが、ノートの使い辛さが、その作業を遣り辛くしている。仕方ないのでこのまましばらく続けてみることにする。仮ノートの安定性は良化しているかもしれない。いずれにしてもWindows10は、文字変換に欠点があるように感じられる。変換が非常に不安定だ。
　失ったソフトには、和子のサークルの招待状を作っていたソフト「筆自慢」が入っていた。これは、勿体ない事をしてしまった。有能なソフトであった。なぜ消してしまったか、まったく自覚症状がない。復帰させる手立ては無さそうだ。
　ドライバー更新ソフトの会社のサービスを使うことは出来そうだが、「無料」とは書いてあってもドライバー更新のためには料金が掛かったりするようだ。それが最後に分ったりするのは、あまり明朗ではない。
　午後からは、体操のトップレベルの演技を鑑賞した。平行棒と鉄棒だが、もう内村の時代は終わって、谷川兄弟の時代に移っていた。兄の翔君が優勝したが、演技の内容を知って、見事な若者たちの居ることが誇りに感じられた。卓球なども、有望視されていた張本などは、頂点から姿を消している。オリンピックを目指して、どんどん新たに若手が伸びて来るだろう。

雨後の曇り　10連休のスタートとしては芳しくない
　24日、25日、26日と、三日間記録が中断してしまった。パソコンの具合が悪く、すべての作業が不可能になったからだ。和子のほうの案内状の印刷も「たそがれ」の継続も、メールの配布もすべてストップ。パソコンと縁を切りたくなったほどうんざりしてしまった。
　原因は、僕が競馬から足を洗い、予想に使っていたJRAのデータをすべて削除する仕事のせいだった。若い頃から貯めて来た膨大な資料やデータがぎっしり詰まっているので、パソコンの動きが鈍くなっていた。その削除作業の際に、あちこちにあった重要なファイルやデータを、消去してしまったようだ。大変危険な作業をしていた訳だ。無知な僕が強引に消去作業をやり過ぎたのだろう。画面が真っ暗になり、マウスは手ごたえがなくなってしまった。今朝になって、自動修復というのがあるのに気づいて、こわごわ試みて、何とか使えるようになった。24日から4日分の記録をこれまた怖々と書き上げた所だ。実に雑な記録になってしまった。
　なお、23日の記述で、スリランカでのテロ行為を、イスラム教全体の行為ともとられかねない発言をして、N氏から叱られ、雑な論じ方を反省したこともあった。付け加えておきたい。
　僕の団地では現在、建物のリフォームの大工事が行われ、建物全体が足場に囲まれ、網をかぶって、騒音と埃にまみれている。26日になって、雨と、それに10連休を控えて、作業の区切りもついて来たのか、騒音も途絶えがちになった。もめていたうちのベランダの扱いは、費用は組合持ちを条件に、タイルは全て剥がすことになって、もう完全にセメントの地肌が出てしまった。あのタイル屋のおじさんの腕は見るも無残に砕け散ってしまった。タイルの石はどこかに運び去られた。再利用が可能なほど綺麗な石だったのに。ただ、想像していたよりは綺麗に仕上がっている。　

晴れ　和子リラの会へ　工事はどのように進むか
　有難いことに、二人とも元気に起床出来た。今日もそれぞれの目標に力一杯頑張る。９時近くから、ベランダは電気ドリルの雑音で凄まじい音が続いている。今日は、それに耐えて家に居る。外所でコーラスの練習をする和子が羨ましい。
　スリランカで「テロ」が発生、日本人の女性が殺された。イスラム教は、殺人集団と化してしまったのか？　政治も革命も、殺人が目的と化した集団は正義を唱える資格はない。宗教と自称する資格もない。人を守ってこそ宗教だ。宗教同士の殺し合いなどは、まさに狂気の沙汰と言うしかない。地球での生存がいつまで可能かという時代に、人間同士が殺し合っている。しかも犠牲者には、争いとは無関係な人間が多い。これ程非人間的な手段はない。宗教でも人間でもない。単なる殺人狂だ。即止めるべきだ。これを責める側も、同様な手段を用いるべきではない。戦争を出来る限り避け、中心部に迫って責任を取らせよう。恐ろしいのは人間そのものなのだ。
　ベランダのタイル剥がしは完了した。和子が、殺人的な騒音に悩まされることもなくなった。家を逃げ出してあたりをうろつく必要もなくなった。あとは工事が静かに進行するだけだ。せいぜい出来上がった環境で、気楽に暮らして行こうや。人並みに、隣近所並みに、高い声も立てず、目立った色も使わず。でも楽しくやろうや。僕ら流に！

快晴　狭山中央病院へ２か月毎の検診に出向く
　担当の山田先生は、血圧記録表を見て、これは良いね、とても良い傾向だ、と言われた。それだけで僕は嬉しくなった。僕はこの先生のぶっきら棒表現が大好きだ。いつもの薬をいただいて帰って来た。今日はどうせベランダの工事が予定されていて、すさまじい騒音が想定されるので、外で食事をとり、カラオケのフリータイムを利用して、和子といろいろと駄弁って来た。
　久し振りの御喋りタイムとなった。家に着くと、北側のタイル剥がしが終わっているのが判った。南側はこの間のトラブル以降そのままになっている。変わったことは濡れたビニールで覆われており、はずし忘れた洗濯物が一枚だけぶら下がっていたのが気になった。まさかイヤガラセのようには取られなかったと思うが…。邪推はよくあるものだ。誤解されないよう注意してよと、和子にもよく言っておいた。明日見極めよう。

快晴　めっきり暖かくなって来た　老人会「みどり会」総会に出席
　最後の総会になるかも知れないので、何も聞こえないのは分っていたが、出席した。最前列に座ったが、やはり何も聞こえて来なかった。仲間の中には、僕と同様に老いてしまった人もいた。新しく承認された役員さん達は大変だがどうか宜しく。新任は二人だけであった。総会は1時間で問題なく終了した。今日で自治会と老人会の総会が終わった。午前中の自治会は、和子に全部任せた。来週の日曜日には問題の管理組合の総会があるが、欠席することにする。代行してきた和子の出欠席も本人に任せようと思う。嫌々の妥協には、それしかない。
　明日月曜日には、入院していた病院で検査を受ける。徒歩バス電車を使う経路は初めてなので少し不安。でも和子が道案内してくれる。
　教え子のCHACOちゃんから、同期会の場で披露する卒業生へ「一言」が欲しいというので、よければ使ってくれと送り返した言葉がある。仕残した仕事として「反戦」があること。疎開と広島を経験した世代として、幾つになってもこれだけは伝えたい、という気持ちを伝え、良ければ使ってとメールで出した。場にそぐわない言葉だと思ったら止めておきなさいとも付け加えた。　

晴れ　外は静か　土日は休みのようだ
　和子は、サークルの打ち合わせ。洗濯物はベランダに干せないものだから、和子は、室内を満艦飾にして、出かけて行く。留守番をする僕が、ストーブを利用して、4時頃までかかって干し上げる。僕も家事に大分マメになった。食事の片付け、洗い物、掃除、洗濯補助など、ちょこちょこ動く家事手伝いもリハビリとして大いに役立っているのではないか。外回りのリハビリの時は、和子に必ず付き添ってもらう。車のタイヤ音などを聴き落とすこともあって危ない。体調急変にも注意しなければならない。兎に角、体はまだ一人前になっていないのだ。外の出歩きには十分な注意が必要だ。だから未だ図書館通いはタブーにしている。
　日中、朝ドラ「なつぞら」の主役をインタヴュする番組を、洗濯物を整理しながら、見ていた。なかなかの個性派で、それが監督たちに評価されているらしい。これから人生スタートだ。羨ましい限りだ。
　22日は、工事があっても、定期健診の日になっているので、入院していた狭山中央病院へ出向く予定だ。徹君の車は廃車にするようなので、今後は利用は出来ない。これからは、徒歩とバスを利用することになる。勿論和子には付き添ってもらう。

快晴　工事は進んでいるのか 和子サークルへ　外は静か
　梅ちゃんの旦那の体調が悪いらしい。今朝、涙ながらの電話があった。受けている和子も涙ぐんでいたから余程心配な事なのだろう。皆そんな歳になっているのだ。いろんな悩みを胸にたたんでおかなければならない。僕らも同様だ。仏像を刻む年頃というのだろう。
　僕はこの頃、リハビリを休みたくなる。しんどくなる時があるのだ。体が軽くなって嬉しい時もあるのだが、毎日は到底続かない。お天気や和子の都合で、一日おき位になることが多い。本屋が飽きてきたことも原因だろう。早く図書館まで付き添いなしに行けるようになりたい。
　小池一夫が死んだ。「子連れ狼」の作者だ。昨日は、「ルパン3世」のモンキー・パンチの死が報じられた。段々、僕らを育てた文化の作り手たちが亡くなって行く。寂しいものだ。いずれは自分もという諦めが出来ていない。文化はいくつになっても体に付き纏っている。それを引き剥がされる気持ちがする。僕は、「福ちゃん」や「サザエさん」や「ブロンデー」などにもそれを感じている。懐かしい風景のようだ。
　ベランダの工事は、来週の月曜日から開始されるらしい。今日夕方、改めて名指しの通告文書が届いた。無駄な抵抗を見せるのはもう止めにした。なるべく和子は騒音から避難させ、僕は耳をふさいで留守番をすることにする。職人の名人芸の末路を見届けてやろうと思う。あのタイルを剥がすのに何日かかるのだろう。近所には騒音の迷惑が掛かるだろうが、お詫びしておきたい。こんなバカなことをしているのはうちだけなのだろうか。前回のリフォームでケリを付けているのかも知れない。じっとして蹲って末路を確かめたいと思う。

良く晴れている
　天気が良いので、今日は工事が進むだろう。まさかいくら反対だと言っても、裸になってベランダに寝るような実力行使はできない。彼らも譲歩している。作業実施を実力で妨害する訳にも行かない。ベランダにまだ置いてあったゴミ類や植木鉢を中に引っ込めた。妨害する気でやったわけではない。家の中に置く余地がなくなってきているのだ。南側だけは、ペイントを壁に塗る準備で、切りかけたタイルの床をそのままにして、一面青いシートが張られていた。昨日いつやったのか全く気付かなかった。これで向こうもゆっくり仕事にかかれるのだろう。僕は、タイル職人の技術がまだ勿体なく思えて仕方がない。彼の丸めた背中が思い出される。
　今回の経験で、分譲の欺瞞性がよく分かった。自分の持ち家ではないのだ。共同住宅という性格は、賃貸でも同じこと。さんざん集団住宅の生活に慣れ、活動もやってきたが、もう一度人生があるのなら、自分のベランダ、自分の庭、自分のプランターのある家に住んでみたい。無理な夢を見ているのかも知れない。人に自分の夢を伝えるのも、耳がこれでは、馬鹿にされるだけだ。やはり総会出席は、思い留まることにする。

薄曇りのち晴れ
　夕方になって、管理事務所から、工事強行の通達が来た。ただ取り壊しの費用は、組合が持つという条件が付いていた。一つの譲歩のつもりなのだろう。しかし、営繕費の蓄えのない我が家には大助かりだ。共用部分の工事条件に罰金扱いされるのかと思っていた僕には、大いに救いになる。いろいろな思い出や、職人さんの腕の確かさにはビックリしたが、そんな甘い思いもガチガチに壊されてしまった。その傷跡は痛々しかった。北側は未だ少しも傷んでいない。昔の職人の手堅さだろう。それだけに痛々しい。

好天続く。工事の気苦労で和子元気なし。　コーラスも力が入らない。昨日は欠席した。
　今日はどうやら出掛けるらしい。気力だけは持続して欲しい。病気でもしたら大変だ。出来るだけ気を落ち着けて事に当たろう、と言い聞かせたい。高橋家の残党の元気な姿を、皆さんにも見ておいていただきたい。亡くなった長男の係累は残念ながら同席していない。病歴を持ちながら、彼は93歳位まで健在だった。妹の多喜子（前列中央）の家族も全員ではない。
　難聴者を交えながらのお喋りは、止むを得ない事情とは言え、元気一杯だったように思う。このお喋りを絶やしたくないと、僕は切実に感じていた。無理な話だが、そう祈りたい。
　工事の動きは今の所ない。僕らの気持ちは解かっては貰えない公算が高い。負ける喧嘩も我慢できない時がある。みんな仕事に忠実だから、一旦決めると意地が出て来るのだろう。人の思惑など見えなくなるのだ。

晴れ、結局天候が大きく変わることはなかった
　パソコンを開けてみると、早速恒ちゃんから一枚だけ昨日の写真が送られてきていた。皆よく映っているのに、和子は自分の映り方が気に入らないようだった。彼女は年取って見えるのが大嫌いなのだ。それに疲れて体調が悪いのだろう。
　パソコンの反応が物凄く鈍くなり、文字変換の速度は使い物にならない。どうしたら良いか本気で考えなければならない。修理ソフトが役立っていない。どんな手段を使っても「たそがれ」を絶やしたくない。「新控え帳」というのを作ったが、鈍さは同じなのでもたもたとやるしか手はない。ベランダへの強制工事は来ていない。この建物はもうすぐ建て替えになる筈だ。その時には、僕も死んでいて、煩いことを言う奴は居なくなっている筈だ。その前に地震で倒れるかも知れない。自治会や組合は人命救助に精力を傾けていなければならないかも知れない。僕は大きな統一はそんな時にこそ必要になって来ると思う。

雨の予報を覆し、好天。小糸君の運転で久が原へ
　ひばりが丘まで、和子とバスと電車で行き、多喜子の家族と合流。久しぶりの久保木さんは、穏やかな表情で、やや前より温和に福々しく映った。しげりがすっかり成長して、大きな女性に見え、そうでもなかった多喜子がやや小さく見えた。小糸さんも背の高い好紳士になっていた。子供らは見ていないが、さぞ良い家庭を作っているのだろう。でも口数は、昔通り少ないように思える。高橋家がお喋りなせいだろう。元気になった松ちゃんと、やっと動いているように見える恒ちゃん。でも恒ちゃんは、しゃべり方はかなりはっきりしていた。耳は僕と同じにかなり遠い。二人でしゃべると相当な怒鳴り合いになる。でも何とか意思疎通は可能だった。彼は新しい俳句集を作っていた。自選集である。見事な表紙を自分でデザインし、最近作が編集されていた。悲しい句もあり、生と戦っている句もあり、ユーモラスな句もある。ゆとりを感じさせる俳句に出合うと、ほっとする。でもこんな句集を見ると、何故か嬉しくなる。和子も昔に比べたら、どんどん喋るようになっていて、とても元気だ。7人の家族で存分に喋った。途中で恒ちゃんが下腹を押さえてベッドに倒れこんだ。痛みか何かで辛いのだろう。でも途中でまた出て来て、おやつのケーキをつまんでいたのでほっとした。甘いものをとても喜ぶという。
　帰りの時間が気になった。もう２時を回っていた。日曜だから、時間によっては車道がめっちゃ混む。帰りは、僕らは池袋で降りて買い物をすることになっていた。彼女の化粧品だ。彼女の宝物が切れていたのだ。池袋の混雑した道で小糸さんが車を止めてくれた。手早く降りる。ここでさようならだ。喜びを十分に味わった。幸せな一日であった。パソコンを叩く気にもならず、明日に期待して、床に着いた。
　忙しい別れだったので、慌ててカメラを車中に置き忘れてしまった。しげりの電話で、それが確認された。またいつか返して貰える機会も作れると信じよう。実現を危うんでいた久が原訪問が皆さんのお陰で、ついに実現した。僕はすっかり満足して、工事の不満を忘れていた。帰りは和子と自宅のそばの中華屋さんで、ラーメンを食べ、夕食にした。僕はすっかり疲れていた。しかし、生きていることの嬉しさを心から味わっていた。

　晴れ　管理組合との関係悪化
　事務所に行ってからの議論は、予想通り、関係職員との議論だけになってしまった。かれらはどうしても予定通りやりたい。うちの考えは、既に出来上がっているものを壊してまで、方針を通そうとするやり方が強引過ぎるという点で、納得が行かない。だから強制的にやれば妨害するかもしれない、と発言しておいた。でも向こうもやり通す気だろう。僕もあまり暴れると自分で寿命を縮めることになるかも知れない。妙に「終の棲家」という価値に拘りたい気持ちがある。そして「ずっと民主的手続きで決めてきた」という論法にも、官僚的な臭いを感じる。しかし共用部分の所有権が組合にあるとは僕も知らなかった。所詮僕は法律は素人だ。友達とは人生観で語り合いたいものだ。帰宅してがっくりしている所だ。

曇り、天気は下り坂
　和子は、へそを曲げて、もう話もしたくないと言って、逃げ回っている。今日も自治会の仕事とコーラスのため不在になる。起きる事には僕が責任を取らなければならない。昨日は、作業員の人が、何も状況を知らず南面ベランダの中央のタイルを電ノコで切断し始めたのだ。半分まで切り傷を入れた所で、和子が抗議した。まだ話が着いていないからだ。細かいことは何も聞いて無いので、とにかく作業を中止した。この件で現場責任者の一人が、名刺を持って挨拶に見えた。後で組合の役員の一人からも電話があった。明日連絡するという。しか し、連絡があっても和子は出たがらないだろう。結局僕が話を付けなければならない。人生の最後で、揉めるのは御免だが、逃げている訳にも行かない。南面ベランダ工事の例外として工事から外して欲しい。タイルのために損害があれば責任を取らなければならないが、タイ ルが原因で事故が予想されることもない筈だ。タイルが爆裂を引き越している原因ではない。共用の妨げにもなってはいない。終の棲家が感情的な嵐の中に置かれるのは、堪らない。

晴れ　工事続く　タイル剥がしの雑音が始まる
　担当している作業員に和子が「強制的にやるのか」と問うと、「何も聞いていません」と、答えが返って来た。抗議が来ていることも何も知らずにやっているらしい。「30万近くかかるらしい」という話しが来て、現状を見にも来ないで即工事なんて了承しがたい。初めの見積もりとも大分大きくずれて居る。和子が大声になるのもうなづける。その後和子は所用で外出した。ドリルの騒音は消えたが、後は病人の僕の番になる。僕の病気の治療費も相当になっており、台所は火の車だ。管理組合とも仲良くやって来たが、これでは溝が出来るのも止むを得ない。
　音はパタリと止まり、静かになった。これから何が起こって行くのか。争いは好きではない。パソコンを直しながら、胆を据え直していた。午後になって、建設塗装工業のＳ課長さんが見え、今朝の出来事に釈明をなさってくれた。連絡がしっかり取れていなかったことを詫び ていた。団地のリフォームの役員にも問題はあったのだと思う。これからの団地運営の在り方に気負い過ぎているのではないか。ここで終わってゆく人々の気持ちも大切にして、無理な線のごり押しには気を付けて欲しい。果たして結末はどうなる。

また朝から雨、雨の中ポリごみ捨てに
　久ぶりに、和子も一日在宅した。大内さんとの長電話はあったが、カラオケ屋さんの評価で、笑いこけながら話していた。最近は僕はずっと行っていないので、ピンと来ない。僕の記憶にあるのはポピーだけだ。新たな参加者については、全く知識がない。何でもバリトンの名手のような男性が参加しているようだ。
　今日は、パソコンの掃除をするつもりで、不要なファイルをじゃんじゃん消してしまった。４，５G（ギガ）位は、消したと思う。所がどこで操作を誤ったのか、大分必要なファイルが消失してしまった。蔵衛門プロというソフトが、前には、アルバムに便利だったのだが、今は建築用のソフトに様変わりしてしまった。同じようなソフトを求めてネットを探したが、怪しげなものばかりで、悪い影響を受けて、必要なソフトまで消してしまったらしい。我ながらそそっかしいのにあきれ返った。わるいのはぼくだけではなく、ソフトの方も実に弱いものが目立つ。総体としてソフトの体はかなり軽くなっているのに、動作の動きは相変わらず鈍い。
　僕は、WINDOWS10に何故か脆弱さを感じている。メールのシステムにも、もっと公用性を重視した管理をやって欲しい。営業用とウイールス対策ばかりが重視されているように思う。届くメールを見ていても、悪戯半分の内容が目立つ様に思う。

よく晴れた　工事が続く　和子はコーラス　僕には歌がない
　ベランダの床面に上からタイルを貼って、建物の躯体に悪影響があるだろうか。タイルペ一パーみたいなものではなく、本格的にタイルをセメントで塗り固めてあるのだ。タイル職人の手で念入りに。一階なのだから下への迷惑の要素も考えられない。それを団地全体の統一を守るために、金をかけてまで引っぺがすという。しかも全額居住者負担でやらされる。分譲住宅には私有制がまるで配慮されていない。管理組合は一種の管理組織になってしまっている。難しいぎりぎりの線で自主性が危うくなっている。もっと早くから自由の無さを知らしめておけば、入居しなかったろう。家内の新居への喜びは、今や毟り取られて行く。和子の心境を考えれば、こんな老後生活の心境なのだろう。一度は見逃してくれたのだから、もう一度、何らかの手段を講じて貰えないものか。

珍しく朝から小雨　次第に強くなっている
　雨は弱くはなってきたが、さっきまでは音立てて降っていた。まだ体は動きそうだから、もう読まない本を、捨て始めようと思う。とっくにやらなければいけない事だったが、病気のためにやれなかった。残った人に迷惑を掛けないためにもやっておきたい。書棚はもちろん、押入れ、戸棚、ベッドの下の空間にも可成り詰め込んである。見栄えの良い日本語と英語の百科事典とか、歴史叢書などは残しておいてくれと言われている。一度にではなく、この手の物を出してよい日に、少しづつ纏めて置くことにする。
　馬関係のファイルを、思い切って削除した。Gフォルダーの70％が削除されてしまった。さぞかし身軽になるかと思ったが、スピードはさほど上がらなかった。兎に角、馬の臭いはすっかり消えた。長年やって来た事だから、何も感じないと言ったら嘘になる。うじうじするのは嫌いだ。さようなら、ぱっかぱっか！

大分暖かくなってきた　ハクモクレンも終り、桜も散り始める
　上空晴れ。日差しもある。しかし薄雲が広がっていて、どこか寒々としている。体調のせいだろうか。工事の心理的影響だろうか。僕らの人生も、この工事で、影が差してしまった。和子も不機嫌なままだ。体の悪い僕にとっては、今止めてくれという気持ちだけが、沈んで行く。しかし、そんな無責任なことも許されない。僕には、思想上、自由と公共の立場の考え方が矛盾して内攻している。
　山田さんにご無沙汰している事が気になっている。今日メールでも出して見る。先ほどメールを出して見たが、宛名書きが不十分で着かなかった。不配達にされたようだ。今、もう一度送り直して、やっと着いた。妹さんが世話をしていた98歳になるお母さんが亡くなって、後処理に忙しかったらしい。気持ちの上でも、がっくりきているようだ。論文執筆どころではなさそう。奥さんは、九州の実家で休養の御様子。彼も早く立ち直って、研究が進められるよう祈っている。でも山田さんは、長寿の血筋のようだから、元気回復の早いことを祈っている

天気は良いが和子の気分が心配　パソコンはまだトロイ動き
　ほかの不具合で、「たそがれ」の毎日の記述を、自分で書き足して行く技術の勉強が疎かになっていた。Ｎ兄に任せきりにしていた。暫く振りにおさらいをして見たら、今日は、これまでのページに書き足せる場面が出てきた。これは今までにない事だ。しかし書き足した文章を、取り寄せた記述に加えて本家まで戻すことが出来なかった。どうしたらそれが出来るのか、できる操作らしい手順は見つけたのだが、結果はNOであった。でも今までのＮ兄の援助を台無しにするようなことは起こらなかったのでほっとした。ここで敗退するのは残念だが、しばらく様子を見ることにする。

晴れ　気分良く起きた　今日も頑張れそう
　和子は午前中に沢田医院に検診に出かけた。組合への嘆願書の受け止められ方が冷たいので、非常に激した精神状態になっている。工事費の自己負担金がとても払いきれないと、僕をつかまえても怒っていた。団地の管理組合の工事費の個人負担金の問題は、僕もすっきりしない。分譲の限界がはっきりしない50年以上も前に手を加えた箇所を、自己負担で原状復帰せよと要求されても、老齢と病身とを抱えて、年金生活に汲々としている我が家では、そうおいそれと払うゆとりは無いのだ。10万程度なら一時的に何とかする手もあるが、何十万というお金を弁償金の様に払わせられては、僕らはたまらない。しかもまだまだ綺麗さを保っているタイル張りを、引き剥がされるのだ。床下の「ばくれつ」を防ぐためだ、という。多分ずっと住むことになるのは、僕ら一族なのだ。未来予測の故障のために30万払えというのだ。５階建て躯体全体にそれ程の危険を残す問題なのだろうか。委員の説明は僕を素直に頷かせない。和子が怒るのも無理からぬ所だ。改めての現状点検も無しに。

晴れ　南風に変わり暖かくなるらしい
　晴れてはいるが、天気予報が伝えるほどは、気温が上がって来ない。桜をいたわる様に徐々に上がるつもりなのかも知れない。今日は、和子は出かけずに家にいる。珍しい位だ。自治会の任期が切れて、僕がほっとしている。１年間代わりに勤めてくれた。良くやってくれたと思う。病人としての僕を看護しながら、リハビリの意味で余り甘やかさずに使う所は使って、体が鈍るのを防いでくれた。お陰で稲荷山公園ぐらいは、遊びに行けた。今年も桜が見られた。有難いと思っている。感謝には出来るだけ長生きすることしか無い。幾つまで年金を守れるか、ぎりぎりの恩返しだ。財産など何も残せなかった僕には、それしかお礼の仕様がない。情けないが仕方ない。笑顔で長生き。今の僕のモットーだ。
　僕のパソコンには、無数の写真が散らばってしまっている。昔は「蔵衛門」に纏められていたが、今は、単独派、アルバム派、蔵衛門派とバラバラになって混在している。これを一冊のアルバムに整理したいと思っている。楽に移せる写真だけでも、大きなアルバムに纏めてしまいたい。そして不要になっているファイルをすべて消去してしまいたい。ファイルの収容力も10ギガ単位で増える筈だ。馬のデータ類もすべて消去できる。かなりの余白ができるだろう。
　パソコンの速度もかなり増すだろう。

晴れだが、南面ベランダ洗濯物干し禁止　タイル少量剥がされる
　昨日の疲れは余り残っていない。血圧も、一時上がったが、その後治まり異常なし。体にも大きな異常は見られない。却って皆とも、会えたり話が出来て、すっきりした気持ちだ。
　高校野球、東邦30年ぶりに5回目の優勝という。相手は千葉の習志野。東邦のピッチャーが素晴らしかった。6対０で大勝。決勝戦を寝転んで観戦。僕にも分り易い決勝戦だった。
　僕のパソコンは可成りウイールスの損害を受けているらしい。速度も超スローになってしまい、画面がダブったりして見えにくい。正常に仕事を終えるのにべら棒な時間がかかる。何か方法を考えないとどうにもならなくなりそうだ。方策を考える必要がある。空きメモリーの問題もありそうだ。

快晴　老人会みどり会の観桜会　朝から快適なお日和
　余り永居をしないことを前提に参加を決めた。お花見は無事に成功。皆さんの元気な顔をしっかりと焼き付けて来た。只野さん、藤岡さん、最高齢の加藤さんもう何があっても忘れない。新しい顔ぶれ3の方たちも、沢山参加している。老人会の行事だから当然若い人はいない訳だが、僕の目には若者に見える人たちまでいる。
　朝のうちあんなに良く晴れていた空に、急に雲が増え出して、いつの間にか曇り空になった。カメラのファインダーが見難いほど明るい空間に咲き誇る桜は8分咲きであったのが、会が終わるころには、完全な満開に膨らんだ。僕は少し疲れ、少し寒かったが、来て良かったと、ほろ酔いで満足していた。思い残すことは何もない。帰宅は３時頃。女性軍は、バスを途中下車して、「ポピー」に寄ったようだ。僕は真直ぐ家に帰り、もう一時間ほど昼寝をした所だ。
　パソコンの働きが鈍く、変な画面の連続で参っている。何度も再起動したりで、時間が無駄になっている。誰かの悪戯なら止めて欲しい。誰にとっても時間は大切だ。先がもう幾らもない人間にとっては、なおさらだ。お願いです。

エイプリルフール　晴れ　どうやら降らずに天気回復か
　昨日起きたパソコン事件で、Ｎ兄のアドバイスを受けた。彼の意見では、僕のパソコンは可成り損害を受けているらしい。世の中には随分酷いことをする人がいるものだ。でも予防法もあるらしい。よく理解できない所もあって、十分な対策は講じられずにいるが、いろんな人の助けもありそうだ。こんなことばかりあると、僕の病状は悪化してしまう。

曇り　時々日が差す高曇り　桜も迷っているだろう
　昼近く、僕の「たそがれ」が、読めなくなった。表紙までは読めるのだが、本文を呼び出すと画面が動かなくなる。こんなのは初めてだ。早速、N兄に伺いを立てたが、まだ連絡が取れない。他にも可笑しな所が沢山出て来ているので、僕のパソコンの故障かも知れない。Windows10は、まだ成熟してないのではないか。グレイドアップの繰り返しが目立つ。
　今日一日はパソコン前でうんざり苛苛して一日を棒に振った。パソコンがまるで狂ってしまったかの様に、表示が出鱈目になってしまう。病気上がりには耐えられない。正常に使えていた通信や情報がまるでメタメタなのだ。故障なのか、妨害なのか。こちらの寿命が詰まる思いだ。なんでこんな目に会わなければならないのか。根拠のない災難には耐えられない。

曇り　降りそうで降らない　和子新しいカラオケ屋の瀬踏み
　東京でほぼ満開になった桜だが、もう散る一方だろう。でも気温があまり上がらないので、雨に合わなければ、我々の２日の観桜会には十分間に合うと思う。今週が明ければもう４月になる。日にちの設定はほぼ正解だと思う。未だ病人のくせに楽しみになって来た。
　少し早すぎるが、６月のポピー大会の招待状デザインにトライしてみた。６月といえ４日には僕が86歳になってしまう。これから４月大会を迎えるのだから、やや早すぎる。最近の３ヵ月分を並べてみる。
　４月　九番ソロ寝ぼけ桜の目を覚まし（オ―フロイデ…の一声）

　５月　春の土七草育て香りたる（母の日にちなんで）

　６月　紫陽花を梅雨虹色に飾り立て（雨滴が花ビラに映えて）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　健三

曇り、雨の予報あり、気温低い
　団地自治会の花見は４月２日（火）の予定。例年通り稲荷山公園だ。いつ最後になるか分からないので、是非参加したい。毎年、今年が最後か、の気持ちで参加することになるだろう。去年、一昨年のことも何故か鮮明に思い出せる。印象的な話題の相手は、その表情まで思い出せる。忘れ事が多くなったと言っても、知識の対象によって違うのかも知れない。非常に不思議な気分だ。スタート画面を弄り回しているうちに、知らぬうちにプリンターの機能をすべて昔の様に取り戻せているのに気が付いた。スキャンの利用法もしっかり思い出した。「手探りで」という表現があるが、まさに手探りで、記憶を取り戻していたらしい。画面が回復すると、一層記憶も挽回し、画像の表示から、昔分っていたことが明瞭に見えるようになった。これから何が出来るようになるのかも読めた。あやふやな記憶が思考が進むにつれて、どんどん回復して行った。昨日の絶望的な悲しみと対照的に嬉しさが増して来た。まだ元気になれるぞ、頭は駄目になってはいないぞ、目を覚ませ、しっかりするんだ、自分に言い聞かせていた。

薄曇り　やや低温、咲いた桜もちょっと寒そう
　パソコンの配線を何となく弄っていたが、よく考えると、一本一本のリードの意味が分らなくなってくる。カメラとの繋がりも、そのメモリーとの繋がりも、どうなっていたのだったか、カメラとの接続が駄目になっているとの警告が出て初めて気になりだした。手元にあるコードがカメラの電源補充コードであったか、操作上の接続コードだったか分からなくなっている。やはりかなりの記憶喪失が起こっているとしか思えない。今頃になってそれが次第に認知されてくる。自分のキャノンのプリントソフトの型番号がどうしても見つからない。今まで出来た事が殆ど駄目になっているのかも知れない。自分のパソコンの総点検ができなくなっている自分を感じる。競馬の問題に留まらす、全面的な分野での現象なのかも知れないのだ。茫然と立ち止まってしまった感がある。困った。

晴れ　朝の日差しが眩い　和子はポピーで打ち合わせ
　多喜子からのメールで、久が原のお見舞いが、来月の14日頃になる予定をしておいてほしいと要望があった。僕も希望していた期日だ。和子も大丈夫と言っていた。ただ心配なのは多喜子がどこか調子が悪いことだ。はっきり言ってはいないが、体のどこかに疑わしい所があるのかも知れない。でも誰もが、いつ、調子が悪いから中止しようという事態になるか分からない事情を抱えているのだ。しかも、全員80歳を超えている。ごく自然なことだ。だからお互いに出来るだけ体を大事にして注意する以外手はないのだろう。馬をやめる気で、パソコンの画面を見ていたら、未だ未開拓の領域がいくらでもあることに気付いた。「たそがれ」を中心に、メールの世界、写真の取り込みなど、いくらでも楽しい関心は広がってくる。中には前に虜になったことのある趣味にも繋がって来るのだ。何も寂しいことはない。

花曇り　血圧良好　和子は本命のコーラス・りらの会
　どうも競馬はそろそろ手を引く時期が来たらしい。再三にわたるデータ事故、治ってはまた駄目になる、そんなことの繰り返しだ。そろそろ人生終わりになるのに、最後の息抜きにふさわしい遊びとも思えない。JRAとも縁を切る時期が来ているのかも知れない。現在期限切れと支払い手続き変更のことで、データのサービスがストップしている。この辺で心機一転したい。そんな気になって来た。Target初め、競馬関係のアイテムをすべて消去したらパソコンの記憶装置がガラガラになるだろう。写真や映画を扱うには好適になる。それに「競馬は記憶の勝負」ともいう。その記憶が駄目になって来ているようだから、ますます好機なのかもしれない。他人や動物の走りに関心を持つより、自分の歩みが大切になって来ている。死後に厄介な後始末の仕事も残したくない。
　ごみを捨てにごみ置き場に行っても、他の階段の主婦に、いろいろ面倒を見られたりすると、自分が後期の老人になっている事を痛感する。工事のお陰で、団地全体が非常時を迎えていることを心理的に痛感する。防空壕の生活を思い出したりしている。

薄曇り　昨夜はやや寒さが戻っていた 和子は宮崎コーラスに参加
　昨日は、どうにも後味の悪い馬だった。僕一人が馬鹿にされていたような、そんな気分だ。上の写真は、昨夜遅くなって、ＮＥＸＴに投稿された。ここには投稿しないが、この顔はすべて事態了解の顔の様に見える。スノーホワイトが可哀想だ。
　Googleの記事で、英国のEU脱退が、ヨーロッパ諸国の防衛上の不均衡を招き、その余波は、ロシア、アメリカに再び冷戦時代の対立を招きかねない。その結果日本にも領土問題となって影響してくるという。国防問題をそんな安易に考えられては困る。軍事力はもう地震やハリケーンなど気象的異変ですら放射能汚染で、人類破滅の危機を招くかも知れないのだ。現状認識が甘いというしかない。政治家よりも大哲学者の出現が必要だ。
　沖縄だけに基地負担を強いるのは反対、の県民が多くても無視、その代表の選挙で、反対の意見の人が選ばれているのにも無視、話し合いも無視して、新たな地域の埋め立てに取り掛かる、問答無用のやり方は、民主主義の国のやることだろうか。バックにいるアメリカを引き出さずに、強引に押し切ろうと言うのか。民主主義というのはそんなものなのか。それでは火炎瓶を投げて抗議する人が出ても仕方ないではないか。そんな態度では、暴力的な抵抗を見せるイスラムの人たちを責める資格はないではないか。自分勝手と言われるだけだ。本土の人たちも絶対に沖縄の人々を見捨てるべきではない。抗議しようではないか。

晴れ
　高松宮杯は、僕のはかない夢に終わった。結果は全く違ったものになった。優勝杯は、ミスターメロディーの福永祐一の手に渡った。２着はセイウンコウセイ、３着はショウナンアンセムとなり、思惑はすべて外れた。いつもの戦法をとる、と強気だった武がレース直前には、高松宮杯では逃げ切りは所詮無理だし、と弱気になり、真っ先に飛び出すのもやめてしまった。スノードラゴンも敢えて真っ先に飛び出すこともなく、４、５番手からどんどん遅れて、位置取りに困って、馬群の中に入ってしまい、自分のコースを決めかねているうちに、殿の近くを走っていて、もう追い込む気力どころか、諦めの態勢を読んだかに見えた。考えてもいなかった馬たちで、もう本気の位置取りが始まっていた。武さんもロジクライのルメールも、体制を読み取っていたに違いない。菜七子にも本気で活路を見出す意気込みは見出せなかった。やっぱり僕だけの儚い夢であった。動きの読みもまるで予想外であった。考えてみると菜七子の「私より先輩の馬に教えて貰う立場だ」というのも、弱気の婉曲表現だったのかも知れない。僕の気分はジメジメしていたので、気分直しにリハビリコースに歩きに行って来た。今夜はもう寝ることにする。

薄曇り、花曇りなのか?　生ごみ捨てる
　自製葉書がなくなり、カラオケ会の通知が作れなくなった。当面不足分の1通が必要なのだが、ついでに3,40枚ほど作ってしまった。下書きの線に沿ってハサミで一刀両断にして作成する。この切れ具合で体調が分る。小気味よく一直線に切れる時は、調子が良い。曲がりがちな時は注意が肝心だ。良好の時は、はさみが自ら線上をまっすぐ走る。吸い込むように僕の手を誘導してくれる。いつもこうありたいものだ。血圧少しだけ高め。
　いま競馬を見ているが、菜七子が奮闘していて、気持ちがいい。今日は６鞍に騎乗するが、既に、すべてお務めを果たし、２勝を挙げた。ここ連続4週V、一日に２勝は去年の９月以来の快挙だと言う。明日は、GIの高松宮杯に挑戦する。２回目のGI挑戦だけに、さらに善戦を期待している。初戦は５位だった。明日は1200メートル、得意の短距離で、しかも最内を引き当てている。馬はスノードラゴン。老馬だが根性はある。２番手につけて、しぶとく追い、ゴール前で、最後のエネルギーを振り絞ってゴール。相当の足を要求されるが、老馬の最後の勲章のためにも頑張って欲しい。この力を蓄えながらの追走こそ、菜七子の秘儀だと思う。馬に囁きながら、ピシッと言い聞かせて欲しい。距離が短いのだから、あまり後ろに馬を下げてはいけない。しかも、あくまでも力を残しながらの追走だ。
　期待感から勝手なことを言ってしまったかも知れない。自分での印も、ちょっと本命印は付けられないようなデータが揃っている。率直に言って、武豊の乗るモズスーパーフレアという馬がいるのだが、これが外枠を引いている。４歳牝馬だ。いつも逃げている馬だが、かなり強い。これを追うことになると相当きつい。11歳の牡馬がどう扱うか、武豊と菜七子がどう競うか、結論は明瞭であるような気もするが、所詮、ただ一緒に夢を見ているだけなのだ。これが競馬の楽しさでもある。夢を見ている内にまた寒くなって来た。今日はどうする？と和子が言って来たので、リハビリは、今日は休むと言って、買い物は独りでやって貰うことにした。パソコンのインクは昨日買っておいたから、馬関係の印刷はOKだ。

青空の下、工事を開始している　朝のうちに空気の入れ替え
　今週は和子が忙しすぎた。予定が詰まり過ぎて苦しそうであった。でも僕の様に、あまり動けないでいるよりは、ずっと生きている張り合いがある。
　朝の放送を見ていて、朝ドラの福ちゃん役の女優・安藤サクラは奥田暎二の娘であることを知った。かなり強烈なイメージの役者だ。期待できそうだ。もう既に大活躍の跡が見える。
　午後から、団地内のサークル活動が行われている。カラオケ・サークルもその一つで、健康を保つために声を出して歌う歌好きの人たちの会だ。和子はここで活動している。ここをベースにして、ポピーの会などに発展する。彼女はクラシックのコーラスもやっているので、忙しい訳だ。僕は既にカラオケ・サークルから脱落してしまった。残念だが仕方ない。僕の後からも二人ばかり同じような経緯を辿っている。
　金曜になると馬のデータがどっと入って来て、パソコンの世界が賑やかになる。僕はこれで空想力を養い、時には僅かな馬券を買って遊ぶこともある。ギャンブルなどと呼べるような大袈裟なものではない。知的お遊戯のようなものだ。WIN5も４００円くらい買って楽しんだり、馬券なしの仮想遊戯になることも多い。結構楽しんでいる。毎週、金土日は楽しい週末になることが多い。

春分の日　曇り後晴、風が出る　和子は先生方のリサイタル鑑賞
　午後になって、独りに飽きたのか、寝床について少し眠った。和子の今日の往復は車だから余り疲れないだろう。ただ食事をチャンと取るかどうかが心配だ。黙っているといい加減な食事で誤魔化してしまう。僕には今は読む本もなし、テレビもよく聞こえない。パソコンも大きな変化なし。休日で、工事はお休み。横になって体を休めたのは正解だったかもしれない。
　大相撲の中継を見終わって、早目に湯たんぽを沸かし、台所の雑用をなくしておいた。和子の帰りが7時近くなりそうだ。帰ると直ぐに飯の準備になりそうだから、台所は開けておく方が良い。今、帰りの途中から電話が入った所だ。
　相撲は相変わらず、白鵬が強いところを見せている。貴景勝は強くなったがまだ若い。白鵬にはまだ手玉に取られている感じ。日本人力士の自発的特訓を熱望したい。

良く晴れている　気温も温和で間もなく桜開花か
　和子がサークルの打ち合わせに行くため、朝からポピー4月大会の案内状を作らされた。常連18名分だ。僕はもうずっと出ていない。前からの引っ掛かりがあるからやっているが、そろそろ選手交代か。その案内状の中の俳句、
　　「第九ソロ」寝ボケ桜の目を覚まし　　健三

　潤から久しく連絡がない。元気でいるだろうか。家屋のことでトラブルが収まって、奏の受験のことで、気を揉んでいたらしいが、結果は出たのだろうか。若いのだから、あまり最初の結果などにくよくよせず元気を出して欲しい。あの子はいろんな才能があるらしいから、のびのびと伸ばしてやりたい。貧乏さへ恐れなければ怖いもの無しだ。
　御馬の菜七子騎手は、今度は高松宮杯でスノードラゴンという老馬に乗る。ずば抜けた名馬ではないが、調子が良ければ面白い。初めて乗った菜七子は、馬の素直さと、隠された能力に何か感じたようだ。期待して待ちたい。白い綺麗な馬だ。年を取り、そろそろ引退レースになるかも。
　今日は「雪ん子」の連中の交流が行われているようだ。みんな元気だ。僕はもう影の声無き声だが、もっと寂しがっている人がいるかもしれない。皆が幸せであって欲しい。　　　　

薄曇り　和子は本命のりらの会の練習に参加
　朝、多喜子から電話があり、花見時の電車は混むが大丈夫か？との老婆心電話が来た。しばらくラッシュは乗っていないが、座れない中混み電車は乗っていたから大丈夫だろうと言ったが、心配の気持ちが強くて、一緒に行くのを怖がっているような感じだった。ただ僕には先が読めないから、今のうちに行っておきたいと、答えておいた。それぞれの日選びになるかもしれない。
　折り返しのメールで、花見時の日曜日の電車ではひどい目にあったことがあるらしく、自信がないということで、24日は、多喜子は下りた形になった。単独行動になったということで、もう一度和子とよく相談してみる。これからは、ますます外出し難くなると思うのだが・・・。
　結局、シュミレイションというソフトも、尋常にインストールできなくて、今回は新しいソフトの導入は断念することにした。不要物の大掃除が出来ていないパソコンを使っているので、何をやるにも神経質になってしまう。何時かその大掃除に取り掛からねばならない。工事が終わるまでは、なるべくそっとしておきたい。
　恒ちゃんの各検査結果は、とても良い結果が出ているようだ。まだまだ生きていられるという自信を取り戻しているようだ。 めきめきと元気になるだろう。残った３人で、高橋家の長寿の記録を更新するべきだろう。僕も負けてはいられない。オリンピックは、手が届きそうになって来たね。静かに頑張ろう。

晴れ　内田裕也が死んだ 和子は久しぶりに月曜のコーラスへ
　昨年訃報に接しショックを受けた樹木希林の亭主が後を追った。としか思えない。激しい個性が戦い合い、傷つけ合い、個性を育て、愛を燃やした人生だった。結果の幸不幸など問題にする必要はない。立派に生きただけだ。彼らの生き様を称賛したい。俳優であり女優であり、ロックンロ‐ラーでもあった。そして傷だらけの人生でもあった。凄い立派な人たちだ。
　昔の映画「第三の男」の名前につられて、「第三の馬」というソフトを使ってみて、中身はラスト・チャンスという紛い物であることがわかり、まだまだ世の中にはインチキが多いことを痛感する。まるでパソコンという名機を愚弄しているようなものだ。それにつられる僕も相当な阿保だ。代りに、シュミレイションというソフトを使ってみることにした。再度の利用になる。使い勝手が難しいところもあるが、なかなか斬新な試みのソフトなのだ。前にも使っていたのだが、機械の変更とともに使用中止していたものだ。おいそれと当たるものではないのだが、考え方に意欲をそそるものがある。勿論遊び半分だ。
　多喜子から突然電話があって、急に久が原訪問が実現することになる。少し位無理をしても行っておかないと、行かれなくなってしまうかも知れないと言う不安が僕にはある。先に延ばしても歩行力がどれだけ良くなるかは不明だからだ。改善されて来るかは不明なのだ。今は自分の判断が一番大切だと考えた。午前中に出て、お昼を一緒にして帰って来るのがやっとだと思う。無事に行って来られれば目出度し目出度しであろう。

晴れ、崩れそうで天気が続く　この地域は今年ほとんど雪も見ていない
　血圧は、何とか際どい所で、抑えられている。薬のせいだ。いくらリハビリを続けていても足元は少しも確かにならない。よろよろと歩いている。気力だけで、毎日を過ごしている。今度発作が起きれば危ないのだろう。とにかく、一日に２回血圧測定を続けている。
　苦心惨憺の末、JV-Linkの問題は解決した。大切な記憶が消失して、前後の脈絡がバラバラになってしまう。その結果ミスに気付かず、複雑に考えて、狂乱状態になる。今回もそれだ。土壇場で踏み止まれて救われた。手続きのやり直しでけりが着いた。大事だと危険すら感じる。静穏にしていたい。病身がそれを求めている。

晴れ
　昨夜からインストールしていたBGDProがどうも順調に進んでいない。他所から取り寄せなければいけないファイルがあるらしいのだ。かつて使っていたようには動かない。相当に時間をかけてインストールしたのだが、結局無駄に終わったのか。このソフトには未練があるのだが、思い切って手放そうか、そんな気持ちに傾いている。何とも虚しい気分だ。結局、BGDProは諦めた。所がまた大変なことが起きた。また、JRAのデータが届かなくなってしまった。JV-Linkの利用キーが無効になってしまった。何度も同じことを繰り返している。やはり記憶障害の後遺症が出ているのだと思う。契約の方法をよく呑み込めていない。あるいは忘れてしまうのか。とにかく尋常ではない。すべてを止める時期に来ているのかも知れない。

晴れ　リフォーム南面ベランダのプランタ―の除去　隔壁取替
　昨夜は、試しに網戸を外してみようと動き出したら、大変なことになった。最初に手を付けた僕の書斎の網戸で、動きが取れなくなってしまい、和子が応援に駆けつけ仕事を奪われてしまった。彼女は僕より器用に動けると思っている。おまけに強情でしぶとい。僕から仕事を奪って、ガラス戸の前に立ちはだかってしまった。足場が組まれる前だと、楽に外れたのが、組まれてしまうと、手狭になり、尋常には行かなくなる。遂に足場の隙間から、隣の居間の方へ網戸を押し出して、居間のベランダから僕が受け取ることになり、やっと決着がついた。体力のなくなった僕は既にヘロヘロになっていた。和子はよく粘ったものだ。網戸を落とさずに書斎の窓にへばりついていた。一件落着、配布されていた大きなビニールの袋に網戸を納め、予定していた場所に置いた。残りは明日にして、やっと息をつく。上階の家庭ではもっと大変だろう。でも見通しは明るくなった。これで徹君を呼び出さずに済みそうだ。
　二村兄から、文字の変換ミスについて問い合わせが来た。この頃は、パソコンの変換ミスが多くなり困っている。指先が、タッチの瞬間にずれてしまうのだ。気付かぬ様な指先の震えがあるのかも知れない。でもまだキーを打てるだけましだ。
　二村兄から、補聴器の代わりに、水道のホースの立派なやつを送ってきた。大分前に、朝ドラとの関連で話題に出た「糸電話」の応用なのだ。下手な補聴器は大変聞き取り難い。ということから、水道のホースがかなり聞こえる、ということになった。「うちに新品の綺麗なやつがあるから」ということで、話しは途切れていた。それが突然今朝になって、黒猫便で届いたのだ。「可笑しい」やら「有難い」やら「試してみたい」やらで、思わずウルウルしてしまったばかりなのだ。お節介などとは、とんでもない。ユーモラスな友情に感激しています。

晴れ　ポピー３月大会、和子のみ参加　リフォーム工事は続く
　血圧測定は良好。上は上がろうとしている趨勢があるが、下が頑強に抵抗して、それを留めている感じ。グラフの読みが正しいかどうか分からないが、僕にはそう見える。担当医は余りはっきりと言わないので、自分流の解釈だ。今飲んでいる薬の効果が、そうなっているのかも知れない。今朝は、左の鼻から出血を見た。この所、鼻出血を見なかったが、今朝は久しぶりである。蓄膿症があるのだが年齢のせいで耳鼻科では手術を避けたがる。一生鼻詰りで暮らせということらしい。ときどき出血する。激しいものではない。点鼻薬で抑えている。
　この頃リハビリが億劫になっている。足の付け根が痛くなったり、背中や腰が痛んだりする。やり過ぎるほどは歩いていないし、体力にゆとりが無くなって来ているのではないかと思う。コースを短縮して見ようかとも考えている。初めの頃の様な楽しさも無くなって来ている。リフォーム対応作業が、オーバーだったのかも知れない。和子とも検討してみよう、と思っている。

晴れ　パソコンの起動時の処理に故障か　工事が続く
　右下の隅に影が残り、現在使用中の映像の邪魔をする。前にも同じことがあって、再起動で治ったことがある。中々治らないことがあった記憶もある。今は、この映像に支障はない。様子を見よう。昨日は少し気弱になったようだ。言葉が言い訳めいている。元気を出そう。気温が大分高くなっているから、本格的な春も近いだろう。強力な救援部隊が接近中という感じ。湯たんぽの助けとは違う。でも両方とも有難い。
　ＰＣの故障ではなかったようだ。どうやら、セキュリティ会社の勧誘のための勇み足だったようだ。宣伝で、オーバーな目立ちたがりは傍迷惑だ。迷惑を掛けてまではやらないで欲しい。今の僕には次に引き継ぐセキュリティの本当に信頼できるアイテムが欲しいだけだ。寄ってたかって、あれにしろ、これにしろでは、信用できないのだ。確実なものはどれなんですか。権威ある会社のご推薦をお願いしたい。

晴れ　和子はリラの会の練習へ　広瀬さんの個展の通知が届く
　５号棟の南面は、すっかり足場に囲まれた。これから西回りで足場の設置が伸び、北側へと進んで行く。作業は、まだ騒音を発する段階までは行っていない。不安感だけが広がって行く。病人が独りで留守番しているのは不安な雰囲気が広がってゆく。テレビは良く聞こえない。画面に出る文字を頼りに分かろうとする。理解の速度が遅くなっているのが良く分かる。じれったくなって、パソコンに相手を変える。起動するまでの時間が長く、故障かと思うと、ゆったりと動く。大事なメールを探したり、不要なメールを消去したり、「たそがれ」の続きを書いたり、インターネットの記事を探したり、単調な生活が繰り返される。一人での食事などは寂しいものがある。しかし、贅沢なことを言って、妻の一生を介護に限定はしたくない。出来る限り二人とも自由に自分の人生計画を歩き続ける努力をすべきだ。と言いつつも、病気をすれば、それだけで限りなく迷惑をかけてしまっている。僕は86歳、和子は80歳。それぞれまだまだ残りは貴重なのだ。
　いつの間にか、作業員たちの気配がなくなり、きょう一日の工事が終わったようだ。広瀬さんから個展の知らせが来たので、練馬の会のことを思い出した。引継ぎ後、沼田さんが上手くやってくれているだろうか。この会のことが一番気にかかっている。気持ちの繋がりがしっくり流れていない。突如の出来事で終わっているのだ。皆さん、新しいメンバーも鑑賞を続けてくれているのだろうか。皆来てくれたかな、とあたりを見回していた頃が懐かしい。会にカムバックする気力はとても出て来ません。第一、耳が機能を失いつつあります。目もかすんで来始めました。足元もヨロヨロです。テレビすら理解度30%という所でしょうか。それでも生きています。気持ちも繋がっています。生き続ける事の辛さに耐えて頑張るしかありません。

春先の朝の雨　しっとりと降り続く
　さて11日に入る。工事はいよいよ本格的になるだろう。センチメンタルな気分や人生の些細な思い出など吹き飛ばしてしまうだろう。文学的な発想は捨てなければならない。捨てることの大切さを僕はまだ分かっていない。貧乏根性が捨てられないのだ。
　震災の記念日のせいもあって、災害に対する心構えや、悲しい経験話などを扱っているが、いつになってもぞっとする。福島の原発の影響はやはり深刻だ。汚染問題が、地元の団結を乱している。政府の復興に対する構えも国民にはかなりの絶望感を与えているようだ。懐かしい故郷喪失の意識が、復興の求心力を奪い、政府の対策が遅れ、老人密度が高まって、ますます意気阻喪してゆく。今後の災害に対する対策も目を見張るような展開が見られず、南海トラフ地震を始め、火山爆発などあらゆる災害にわたって、その理論と対策に関する際立った研究が提示されて来ない。高い所へ逃げろが基本だ、だけでは、僕の小学生時代の「稲むらの火の美談」と同様ではないか。この点は、世界的にも言える弱点であろう。資源の取り合い、貿易条件の争い、国防力増強、メンツを張り合う領土問題など、争いの種ばかり作って、過去の辛さを忘れた頃、またぞろ殺し合いの戦争歴史を繰り返す。そんな愚かな歴史は、もう御免蒙りたい。
　５号棟（僕の号棟）の南面から足場の組立てが始まった。うちはまだベランダの片づけが終わって居らず、残っているものを懸命に片づけた。洗濯物は北側に移して干す。残った球根を植え替えながらの作業である。途中で立ち上がろうとすると、腰がへなへなと砕けて落ちた。こんな経験は、やはり初めてだ。回復しているようで、相当へなへなになっている。リハビリをして来たからこそ、この程度動けるのだ。そう思い直した。うちよりもお年寄りの家庭でもっとお困りの所帯もあるだろう。弱音を吐いては居られない。

曇り　雨で競馬は予測難解になりそう　改装は進む
　和子の大奮闘で、ベランダの片づけは大分すっきりしてきた。今日は日曜で静か。お天気が悪そうで、予想の気分は余り盛り上がらない。テレビでは、震災がらみの放送が多く、いまにもM7レベルの揺れが起きそうな気になってくる。工事中にそんなことにでもなったら、大騒ぎになるだろう。無事息災？で、寿命を終わりたい。
　自治会の集会があり、夕方6時頃から自治会の集会があり和子が参加した。昼はコンサートのお付き合いで参加して来たから、疲れているだろうに、また集会所に出かけて行った。僕は久しぶりに家中に掃除機をかけて目立つごみを処理した。和子もまた仕事を背負い込んで来るのではないか。
　今日のレースは、堅かろうと踏んでいたのだが、雨にも見舞われ、ダブル正解も出たりで、結構複雑だった。僕は２勝3敗で敗北。100円の赤字に終わった。プロも大きく外している。1番人気と13番人気が同着の1着になった。1000万台と100万台の二通りの払い戻しになった。キャリーオーバーがあったので、競馬会としては、大盤振る舞いなのだろう。僕はお遊びに終わった。

晴れ　桜の花が目に浮かぶ
　夕べは、恒ちゃんのことが気になって、メールを出したのだが、まだ返事は来ていない。お彼岸が近付くので、久が原参りが気になっている。多喜子にも日延べを願い出ていたのだから、ぽかぽか陽気になってきたら、声を掛けなければいけない。ところが、工事が始まったりで落ち着けずにいる。もう少し様子を見て決断しよう。多喜子の方も、変わりないか気になっている。皆に元気で居て欲しい。
　何かと忙しい中でも、馬の方には気が向いている。今週は、４億6500万円弱のキャリーオーバーを載せてのWIN5なので、興味津々の人が多いだろう。でもこんな時には当たらないものだ。先週は穴が続出して、５レースを全部的中できる人はいなかった。そのために賞金は、上乗せされた訳だ。こんな時は避けておく方が無難なのだが、予想の感覚を研ぎ澄ます練習も良いかも知れない。
　恒ちゃんからのメールが届いた。「メール不通病」になっているようで、気の毒だ。僕の方は毎回迷惑メールも調べているから大丈夫だよ。迷惑メールと分類されるのは癪だけれど、兎に角届くから安心して送って下さい。お互いに弱気を言うのは止そうや。朝起きて、元気に「お早う」といつまで言えるか、お互いに頑張りましょう。

晴れ　気温は随分楽になった
　今朝、郵便ポストに管理組合関係の、僕らへの陳情書に対する回答が寄せられた。結論から言えば、申し立ては受け入れられないという説明である。予想通りだった。建物全体に影響が及ぶ問題だと管理者に言われれば従うしかない。一軒だけ別行動取る訳には行かない。
　しかし頭が痛いのは費用の問題だ。今の懐は実にお粗末だ。僕の病気で出費が重なった。保険は使えたが、とても営繕費には手が回らない。いくつになってもお金の問題には、弱いのだ。何とかせねばなるまい。僕には、
　　第九ソロ金欠病には目覚ましか　　位のものなのか？
　また和子の体調は、余り良くないらしい。重苦しい日が続くと思うと、病気が悪くなる。精々明るく振る舞う方が身のためだ。

薄曇り　大分降って跡が道路上にみられる
　血圧数値良好。変化傾向を見ると、上限は、上がろう上がろうとしているが、薬で頭を押さえられ、下限の低めに落ち着いた数値にリードされて、再び安全圏に舞い戻る、そんな感じがするグラフとなっている。主観的結論だが、そうズレてはいないだろう。暫くは大丈夫そうだ。毎日朝晩2回、７時と9時に測定している。便秘の方は現在二人とも正常に戻った。多分、気分が落ち着いているのだろう。
　珍しく二人揃って家に居た。耳の遠い僕が耳を摺り寄せて和子の話を聞いた。この頃は話しをいい加減にごまかしてしまうことが多くなっている。想像半分で話の内容に見切りをつけて、首を横か縦に振ってしまうのだ。テレビの、理解が追い付かない字幕に目を走らせるのと同じだ。それよりもいい加減な受け答えになっているだろう。今日の様に時間をかけてゆっくり会話が運べば何とか通じ合えるのだが、いつもそんなことはやっていられない。よその人が加わることも、いくらでもあるのだ。陳情書も大変な思いで作った。まだ結果はわからない。
　5月のカラオケの招待状のデざインを考えた。４月に次いで、５月は「母の日」を主要なテーマとし、母を讃え、
　　春の土七草育て香りたる　としてみた。
４月は、究極的には
　　第9ソロ寝ぼけ桜の目を覚まし　に落ち着いたのだった。

曇り空　また雨になるか 和子はポピーで例会打ち合わせ
　昨日から、リフォーム工事の件で、和子が態度を硬化させている。「私は、タイルを剥がし てまでの工事には反対だ。水漏れが進んでいるというけれど、ここは一階で、だれにも迷惑はかけない。それに終生ここは我が家なのだ」と息巻いている。その通りだけれど、と言って僕は、前回に懲りていたので、動き出す元気を失っていた。前回は、お見逃しで済んだ感じであった。今回は半ば諦めていたのだが、和子がかなり気色ばむので、陳情書の作成位はやってみようという気になった。今朝は４時起きで、パソコンの前に座った。正直言って、通 じるような文章を書くには、今の僕では、体調を崩し兼ねないのだ。それでも、ほぼ１時間半くらいして、出来上がった。管理組合、推進委、自治会の責任者宛てに３通書き、１通は事務所宛にも残した。和子の意見も活かして２度ほど書き直し、新たに予備を含めて５通印刷し、封筒に入れて封をした。和子が事務所に届ける。和子は便秘を発症して苦しがりながら、ここまで懸命に手伝った。僕より執念深く粘る。病気をしてから、僕はすっかり腑抜けになってしまった。常にバランスを崩し、ふらふらと揺れているような体を抱えている。和子にハッパ をかけられて動くような状態だ。僕は、寝不足で眠いだけだ。思い切って２時間ほど床に入って昼寝した。昼間の仮眠は、僕としては珍しい。お陰で少し体が楽になった。余りすっきりしない天気なので、和子も今日はリハビリはお休み、と言い置いて出掛けて行った。起きてみたが、まだ帰宅していないようだ。誰からも電話がかかった様子はない。今日も無事に過ぎて行った。もっともまだリフォーム問題はけりが着かない。この１週間くらいは、重苦しい日が続くだろう。和子が健康を崩さなければ良いがと心配している。今病気が一番困る。命取りにもなる。

【３月６日　追記】
　西から雨になってくるらしい　分り易いお天気だと言う
　リフォーム工事の足場の組み立てが目立ち始めた。段々工事の空気が色濃く生活を取り巻き始める。暗く重苦しくなるのだ。各家庭とも準備態勢づくりに大童だ。粗大ごみなど、ベランダを塞げている物も運び出されている。ベランダのタイルが引き剥がされることになっているが、和子が強力に反発している。確かに勿体ないほど綺麗に保存されている。余程担当した職人の腕が確かだったのだろう。前回も、いったん保存は拒否されたが、最後には何とか認めてくれた。今回は、取り除きの作業代まで計算されている。不法工事の罰金のような気分である。このタイルの下のコンクリが、水に弱くなっているから、修理して補強するのだという。しかし僕のところは１階だ。多少の水漏れは迷惑にはならない。それをどうしても壊すというのだ。このタイルならまだ十分美観を保ってくれる。和子ならずともそう思う。そこで、次のような陳情書を作った。

西武狭山GH管理組合　ＫＳ　様
大規模修繕工事推進委員会　　ＢＮ　様
西武狭山GH自治会　　ＮＭ　様

　　　　　　　　陳情書

　いよいよ、当ＧＨ団地のリフォーム工事が本格的な段階に入ろうとしています。役員の皆さんには、大変ご苦労なことと存じ上げます。私どもも、協力すべく日夜準備のために、老体に鞭打っています。去年4月に脳梗塞で倒れ、現在リハビリ中の身体ですが、妻ともども人生最後の苦労を続けています。就きまして心を痛めている点が一つだけございます。
　南北のベランダの工事に関して、手続き上こちらにも手落ちはあるのですが、どうしても納得出来ない点がございますので、陳情書をしたためお願いする次第です。
　私共は、当団地の最初の居住者として、当地にやってまいりました。賃貸しか知らない身で、初めての分譲に胸をわくわくさせて移って参りました。当初、管理組合の経験も少なく手探り状態でやってきましたが、剥き出しのコンクリートのベランダを見て、何とか工夫できないものか、貧乏所帯ながらに考えていました。偶然知合いを通じて、知り合いのタイル職人の方を紹介され、出来合いではなく、一つ一つ化粧タイルを埋め込んでゆく本格的な作品に感動しお願いすることにしてしまったのです。先々このような工事がある事も考えずに、仕事が進み出来上がった作りにすっかり満足していました。そこで、前回のリフォーム工事を迎え、すべて破壊して、統一工事に従えと言われたのですが、何とかお願いして見逃して貰いました。後ろめたさで一杯でした。
　しかし考えてみると、一階ですし、他に迷惑をかけることはありません。なぜ、このような小さな個的違いを責められるのかは、よく分かりませんでした。そして今回を迎えたわけです。今度はもっと強く、除去作業経費まで計算され、負担を要請されています。一階という個的環境の違いまで無視され、足並みを揃えることを要求されるのか、と悲しくなりました。決して見苦しい状態にはなっていません。南の方は多少の痛みもありますが、北の方は完璧です。職人さんの腕に感服するほどです。実際に一度見ていただくとお分かりかと思います。私共貧しいものは、そう簡単に住居を換える訳には行きませんし、全く転勤もない状態が予測されます。死ぬまで住み続けることになります。改修するとなれば、タイル剥がしに相当な雑音が予想されます。却って見苦しくなる恐れもあります。取り壊し費用も「不法改修の罰金」の様に要求されるのにも心が痛みます。家内もこのことで心を痛め体調を損なっています。ゆとりを持ちたい人生最後の時期に、もう少し考えて戴く余地はないのでしょうか。心から訴え、お願い申し上げます。

　　　　　住所　　　　　　高橋　健三
　　　　　　　　　　　　　　　　和子

　これを事務所に届け、反応を待つことにした。権限は向こうにあるので、おとなしく待つことにする。個々を賢く処理するのが民主主義の基盤だ。仲間の力量を見ようと思う。その上であれば和子も仕方ないと思うだろう。

からり快晴　気持ちの良い朝だ　和子のコーラス練習
　雨が上がり、気分上々の朝。ゴミ捨ての道も清々しい。ビニール袋も入れ替える。今日は馬関係の世界は休日。北朝鮮は、また核準備に逆戻りか。それとも、もともとその気だったのか。中国では全人代が始まった。アメリカとの貿易問題が主要なテーマになるらしい。資本主義との交易は大切な政治要素になるが、振り回されては何が革命だったのか分からなくなる。貧富の格差はどうなったのか。人間の平等な尊厳はどうなったのか。民主主義要素の拡大はどうなっているのか。全体主義は固定してしまうのか。革命過程で公認されていた権力集中がいつまで経っても軍隊の行進のような社会主義で良いのだろうか。抑制や再変革どころか、逆に大きく育ってしまっているのではないか。ロシヤが、逆戻りをしたのは、どうしてだったのか、理論的な説明は行われていない。これでは、現資本主義国の変革的民衆の力は萎えてしまう一方だろう。変革途上と変革後出来上がったものとは大きく関連している。その辺の突込みが挫折してしまった。前から僕は不思議に思っていた。
　初めてG1レースに参加した菜七子騎手は、話題の人と言える。僕は聞いていないのだが、TBSラジオに生出演して、伊集院光のインタヴューを受けたらしい。結婚と騎手の両立が話題になっていたらしいが、「その場にならないと何とも言えない。大変なことだと思います」と答えたらしい。一介のサラリーマンでも同じ答えが返って来るような質問だ。まして騎手の場合は、なおさらだろう。興味本位で聞いたのかも知れないが、そう簡単に答えられる問題ではない。仕事を辞めるか、家に入るかのどちらかにせざるを得ないシチュエイションだ。「今はジョッキーのことだけ考えている」と答えた彼女は正直である。特別に理解ある男性が現れて支えて行かねば、実現は難しいのが今の日本だ。彼女の哲学と、これから分かって来る騎手としての適性と、出会いの運命で決めて行くしかないであろう。彼女が自由に判断出来ることを願うのみだ。恐らく、これからも騎手としてだけでなく、一女性としていろんな判断に悩むことになるだろう。馬と同様人生も困難だらけだ。こちらでも差し足逃げ足、縦横に発揮して欲しい。
　疲れて来ているのだろう。和子は練習だけで帰宅した。疲れたら休め、の方法しかない。おいしいものを食べるか、よく眠るか、楽しくお喋りするか、自分を大切にすることだ。

小雨降り続く　泣き雛祭り継続
　ほぼ懸案事項は片付いた。N兄の転送肩代わり問題だけはそのままだが、どうしても論理の糸口がつかめない。それに途中で僕が作成した「たそがれ」の装丁は余り気に入っていなかった。彼の緑のあの装丁はとても上品だ。立派なものが出来ているのに、意地で作り直すのも、潔いとは言えない。彼に不都合がなければ、もうしばらくご援助願おうという気になっている。甘えなのだろう。しばらくは、戦場のような工事現場になりつつある我が家に立ち向かう他あるまい。和子も大変な思いをしている。好きなコーラスまで重荷にしている現状だ。
　もう少し経つと、５号棟のビル全体が重苦しい足場と覆いの網に覆われる。一日中、工事音にも包まれる。お天気によって洗濯物の干し方が掲示される。ベランダに在ったものまでが、座敷に持ち込まれている状態は、落ち着かないし草臥れる。こんな状態が、７月一杯くらい続くのだろう。悪天が続くとそれがさらに長引くことになる。予定はあくまで未定だ。精神的にも健康状態にも十分気を付けなければならない。秋のさっぱり出来る頃には、未だ他の号棟の工事が続いているだろう。一体その間、僕は生き続けられるのだろうか。病人は、こんなことまで密かに考えてしまう。でももう少し経ったら、どうしても、短時間でよいから久が原に顔を出したい、と思っている。それが出来るまでは、悪くはなれない。
　粗大ごみを、市の処理場まで運ぶ作業をしに、徹が車を出してくれた。僕は自分が力仕事を出来ない状態でいるのを情けなくて仕方ない。その分、和子や徹に皺寄せが行っているのだ。今、退院出来て、小康状態にあるとは言え、まずい時期に発病したものだ。病人は悪くならないようにするのも一つの協力だと割り切ってだけ居ることも出来ない。皆がヒステリー状態になるのを避けて、一致協力出来るようにして行こうと思っている。

どんよりとした曇り空　雛祭りなのに暗い　降り始めたようだ
　昨日はいろいろあった。和子が戻ってから、大失敗があった。食後の食器の片付けを率先してやるようにしているのだが、洗いの仕事にかかる前に流しの前で、手を滑らせて落としてしまい、皿を２、３枚割ってしまった。この頃、妙に手先が不自由になって来ている。握力も弱くなっているし、痺れる感じが出ている。一度に沢山運ぶのを避けようと思っている。別に言いつけられているのではないのだが、自分の体がじっとして居てはいかんと命令している。
　どうしても回復できなかった競馬データの回線が、やっと回復した。係りの方にいろいろアドバイスして貰ったが、理解し切れず、自力であれこれと弄り回していたが、やっと路線回復に成功した。今日はもう予想に参戦できた。パソコンの扱いは、筋道を辿って「理詰め」で追って行かないと辿り着けない所がある。短気を起さないで追い詰めて行くことが大切だ。脳梗塞の後遺症である軽い知的障害には刺激になってプラス面もあるかも知れない。昨夜遅く、悟りを拓くように、解決した。係の小柳さんには大分迷惑をお掛けしてしまった。有難うございました。お陰様で菜七子騎手の精進の姿も追うことが出来そうだ。
　菜七子騎手に関して、ハンデ減量にも拘らず、勝鞍なし、というような皮肉な評言も見られたが、気にすることはない。周り中の人は皮肉なものの見方をするものだ。何も目方だけで勝ち負けが決まるものでもあるまい。皮肉な人の目に心を歪められてはならない。馬への愛情のある目を養わなければいけない。今日は、きちっと１勝を決めることが出来た。最後の凄い差し足は見事なものだった。そう言えば、昨日の２着だった７レースのサイモンゼーレの差し足も素晴らしかった。馬が途中で怯んで、差しが２回に分割してしまったが、一気に走れていれば、当然勝っていたレースだと思う。前を見て、すべての鞍を丁寧に乗り続けよう。

好天に変わる　和子は、大内さんと新宿まで買い物
　JRAは、遂に今週は間に合いそうもない。小柳さんに、メールで実態を報告しておいた。
　今日のNEXTで、菜七子騎手の重量が、勝利数にかかわら３キロ減になることが、記録されていた。今までは１キロ減量だった。今週の土日で小倉の17レースに騎乗することになっている。
かなり有利な条件になるので、騎乗依頼も増えるだろう。勝ち数も上がるだろう。騎乗結果に甘えて喜んでいるだけでは、騎手としての質的向上は望めない。何故勝ったか、何故接戦になったのか、なぜ最後の競り合いに負けたのか。自分の馬をどの位掌握出来ていたのか。競争相手の手の内は読めていたか。今まで通りに勉強しながら、馬上感覚を鍛えて欲しい。今週見られないのが残念だ。
　またもや写真つきだったので、拝借した。幸せそうな若い女性を見ると、ついつい余計な心配をしてしまう。

小雨、何故か陰気な雨だ、月替わりの事務処理に和子が参加
　珍しく梅雨のような陽気になった。春に代わる現象なのかもしれない。パソコンの修正はいまだに頓挫している。原因が僕の病気にあるのかも知れない。ソフト導入の経緯が良く分からなくなっている。今日はその解明から始める。自分の脳みそを調べるような気分だ。
　ファイル上は、契約が続いているようになっているのに、事実上、破棄の手続きをして登録し直さないと繋げられないような不思議なシステムになっているようだ。それもまだ明確にはなっていない。しかし、放っておけば継続できたものを、なまじ手を付けたために、手違いが新しい手違いを生んで、がんじがらめの八方ふさがりになってしまった。サポートデスクの方にも迷惑をお掛けしているようだ。しかし、今週のレースのためにも、データが取れるようにしたい。頭の働きとの関係で、もう止めようかとも思ったが、まだまだ惜しいような気がする。
　和子は、自治会の活動の後、サークルの集まりに出ている。僕とは話も通じなくなっているので、気が重いのだろう。耳はどんどん悪くなるので、音の世界とも縁遠くなっている。寂しい限りだ。音を頼らないテレビ観賞は、興味が半減するので段々遠のいて行く。
　米朝会談も内攻した決裂に終わったようだ。最近の国家首脳の会談は、うしろ暗い腹を持った取引のように思える。右も左もない。思想も理想もない。これでは、戦争の記憶が乾いてしまえば、新しい世代が、同じことを繰り返すことになるだろう。僕の経験も、悲しみも、肉体と共に枯渇するだけか。オバマとトランプを並べてみると政治家のイメージがあまりに違うので、同じ延長線上ではとても論じられない。トランプとキムの会談など、ヤクザの組長の取引に見えてくる。取引なら取引らしく腕の見せ所でも土産にしてもらいたい。手ぶらで帰って来てまた戦争の準備でもやろうって訳なのだろうか。