０４・１２・１０より
★新設したまま空欄では活気が出ませんので、去年の暮に仕上がった連歌遊びの結果を載せておきます。兄、恒と元同僚、英と僕、健と３人で巻いたものです。（０４･１２･１１記） 遊々歌仙 白い果肉の巻 初折表 林檎むく くわっと実を割る 果肉の白 恒 1 発句 秋 一人の部屋に 染(し)む虫の声 健 2 脇句 秋 街角は 金木犀の 香して 英 3 秋 ペアルックの 犬と行く女(ひと) 恒 4 雑 中天の 冬三日月に 襟立てる 健 5 月の定座 冬 歩いて渡る 長すぎる橋 英 6 雑 初折裏 満潮へ 風船巻いて 風流る 恒 7 春 野花摘み摘み 恋路を急ぐ 健 8 恋 春 春宵の エレベーターに ふたりきり 英 9 恋 春 頑固親父の 咳払いして 恒 10 雑 故郷の 潮騒聞こえ 電話切る 健 11 雑 ビール片手に 見る夜の街 英 12 夏 袖口に 白き手見せて 秋袷 恒 13 秋 雲も遠慮か 名月の冴え 健 14 月の定座 秋 とろろ汁 三杯目なる 飯を食う 英 15 秋 無精髭生え 潮吹く白鯨 恒 16 雑 花の下 歌い終って 見得を切る 健 17 花の定座 春 オリンピックに 出る春の夢 英 18 春 名残折表 ヒマラヤを 越える情念 鳥帰る 恒 19 春 国境に立ち 兵士放心 健 20 雑 ゆっくりと 巨船入りくる 港なる 英 21 雑 見つめる君は カルメンの瞳(め)して 恒 22 恋 雑 かき氷 甘く冷たく 苦き恋 健 23 恋 夏 腕立て伏せを 急に百回 英 24 雑 あいつとは 喧嘩したくなし 独り酌(く)む 恒 25 雑 長無沙汰詫ぶ 車窓の海に 健 26 雑 風船葛 つぶしても つぶしても 英 27 秋 屁っぴり虫も 腹まで空っぽ 恒 28 秋 子午線に 月のみありて 夜気の底 健 29 月の定座 秋 螺旋階段 ぐんぐん上る 英 30 雑 名残折裏 一望の 甍々(いらかいらか)に 朝の霜 恒 31 冬 金米糖の 暖簾はためく 健 32 雑 横綱の 手形指紋も 大きくて 英 33 雑 陽炎揺れる 土手に寝ころぶ 恒 34 春 花吹雪 しばし言葉を 奪われし 健 35 花の定座 春 テラスの椅子に 蝶舞い降りぬ 英 36 挙句 春 |
