高橋健三 「たそがれの記」(123)
2024.3.1〜4.30

耕した畑のように、雲が群がる空模様が、続いている　鯉のぼりの似合う青空が恋しい。

　今日で、４月も終わり、５月に飛び込む。６月４日「虫歯予防デー」が僕の誕生日で、掛け値なしの満90歳に飛び込むことになる。その前に何か起これば、余程運が悪い。もう少し生きていて、飲めなくなっても、愉快な連中と一緒にお喋りをしてみたいと思っている。今でも床に着いている訳ではなく、リュックを背負って買い出しに出歩いている位だから、その位は、やれても良い筈だ。心から皆に会いたいなと思っている。ただ、何かあると、一緒の人に迷惑が掛かるので、気楽には人を呼べない。気持ちだけで気分を味わっていることがある。

朝から、雨の跡を見ながら過ごしたが、陽が差したり、風が強まったり空が暗くなったり、と変化するだけで、結局雨には出会わなかった

　今日も同じように、天候の基軸は乱れて動いているが、中々雨の出番は来ない。確か予報では、今日、明日は雨と報じていた。明日あたり、可成り降るのではないか。27日（土）に予定通り、潤が薬の調整に現れて、黙々と仕事を進めて、帰っていった。あまり変化のない４月が終わり、間もなく５月になるが、テレビでも盛んに、94歳だ、とか、92歳だという人がなくなる。90歳台というのが、寿命が延びた時代の限界になるのではないか。僕がそろそろその仲間入りをする頃なのかもしれない。そう思うと、そう簡単には逝かないぜ、と未練を見せたくなる。90代に入って、一息入れる頃まで、憎まれ口を叩いていたい。

どうやら晴れているが、いつまで持つか、今日は、グリーンヒル管理組合総会がある。

　予定通り、９時半に開会　12時頃には終了。　それでも疲れて、和子は、先に帰り休んでいた。参加者の顔ぶれを見ているうちに、一緒に活動していたことのある、若い人たちの成長ぶりが見えて、驚きだった。皆が、50〜6０歳台に近づいている。僕が、90歳代に入り込むのも当然だ。当組織の年齢順位上位13人のうちに入ってしまうという。時の経つのは早く、一緒に冊子を出版した時若かった女性など、もう立派な「女史」に変身している。杖を突いてよろよろとしている僕とは、断然差をつけている。どこで生活していても、みんな年を取って行く。僕もここへ来て、もう60年になるのだ。病気にさえならなければ、もっと年を取るまで仕事を続けていられたのに、残念だ。記憶力も、文章もすべて、変に歪んでしまい、今は、立ち上がった途端からやることを忘れてしまう状態だ。若い頃の飲み過ぎが祟っているのだろうか。分かっていても、今でも飲みたいと思うことがある。

晴れたり、曇ったり、でも予報では、明日は雨になりそう

　昨日は、潤の奉仕日になってしまった。せっせと、薬の世話をして、テレビを見ながら、食事をとり、引き上げていった。僕の補聴器の新調がテーマにされているので、落ち着かないのだろう。このテーマには難問がいろいろとあるので、高額の支払いのこともあるし、条件をすべて満足させるのが難しいので、僕自身いろいろ迷いが生じてくる。和子の配慮で、支払いの目途は何とかついたが、満足できる品質の品が届くかどうかが心配になる。僕自身価値判断に迷いもあるので、とても辛い局面になっている。大枚を払ってしまってから、余り満足できる品ではないことがわかったら、どうしよう。より良く使う修練が積めるかどうかも問題だ。今日、「言葉を、聞き取る、能力を今後必要とするかどうかも問題なのだが、その能力を完全に捨ててしまうのも寂しい話だ。いつものように、また、迷っている。

午前中は雲一つない状態だったが、午後になって曇りに変わる

　昨日から、古物の買い取り商が電話をかけて来てウルさい。丁度、病人続出の時期とぶつかって来たので、古物提出どころではなくなっているのだが、相変わらず催促の電話が続いている。カメラ関係の道具には、子供らが引き続き使いたいというものもあるので、売りに出す結論が出ているわけではない。それなのに、「もの」を見せてという催促が来て煩い。まだ公表するべきではなかった、と後悔している。前後して僕の聴力退化が始まり、電話の聞き取りが困難になった。対応が一層難しくなって来て、当惑している。相手の人は、僕が死ぬのを待っているように、商談を開始したがる。まだそんな段階には来ていない。酷い業者になると、家事に追われているのに、電話の相手を強いるので、最近は、一切応じたくなくなって来ている。和子も、僕ほどではないが、やはり聴力が落ちているので、最近はあまり電話に出たがらない。みんな担いで、あの世に逃げてしまおうか。

大型の雲の行き来はあるが、日差しは消えたり回復したりしている

　北朝鮮が、中国やロシアの動静を読んで、大胆な新路線を組み始めているように思われる。南と北に分裂した朝鮮というとらえ方を改め、敵対する二つの国家ととらえ、国連に対しては、これまでの内戦の途上国という見方も否定し、自国の歴史的評価も無視して、核兵器使用可能の独立国として、現在核兵器実験を政策の中心に位置づけ始めている。中国やロシア、それにアラブの一部の国を友好国とみなし、兵器の相互利用を頭に組み込んでいる。国連も、北朝鮮を、かなり危険をはらんだ国と見做して行くのではないか。世界の平和のためには、かなり危険性をはらんだ国家になって行くかもしれない。国連としては、新たな問題意識が必要になって来るかもしれない。

午前中、小雨　気温低め

　耳垢がたまって来たのか、補聴器が、うまく働かない。和子に合わせて調整してくれた補聴器なのだが、結局僕に、使用特権が回ってきている。しかし、なかなか耳にフィットしてこない。矢張り、僕に合わせた調整をしないとうまく合わないのかもしれない。最初に僕が購入した補聴器は、使用中に、落として紛失してしまった。今試しているのは、和子が、大枚をはたいて入手したものだ。しかし、和子にもうまく合わず、そこで僕にお鉢が回ってきた。まだ本格調整は出来ていないが、僕にもフィットしないのでないか。僕が使えるようになれば、拾いものだと思っている。完全にフィットする機械は、まだ日本では出来ていないのではないか。出来ていても、高価なものになってしまうのではないか。それでは、とても僕の使える補聴器にはならないだろう。まだ音量不足で実用にはならない。

雨は降らずにいるが、いつ降り出すともわからぬ濃い曇り

　今日は、徹君の車に送られて、和子と原田病院へ、痛風と思われる病気の検診に行ってきた。和子は右足の親指の先だけ、僕は左足の親指の関節を中心に赤く腫れあがり、痛みが左足全体に広がり、歩行困難の状態になっていた。現在は、腫れが引き始め、赤さが紫色に広がっていたのが、色は黒ずみ、腫れと痛みは収まり始め、歩行も可能になり始めた。前回の検診の結果が良くて、腫れと痛みが引いてきたのだ。今日はその後の治療の方向を決めていただきに病院を訪れた。その結果、薬が変わり、量も減り始めた。今後の治療に大いに期待している。お化けのように奇妙な病気とはすぐにもおさらばしてしまいたい。

昨日からの雨が、まだ尾を引いている　ベランダの手すりには雨滴の行列

　止んでいるようで、外に出てみると、雨滴を感じる。梅雨のような気配を感じさせる。一寸早過ぎるのではないか。もう少し初夏らしい陽気の実感が欲しい。その上で、鯉のぼりの季節、そしてアジサイの梅雨景色へと行きたいところだ。最近は、常に混ぜこぜで、シンボリックな移り変わりが、乱れて、四季のイメージが崩れてきている。日本らしい空模様の移り変わりが、戻ってきて欲しいものだ。

　今日、団地の組織の集会が二つある。いずれも４月の団地の定期総会。

　団地の総会二つが終わった。自治会とみどり会という老人会の二つだ。もう一つの管理組合の総会は、来週の日曜に開かれる。二つが終わっただけで、肩の荷がだいぶ下りる。今は、僕が、大きく関わっているのは、90歳以上が13名という老人会の「みどり会」だ。この組織の中で、僕は一体何歳まで生きられるのか。６月まで生きていれば、91歳の可能性が出てくる。知っていた人たちが、最近で13人亡くなっている。今健在の人が、最高で94歳だ。何か虚しい思いで、この数字マラソンをいつも頭に焼き付けている。長生き競争を掻き立てる気はないが、この胸騒ぎは何なのだろう。いっそのこと競争に加わってしまった方が気が楽になるのかもしれない。

曇り、時々日差しも入り込む

　全体的な気温は、確かに上がり、完全に初夏の体制になる。上は25〜26度くらいには上がる。内ではもう湯たんぽをやめにして、布団に持ち込むことはしなくなった。来年までさようならだ。灯油をスタンドに買いに行くのも、中止した。爺さんばあさんで、運搬車を使い、派手に団地内に運び込むのも、今年は終わりにする。今年は、見かねて、手を貸してくれた方もいて、恐縮した。有難いのか、恥ずかしいのか、ただ嬉しくなって、脱帽して、最敬礼。特筆すべきなのは、今年は、団地まで運んでくれるプロの灯油屋さんも、大きな車も見かけなかった。大気汚染の点からも、灯油が避けられているのだろう。我が家でも、暖房に関しては、再考の余地ありという所だ。湯たんぽは大いに活用したいと思っている。
　中東、アラブ、イランなどを巻き込んで、怪しげなムードが報告されたが、大きな報道にはなっていない。原子力兵器を使った争いになりそうな危険を感じた時には、国際的な世論で、引き戻す努力をしたいものだ。
　日本で、国連の会議が行われた機会に、広島、長崎で、原爆展が行われ、国際会議に集まった政治家たちが、地獄の実態を写真などで知り、恐怖を改めて知ったという記事を読んだことがあった。やはりあの恐ろしさは、現場に学ばなければ、感じられないものがある。今や、原爆の恐怖も薄められ、危ない政治情勢が膨らみかかる状況にある。愛と正義と人間の社会の尊さを、ジックリと。噛みしめたいものだ。　

和子はまたお出かけ、こちらは大掃除と洒落込んだ

　毎日の掃除が、一寸手薄になり、僕流にやるには、一人の方がやり易い。人の手を借りるより自分流の展開の方を好む。新しい掃除機なども、だんだんに使いやすくなってくる。それと、和子があまり働き過ぎると、疲れが出るので、適当にしておいて貰う方が安心だ。今日は、歌の練習は早めにやめて、イオンで、何種類か追加の薬を買い求めてくるらしい。大した時間はかからないので、付添いは不要だ。このところ体調は安定しているらしい。
　イスラエルとイランの原子力がらみの戦争が目を出している。広島を見てきている日本人には、信じられない。原爆戦争は、どうしたらしないですむか、ではなく、勝とうとして戦争に臨もうとしている。そんなにも地獄が見たいか、僕には、その気持ちが、信じられない。死の世界を楽しみたいと思っているとしか思えない。広島の人たちの気持ちを考えても、絶対に止めて欲しい。人殺しを楽しむ悪魔としか思えない。悪魔は自分たちの中にいる。

夕方、和子と買い物に出る。今まで陽も当たっていたのに、急に真っ暗になった。だが、雨は落ちてこなかった。　買い物終了まで、濃い曇りのまま

　買い物中、和子の友人にも会ったが、おしゃべりに夢中になっていたようだ。そのまま、和子と買い物に集中。晩のおかずのえり好みなどに夢中になっていた。買い物袋の件で、僕がもめたのは、この店ではなく、もう一つのヨークマートの方だ。持ち帰りの入れ物を、自由にさせないという発想で、盗難防止を考え始めたのに、僕は無性に腹が立って、レジの男に食って掛かってしまった。その後、僕は同じリュックを背負って、買い物に出るが、別に捕まることもない。僕もこれ以上は立ち入らないことにする。和子もあの時は、「何であんなに怒鳴ってたの？」と不思議そうに聞いていたが、それ以上に立ち入ることはしなかった。今後もそのつもりだ。客を泥棒扱いにしていて、喜ばれるはずがない。

　原田病院の診察日。主治医が休診で、代わりの先生が診てくれた。禁酒を強調された他には、余り大切な注意は伺えなかったような気がする。担当医の穴埋めなどに気を遣ってくれるより、そんな時は患者の方を十分に休ませてほしかった。次の検診は、一週間先になる。痛風はなかなかしつこい病気で、痛みは何度でもぶり返してくるように思われる。少し楽になって来たなと思って、服薬をさぼったりすると、すぐぶり返して、腫れや、痛みが戻って来る。このしつこさが怖い。

今年は、驚くような夏日を迎えるかもしれない

　夏を迎えながら、次々と新しい季節の異常な変化に気づき、その原因を、探ったり対策を講じるのに、気象界が、ゆったり構えてはいられなくなるのではないか。どんな騒ぎになるのか、予測するのは極めて困難だ。各地の気象情報、四季として常識になっていたことが、大きく変化して来る。いきなり天変地異が来るわけではないが、能登のように、地震の起こる地域が続出しそうだ。それに伴って、地図が変更されるほどの地形変化も起きるのではないか。島の出没も起こり得る。各地で名所旧跡に、変化も起こり得る。例えば、温泉地などにも変化が起きて来ることも考えられる。「地殻変動メモ」が必要になるかもしれない。

快晴、無風、朝の気温がかなり高くなった　夜具からすべての暖房を取り去る

　和子が寒がりだから、湯たんぽは仕舞わずにおく。いつ寒がるか分からないので、何時でも使えるようにしておく。電気こたつは、一見便利なようだが、湯たんぽの温みはない。湯たんぽは、原始的なようで、柔らかな温みを伝えてくる。今年の冬は、湯たんぽだけを使用した。病人や、老人には最適だと思う。住んでいるのは二人だけだから、漏れたりせず完璧なものを一つ用意すれば、ダブルベッドなら、これ一つで事足りる。寝床が和風の場合には、一人１個が必要になる。しかし、もう今年は治療用以外には必要ないだろう。いずれにせよ、湯たんぽを直に加熱するのは、危険だからやめた方が良い。どんな用心深い人でも、極めて危険だ。薬缶で湯を沸かし、湯たんぽに移すことを原則にし、直火で使うことをしなければ、絶対に安全だ。患者のどこに充てるか、熱をどの位に調節するかは、どの位に布製のカバーを撒くかで調節して欲しい。冷めるのを心配する必要はない。何製（金属か、プラスティックか）の湯たんぽにするかは、冷め方など、布の巻き方などで調節できる。厄介なようだが、慣れてしまえば、誰にでも出来る。贅沢な選択だと思うが、一度試みてほしい。僕の余計なお喋りなのかもしれない。

晴れ　和子の薬調整に、潤登場

　正午前後の昼食時間に潤が現れ、２時間ほど、時間をかけて、和子の薬の曜日別食事別の分類２週間分をつくりあげ、テレビを見ながら食事を済ませ、４時頃帰宅するという習慣が続いている。この間、近くのイオンの薬局にも行って、意見交換や支払いを済ませてくる。これを１週おきの土曜日に、書類整理を含めて、やってくれている。とても今の僕の手には、負い切れない。次男の徹には、病院通いの車の運転と、病人の面倒も見てもらっている。看護師が本職だから、手慣れた仕事ぶりを見せてくれる。二人の活躍があって、僕らの命が続いていると思っている。感謝せざるを得ない。それぞれの家庭の方に支障を来たさない様にして欲しい。昔の家族制度は、通用しないはずだ。

薄曇りだが、ところどころ日差しが漏れる

　薬の補充日が、近づく。今日は、徹が、お母さんを沢田医院へ車で運ぶ。明日は、潤が、お母さんの薬の計画表作りに来る。二人共まだ現役の勤め人だから、余り甘えかかってはいけない。時間の都合がつくと言っても、そうそうこちらの意図で、時間を取っては迷惑するだろう。控えめに控えめに、手を貸してもらうだけでも大いに助かっているのだ。親と言っても、子供の仕事ぶりに傷をつけてはならない。プライドを汚すことになる。お互い注意しよう。僕は、病人とはいえ、すでに、90歳を超えた隠居の身、融通はきくのだが、もうすでに体も効かなくなっているし、社会人を降りてしまっている。助け合いは、誰かが犠牲になっては問題が起こる。他の人に大きく迷惑をかけるようなら、やり方を再考しなければならない。家族の問題として、協力する質の問題があると思う。

快晴　風もない　暑くなりそう

　和子の薬の繋ぎが切れた。また、潤が現れる頃だ。今週の土曜が、その予定日になる。しかし、応援は有難いのだが、潤の家庭も奥さんの腰の痛みが酷いようで、心配している。余り大変なようなら、やり方を教わって、僕が代わらなければならない。僕は時々訳が分からなくなるのだが、和子も大分分るようになって来たし、二人で協力してやれば、何とかなるのではないか。病院との打ち合わせが、やや難しいような気もするが、とにかく、潤の負担になり過ぎていては可哀想だ。今度来たら、よく相談してみよう。僕らが助かっているだけ、あちらは手が足りなくなっているはずだ。薬の調整だけなら、かなり見て来たから、やれるのではないか。今度の機会に話してみるつもりだ。

第２信
快晴　桜が残っている所なら、何処でもまさに快適な花見場所になるだろう

　こんなに快適な日が来るとは予想していなかった。気温からいうと、一寸暑くなり過ぎるかもしれない。しかし、僕らのように、先日の予定日が雨のためにお釈迦になった人たちにしてみれば、どこも快適な条件だ。しかし、曜日が不適当でダメな人も多いと思う。「あちら立てればこちらが立たず」というのが、世間なのだ。ダメな人は潔く諦めよう。
　イスラエルがらみの戦場に変化が起きるかも知れないが、主体的な動きではなさそうなので、あまり当てには出来ないかもしれない。しかし、貴重な命が、犠牲になる戦争は早くやめるべきだ。

朝から予報通り雨　傘をさして、ごみの種類を確認し、家庭用可燃物に限って運び出す　半透明の中袋二つ

　こんな時は予報が当たるものだ。幸い出かける日でなくてよかった。しかし、午後あたりに、コメの買い置きが必要になるかもしれない。この組み合わせが一番の難物だ。それほど重くはないのだが、最近は、一寸こたえる様になった。味噌醤油、と並んで肩に食い込む。２回に分けて運んだこともある。難物の一つには、灯油の運搬も苦手の一つ。手押し車を転がすのだが、かなりの重量なので、時には可成り息を切らす。これは、温かくなってくれば、必要がなくなる。重労働になじみのない僕らには苦手の仕事なのだ。

晴れたり曇ったりが、繰り返され、丸一日過ぎた頃、大きな雨の帯に突入の模様

　一荒れ抜けないと、気候は落ち着かないようだ。近所の桜は、殆ど散ってしまい、路上に散った花は、ハクモクレンは黒くなり、桜の落下も、あっという間に終了し、今年の花見は終わった。梅雨時のアジサイが、どの位の味わいを見せるか。団地理事会で懸案の「花の移り変わり」も、まだ実践の段階には至らず、来年への期待となりそうだ。楽しみにしたい。

かなりの雲が空を埋めているが、地上には日差しが届いている、最高気温は上昇中

　短い表現で描写できない天候は、好きでない。「晴れ」というのは、すっきりしている。この所、「あーでもないこうでもない」という天気が続いている。僕は、こういう天候は苦手だ。
　和子はまた買い物へ行ってしまった。彼女が外へ出たがる時は、調子が良いのだろう。しかし、不安な現象も同時におきているのを見極めないと、安心できない。駐車場近くでの卒倒も、そんな時に起きた。一度だけだが、いつ再発するかわからない。あんな突然の出来事が起きるようでは、安心して外出させられないのだ。
　この所、パソコンは好調になりつつあるので、気を良くしている。何とかＮ兄まで、無事に早めに届けたい。暖かくなりそうなので、ほっとしている。灯油運びも、そろそろ限界で、右腕の筋肉が、筋違いを起こし始めている。もう一度位の運搬で、灯油使用を終わらせたい。

薄日の漏れた曇り空、今日も天候はすっきりしない

　和子は、カラオケに行きたくて、たまらないらしい。行きつけのメンバーが何人かいて、毎日の様に通っているようだ。和子は、コーラスの方は、本格的過ぎて、練習に出るのが続かなくなってしまった。体調に合わせるには、カラオケくらいが良いのだろう。仕方がないので、目をつむることにした。ただし、明らかな病状を呈している場合や、危険を伴いそうな場合は、参加しないという原則で、判断を本人に任せることにした。その代わりに、僕も一人にされた場合、痛風の痛みがない場合は、焼酎を盃に１、２杯ほど飲むのは目を瞑るということで、取引を成立させた。お互い命がかかっているのだから、いい加減な判断は許されないという線で、妥協することにした。自分の判断に責任をもつのだ。協定を中止する場合も、快く「中止する」ことにすると、固く約束した。

曇り空、時折小雨、日差しが射すこともある　奇怪な空模様

　とても洗濯等に取り掛かれる様な状況ではない。この状況を見て、和子は、また歌いに行ってしまった。内に居てもどうせ仕事にならない、という口実が出来ている。二人ぼっちの老人家族は、所詮こんなものだろう。怪我をせずにご帰還してくれれば、幸いなこと。と言っているうちに上機嫌でご帰還。一休みさせてから、夕食にする。

晴れたり曇ったり　気温は寒く感じたり、安心感の持てる温みを感じたりで、忙しい

　病院へ診察を受けに行く日は、せわしいくせに、待つことの多い、落着けない一日となる。それが終わると、ゆったりと休める時間がやってくる。今日はのんびりとしていられそうだ。昨日はＹ兄から、葉書が、到着。やはり玄人の文章は、気分好く頭に収まってくれる。彼の文章は、特に読み易い。風格も感じられ、こちらの風格も上がったような気分になる。自分の文章は舌足らずの悪文と誤字続きで、申し訳ないのだけれど、やはり彼との文通は気持ちが落ち着く。読書会の世話役大変ですが、頑張ってください。「たそがれ」が私信になってしまいました。申し訳なし。

曇り　予報によると、また雨になるかもしれない。

　和子は、またカラオケ「ぽぴー」へ出掛けてしまった。元気なのは、結構だが、足のひざの関節に痛みが来ていて、事故を起こすのを心配している。昨日、原田病院に僕と同行し、診察とレントゲンを撮って貰った。僕も足の通風で悩まされているので、買い物などの外出の時の事故が心配だ。僕の足の状態が比較的良い時には、必ず同行して、見守ることにしている。ただ、カラオケに同伴者が付いて行くのも可笑しいし、歌の友達もいるので、良くお願いしてある。
　今朝、沖縄方面に、地震警報が出たので、心配していたが、どうやら台湾の方で地震が起き、多少の被害が出て、沖縄では余り心配はなかったようだ。とにかく物騒なことがあちこちで起きる。

晴れのち薄ら曇り　徹の車で原田病院へ　彼も忙しそうで気の毒だ

　徹君にいろいろ頼むのもかわいそうだ。今日は、２度目の「痛風の検診」を受けた。特に悪いわけではないが、まだ足が腫れているのと、すっきりさが十分でない。いつでも最悪の状態に戻ってしまいそうな予感が残っている。２度目の悪化によく似た症状が続いているような気がする。医者に言われたとおり、アルコールもやめて、おとなしくしているのだが。医者には僕の症状に余り関心がないように見えるのはどうしてだろう。耳の良く聞こえない人間のひがみだろうか。この状態でも、余り痛みがなくなれば、通院はやめたい。90歳を超すと、もう生きている人間には見えなくなるのかもしれない。ひがみかもしれないが。

　「四月バカ」、大泉時代を思い出す　僅かな青空を覗かせながら、厚い雲が移動している

　もう間もなく、新年度の４月が始まる。学生諸君は、普通なら、一つづつ学年が上がり、学校の格も進級する。入学試験に成功した人は、上の学校へと進む。難しい入試を経験しなければならない。学校が、すべて終わった人は、卒業を迎えて、ピカピカの社会人となる。そう、誰もが歩いてきた道だ。白いスタートラインが、引かれた季節なのだ。
　僕はもう、すべてのコースを終え、あの世へのスタートラインを前にしている。どのような最期になるのか、全くわからない。姿勢をしゃんとして、シャッターが押されるのを待っている。和子は、少し元気が出て来たのか、この頃は、またよくカラオケに出かけているようだ。僕の病気のために、随分、足止めをさせられて来たのだから、仕方がない。残りの人生を、大いに謳歌して当然だ。僕は、大いに留守番役を買って出ますよ。しかしフラツキには気を付けて、しっかりした一歩一歩を踏み出すようにしよう。今度は僕の方にフラツキが出ているので、注意が必要だ。警戒しよう。

晴　かなり暖かくなった　明日からもう４月

　当団地では、ハクモクレンがほぼ終わり、余り迫力のない桜が花を見せた。稲荷山公園の桜に裏切られた僕らを慰めてくれるにしては、花が例年に比べ、迫力に欠ける。団地の理事会では、目下、各建物の周辺の植え込みの手入れや、芝生の手入れ、新たな植物の植付などに、力を入れ始めた。大いに期待したい。
　この所、僕の記録は、個人的な記録が中心になっているが、桜が、日本人の種族としての誇りを保証してくれなくなったら、どんなに淋しいことになるか。桜は決して、軍国主義の象徴ではない。見事に日本人の気質を表している。純白性も持ち合わせる。優しさも豊富だ。僕はいつも桜をそばに置いておきたい。

今日は多喜子の誕生日　元気でいるかな　元気出せよ

　誰でも年を取ると、自分で自分を励ますことが必要になる。人を励ますと、それが自分にも帰ってくる。元気は共有財産だ。小さな元気でも、持ち寄って、共通財産にしよう。結構頑張れるものだ。夫婦でも、一日を励ましあって、過ごしていってみよう。つまらない事柄、取るに足らない日常でも、或いは、つまらない冗談一つが、心をぱっと開いてくれることがある。
　年を取った病弱の夫婦でも、励まし合いは大切だ。台所で掛ける一声が、弱気になっている相棒に活気を呼び覚ますことだってある。一声の冗談だって、励ましになるものだ。人間は、微妙な弱気の層の中で、生命を保っている。
　多喜ちゃん、辛かったら、もっと辛いはずの久保木の旦那に、声をかけてあげよう。厳しいことを言う旦那でも、心配しているからこそなんだよ。多喜ちゃんは、88になるんだっけ？ 僕は、６月まで泳ぎ着けば、すぐ満91歳だ。こんなに生きているとは誰も考えていなかった。楽しくなるじゃないか。妙義山の玉屋でも思い出してごらん。あんな戦争でも死ななかったんだよ。力むことはない。残りを楽しくやろうじゃないか。お誕生日おめでとう！

雨が上がり、一応の晴天。明日も続くらしい　気持ちはもうすっきりしているので、昨日の雨を恨むのはもうやめた

　昨日の雨を境に、最高気温の切り替わりが、ぴしっと変わって、春めくらしい。桜の開花も一斉に開始するだろう。名目上の春から、実質的春へと前進し、名実ともに、今度は夏に接近することになる。今度は、たまらない暑さから、秋への脱出を夢見ることになるだろう。日本人は、一年中四季の変化に振り回されながら、その粋な世界から俳諧の情緒を楽しんでいる。辛い所を懸命に薄めているのだろうか。
　和子は、つらがり屋のくせに、痛がる処置を望みがちなのだ。僕は子供の頃から、周り中から辛いことばかりをとても辛いと感じている意気地なしだったのかもしれない。それに比べると、彼女は、僕が怖がる処置を進んで済ませてしまっては、後になって、あれこれと心配し過ぎる所がある。今は奥歯の抜歯の後を盛んに気にしている。困った人だ。まあ、協力して、早く痛みを止めてやりたい。
　時間がほんの一寸ずれていれば、と昨日の天気を惜しむ声があった。しかし時間はもう前へと進んでいる。いつまでも愚痴っていては、人生は前には進まない。桜をどうしても見たければ、自分だけで稲荷山公園へ行くか、天気の良い日に人を誘って、自分の計画を進めればよい。計画の挫折の度に、人生を止める訳には行かない。計画挫折の後の、おしゃべりが、雨漏りが畳に浸みこむように、いろんなことを教えてくれているものだ。僕には、こうした時間は、もうないかもしれない。あの後過ごした時間こそまさに天の助けだったかもしれないのだ。皆はどのように、天気の破綻を償ったのだろうか。
　僕はもう、あの直後のおしゃべりが、十分に雨の邪魔による不足を、補ってくれたものと信じている。今日は晴れたが、僕より、断然若い皆さんは、それぞれの仕事に取り組んでおられることだろう。或いは、それも昨日の破綻の補いになっているはずだ。肩を叩きあって、「じゃあ、またな」と挨拶できる人こそ、人生の友かもしれない。

朝から、曇りのち、小雨　昨日の小癪な小雨が、まだ降り続いていた

　花見の天候には、余り裏切られたことのない僕だが、今日は、完全に裏切られた。花も咲いておらず、空はいつ降り始めるかと、人の気持ちを不安の網で閉じ込めるような先の分からない様相を呈していた。御馳走が並び始め、ビールの缶を開ける、はじけの音が聞こえだした頃、小癪にも、意地悪の雨粒が、ポツリ、ポツリと悪意の音を立てだした。まさに、いじわる効果の頂点の時間帯だ。うろたえた仲間たちは、空を見上げたり、注ぎ途中のビールを一気に飲み干したりして、不本意の表情や動作が、あたりに広がった。せっかく広げた呉座が畳み始められ、御馳走やお菓子が、ビニール袋に戻され始めた。我慢はここまでという、恨めしい表情が、仲間の一斉の、悔しがり動作となって爆発した。「やっぱり！」という言葉があちこちで漏れた。
　「これで解散しますが、帰宅後、団地事務所で、事後の打ち合わせをやります。都合のつく方は、準備中だった品々を持参してお集まりください」、幹事の声が恨めしそうに、強くなり始めた雨の中に響き渡る。
　こうして、楽しみにしていたお花見は、無残にも、事務所での有意義な雑談会に化けてしまった。転んでもただでは起きぬ強者揃いだから、飲むことも含めて、時代とともに変わって行く団地の在り方や、住人の心構えなどについて、意見のやり取りが始まっていった。僕はその中に、限りないエネルギーを感じるのだった。ここには、あれこれと立ち働く多くの逞しい女性の姿も見られた。

昨日からの雨も上がって、今日は快晴、風もおさまる

　昨日の原稿送付に、随分、手間がかかってしまった。やっと送付が完了してすっきりした。明日はいよいよ花見の日になるが、一寸まだ寒いかなという感じはする。でも雨は上がっているので、花さえ開いていれば、花見にはなる。気温にはもう少し注文を付けたくなりそうな気分だ。健脚向きの徒歩グループは、到着した頃には体が温まるだろうが、電車組は今年から無くなって、団地前からバスを用意してくれるらしい。僕らは、それを利用することにするつもりだ。ちょっと老人臭くなるが、強がってヘバルのを見せるのも、みっともない。ただ帰りがどうなるのか、ちょっとだけ心配。午後解散したら、電車で早めに帰宅することになる。花よ、咲いていてくれよ！

雨、家内が、郵便受けから小荷物を手にしてやってきた

　Ｎ兄から、著作集全８巻出版のお知らせと、第１巻「日本労働史研究」が寄贈されてきたのだ。すぐ、彼の研究のスタートとも言える足尾銅山暴動を思い出した。彼の研究の出発点となった歴史的労働争議の分析である。それは、単なる歴史的記録であるだけでなく、日本の労働運動の在り方に対する批判的考察でもあったのだ。それは今の反体制的労働運動批判にも通ずる重大な視点でもあった。一生をかけての大作なのだ。僕までうれしくて感激してしまった。Ｎ兄にとっては、体をかけての労作となった大作なのだ。僕の思い出の中では、彼とこの研究は、一心同体となっている。心から祝福したい。僕は、その彼の友人として、充分影響を受けながら、発想の片鱗を受け取ってきた。今まさに心から感謝している。健康に注意して、今後も研究の継続を可能にするべく、僕らを先導していただきたい。本日は僕の記念日にもしておくつもりです。本当におめでとう。

曇りがちの、変わりやすい天候

　今日は、市の高齢者保険の係の木下さんという女性が、実態調査に訪問してくれた。前には別の方が、見えたと思う。今回の方は、かなり若い方で、楽しく話題が弾んだ。まるで教え子と話している気分になって、とても楽しかった。大泉高校の教え子たちと同じような気分で話が進んだ。この「たそがれの記」も話題になった。市の福祉関係の方との話し合いというよりも、まさに教え子と話が進んでいるというハッピーな「ひととき」であった。和子も僕と同じ調査対象だったから、一緒になって明るい談合となった。「内山登志子さん」も話題に上った。僕自身楽しくなって、「調査」を終了した。こんな経験は初めてだった。おそらく一生忘れないだろう。

大した雨ではないが、買い出しに出かけて、帰りに降られた

　買い込んだものはそう大量ではなかったので、足のフラツキも大したことはなかった。傘もなかったが濡れるほどではなく、無事自宅に帰還した。和子は安心して、夕飯の準備ができる。最近は、僕が、二度ほど、知恵熱ならぬ、「痛風」の被害を受けているので、花見どころか、買い物にも困ることがある。ボッカが出来なくなると、食料の補充に困ることになる。少しずつ何度かに分けて、運び込むこともあるが、主に出入りしている店は、「イオン」店と、最も近い所では、ヨークマート藤沢店になるので、そう遠くはない。ここなら３回往復してもさほど辛くはない。食べ物の好き嫌いを言えば、難しいことになるが、お店には恵まれている方だろう。和子をカヴァーしながら、何とかうまいもんを食べてゆけるだろう。

青空が次第に広がり、寒さも矛先がゆるんだ

　昨日もそうだったが、最低気温の矛先が緩み始めた。桜開花も近いと予測できそう。わが老人会＝緑会の花見（28日）も近づいた。やはり極端に体調を崩すことが無ければ、酒を飲まないことを前提にしてでも参加する決心が固まった。和子とともに椅子持参で、稲荷山公園へ、いざ出陣するつもり。非常にきれいな観覧席が取れるので、わが自治会では、毎年花見会を開いて春を楽しんでいる。飲めればそれに越したことはないのだが、今度の原田病院の検診日は、４月２日になっている。これを繰り上げる訳にも行くまい。和子の携帯用の椅子を持って、参加するつもりだ。僕は呉座に直接座るのが好きだ。願わくば好天気に恵まれることだけが気がかりだ。

雲一つない晴れ

　さほど寒くなく、春の息吹を身近に感じる。昨日は、夕方、和子と買い物に出たが、そろそろお目付けも不要になってきたようだ。ただ、余り重い荷物を持つことは、医者にも禁じられている。あの不祥事以来、和子には、重い荷物は持たせていない。もうそろそろという気にもなるが、僕のリュックにすべて放り込んできている。昨日は、運よく徹の所の孫娘たちにばったり出会った。病気だと聞いていたが、母親の憲子も一緒で、元気な顔を見せてくれた。和子とお土産の交換をしたりして、楽しそうな場面が展開された。すっかり大人びて来て、恵美も、奈々も、もう一人立ちの風格になってきた。自由で、逞しい大人になって欲しい。コロナの様子で、家同士の行き来を再開したい。この爺ちゃんも、そろそろ終わりが近づいているので、最後の爺ちゃんぶりを発揮したくなっている。余り良い爺ちゃんではなかったかも知れないが…。

あまり意識しなかった脳梗塞の症状が、地震の恐怖と共に、頭にちらつき始めた

　僕の頭の中で、今年の元旦の能登地震の記憶と、関東で予測される大地震の周期、それに加えて、最近の世界的な天変地異被害のニュース、更には、無反省に、他人の領土に手を出して、戦争を引き起こしたりする無分別な人間の行為が、世界規模の殺し合いの戦争を引き起こし兼ねない愚かな危険を増大させて来ている事実が、渦巻いている。そんな状況にも構わず、危険な武器の実験に無分別に取り組んで、危険性をはらむ海域に、ミサイルを、打ち込んだりしている国もある。国連は、この問題にも取り組み難く、常任理事国会議も、足踏み状態を続けている。

春分の日　風強し、短時間だが晴天の空が強風とともに雨や雪などに、急変

　最近の天候の急激な変わり易さは、突如吹き付ける強風と共に人間の体や、自転車などを吹きとばす傍若無人さに脅かされる。事後は、何事があったのかと疑うような無音の変化に、あっ気にとらえられるような静寂も用意される。今後の天変地異への変化の様相にも同様な傾向が現れそうで要注意である。今年の元旦の日本海側の能登半島地震も不意打ちに遭ったような災難に驚かされた。そして、つい最近の、埼玉や東京やその周辺を含む震度５の地震にも、不意打ちを喰わされた思いがしている。小説に出てくるような、大地震の列島急襲の想像が頭をよぎる。

天気予報では、空模様の急変を繰り返す予報が、流れている

　痛風という、初めての症状に困惑している。医師からは、禁酒が言い渡されているので、折角の花見が台無しになりそうだ。28日には、飲もうと思っていたので、不参加に切り替えようとも思ったが、参加メンバーには、親友が多く、引くに引けなくなっている。嫌な症状の再現を招きたくないから、飲む気はないが、しかめっ面で桜を見ている自分の姿を思い浮かべて、欠席届でも書きたい気分になっている。桜から懲罰を受けているような気分で、空を見上げている自分を思い浮かべて、陰鬱な気分になっている。

晴れ　ごみ捨てに出た僕の体が吹き飛ばされそう　自転車置き場は、倒れた自転車で、滅茶苦茶　滅多に見ない暴れん坊強風だ

　天候の激変が繰り返されるようだ。強風や、降雪、雷雨など、どうやら休日もお楽しみは、お預けになりそうだ。全国的な規模になるので、予報も、かなり困難を極めるのではないか。
　個人的になるが、僕の血圧状況が、やや不自然で、精神状況と体の動きのバランスが悪く、自分に要注意報を出している。出先で、この間のように倒れたりすると、大変危険なことになる。和子の近くへの外出の護衛も、今日は遠慮した。彼女にはよく注意して、一人で行動するように、出来ることなら、なるべく外出を避けるように、注意しておいた。妹（多喜子）の誕生日が近づいている。この所、心細い電話も遠慮しているようだ。御主人の久保木さんにも、注意を受けているようで、「旦那に叱られた」と、心細げに訴えていた。早生まれなので、今年３月30日で88歳になるのだろうか。内の和子よりも上なのだ。頑張って欲しい。
　僕が今不安に思っているのは、医者によると、痛風のせいだと言われた。足の親指の付け根あたりから、腫れが広がって、赤紫に腫れ上がり、酷い時には、歩けなくなる。湿布薬を何回も張り替え、寝る時には、少し高い位置に足を置き、その状態で眠るように言われている。確かにこの療法で一時は、痛みが引くが、また腫れがぶり返し、収まった痛みが、戻ってしまう。現在、２回目の腫れが、引いて、引き続き、同じ治療を繰り返している。
　山沿いでは、雪も降るとか。北朝鮮による「危険なミサイル実験」が行われていることに、抗議を申し入れるという事件が起きているようだ。金総統の感覚は、分からない。戦争を引き起こしたくて、うずうずしているような政策を取ろうとしている。アメリカと共同歩調をとっている日本には風当たりが強い。実力行使と、実験の差は、きちんとつけて貰わないと、大変なことになる。現代の政治家としての常識だと思う。国民にはよくわかっていることだと思うし、南北分裂の不幸を是正したい国民も沢山いることだと思う。共通の幸福を追求できる政治体制を作るべく、辛抱強く努力しよう。血を流すことのない政治を作り上げて行きたい。

暖かくなり、天気も上々 洗濯物の乾きも上々

　昨日の疲れが残っているのだが、天候の軟化のために、そのボケが残ってしまい、疲れが一層たまっているように感じられる。内の子供らも、今日になって一層疲れを感じているに違いない。
　武蔵藤沢のわが家では、二人とも朝からぐったりしている。子供らと同様、見舞われる側の僕らも、特に病気に触ることはないが、気持ちも体も、改めての日常生活に疲労感を禁じ得ない。和子も、一日ぐったりとしているように見えた。咳込んだり、激しく鼻をかんだりで、何度も床に戻って、体を休めていた。３度の食事でも、何所か疲れが感じられ、食意欲も落ちているように思われた。お花見までに、少し元気づける必要がありそうだ。

晴れたり曇ったり　僕は、徹と原田病院へ検尿と、足の検査に出かける　和子は、自宅に残って、薬の世話に来る潤の応対をする

　我が家は、総動員で親の看病をしている。病院通いもなかなか大変な仕事で、車が使える徹の手が空いている時は、手数をかけさせることになる。車の都合がつかない時や、仕事中はダメなので、手の空いている時だけ、時間の都合をつけて貰っている。潤は原則として、隔週の土曜日に、我が家に出張してもらっている。今週の土曜日は、珍しくそれがダブったために、兄弟が、我が家でがっちんこになった。狭い団地のわが家は、動きが難しくなり、徹は一足早めに、風邪気味を理由に引き上げていった。久しぶりに顔を合わせても、決して家族団欒の楽しいひと時にはならない辛さ。手を借りるための動員になってしまう。若い人たちには、申し訳ない。彼らにも60台の辛さがやって来ているのだ。

晴れ　気温も上がりつつある　下がってはまた上がる　気を持たせては、伝統的四季を保つ

　大きな災害である地震、津波、人間が作り出す戦争、伝染病などが、人間の最上の敵になっている以上、それを予知し、被害を最小限に食い止めることが重要だ。人間の知恵を絞った防衛の手段は、前衛的な科学の力で、予知し、研究で被害を小さいものに抑え、協力して、人間の社会を防衛して行くことが最重要な方向になってくる。争いを失くし、科学の進歩を、できる限り推し進め、人間の可能性を出来る限り押し広げて行くしかない。協力の収穫は、我々の文明の収穫として、豊かな人間社会を前進させて行くことになるだろう。夢を自らの手で破壊する今までの生き様を、宇宙のかなたに捨て去ろう。

晴れ　天気回復。

　気温上昇が進む。気温の上がり下がりを繰り返しながら、次第に春に接近、桜の開花に近づく。この団地では、今月30日に、自治会の花見が、予定されている。毎年、稲荷山公園に、電車とピクニックの二つのコースで集合し、桜の木の下に呉座を敷き詰め、楽しい時を過ごす。老人たちは、また一年、命を繋いだという実感を紡いで行く。長くなって来た私営の団地の在り方にも、運営上沢山の問題が蓄積している。住みよい集団アパートの未来が期待されている。
　世界のいざこざは民族の違い、生活様式の違い、宗教上の理念の違い、歴史上の恨みつらみ、イデオロギーの違い、など様々な溝があるが、これらの溝を何とか踏み越えて、協力体制を取ろうとしているが、乗り越えなければならない溝は非常に深そうだ。
　僕は今、家の中の協力体制を組むのに、四苦八苦している。いろんな薬がプログラムに組み込まれていて、薬の飲み方にも複雑な違いが出ている。食前食後、病気によっては、同時に飲むのを避けるべき薬も、量にも違いが起きてくる。下手に間違うと、命に触らないかと心配になる。脳梗塞以後、思い違いが、俄然増えている僕の場合は、特にミスに気をつける必要がある。命にかかわる場合も、在りそうだ。

　晴天

　なぜ武力による争いを和解することができないのだろう。死者を出してまでこだわりたいもの、それは恐らく我を張って自分だけを通そうとするからだろう。これでは、共同で何かを作り上げることは、所詮できまい。人の幸せまで大きく築き上げることは不可能だ。ともに喜びあえる世界の在り方を、作ることが、人間は下手だ。自分だけの喜びを追求することには、何か歪みが入っている。早く我を張る癖を捨て去ってしまいたい。人の喜びを見て、自分も幸せを感じる生き方を作り上げたいものだ。このままでは、ともに滅びる結末を待つだけだ。過去に拘り過ぎる歴史の見方も問題だ。自他の誤りを、歴史を教訓にして正すことに潔くなることが大いに必要になる。過去の恨みなどで、もっと深い穴を掘ってしまってはならない。本当のヒューマニズムとは、間違いをいつでも正せる人間の生き方のことだ。

雨　関東周辺に強い雨になる模様

　米をいつも買う所の特売が、そろそろ始まる。この時期を狙って、少し重いのを我慢してたくさん買い込んでおく。調味料なども一緒に買うことが多いので、販売店の往復が２度は必要になる。この頃は、和子にはもたせられないので、僕が「じっと我慢の子」になる。僕も急いだり、焦ったりは絶対にしない。黙って悠然と構えて運んでゆく。だから一度も運び損ねたことはない。我が家の茶の間に運び込むまでは、よろめいたりもしない。家に帰って所定の位置に買ってきたものを運び込むまで、失敗はない。荷はそう重くないのだから、当然なのかもしれない。足の痛さもやや落ち着いているので、今がチャンスだろう。明日あたりが、チャンスだろう。灯油の運び込みも近々やっておかなければならない。
　相撲の大阪場所が始まっているが、余りきちっとは見ていられない。僕は子供のころから、鉛筆と番付を前に据えて、白丸と黒丸をつけていたものだ。また無邪気に昔に戻って、観戦したいものだ。

晴れ

　素直に言うことをきかないパソコンだが、何とか二村城まで、伝書鳩のように、書かれた記事に飛んで貰った。この所、うまく毎日繋がっている。このペースを乱したくない。
　足の痛みは、薬が効いているのか、今は殆んど痛みを感じない。この状態で定着すれば、治癒の見通しが出てくる。湿布も気持ちよく足を休めてくれる。寝ているうちに効いているので、とてもありがたい。痛みの復活が一番怖い。このまま痛みが止まって欲しい。

晴れたが、どことなく妙に薄ら寒い季節になっている

　相変わらず、パソコンの働きに手古摺っている。莫大な故障を抱えたパソコンを使って、「たそがれ」を支えているような気がしてくる。さぞＮ兄にもご迷惑をかけているのだろう。自分の老齢と、とりついている病魔との戦いで、クタクタになっているが、まだ天には見放されてはいないと感じている。とにかく当面は、足の痛みとの戦いに勝たなければならない。大きな病に、ならないことを願っている。３粒の薬を毎食後飲み続けなければならない。後は、今落ち着いている脳梗塞が、悪化しないことを祈っている。血圧測定を続けているが、時折、妙に高い数値を示すことがあって、フラツキと重なったりすると、妙に心配になることもある。
　この間の、和子のわがままは、楽しそうなカラオケの雰囲気をまとって帰ってきた和子の顔を見てほっとした。僕も意地を張らずに、行かせてみてよかったと思う。今後十分に気をつけて貰えれば、たまには良いだろうと思う。あの嬉しそうな顔は、忘れられない。

晴れたが、強風が冷たく、外には出たくない。

　ごみ捨てに外へ出ると、風が猛烈に冷たい。金属製の湯たんぽなど、日ごろ扱わないものの処理が済んでいて、ほっとする。何かの理由で、いつまでもゴミ置き場に残っているゴミは、見るのも嫌だ。当家のゴミ捨ては今ではすべて僕の担当になっている。大分足の痛みは、弱くなってきた。薬は飲み続けている。16日には、再び原田病院へ、出かけることになる。徹君が、車で送って、付き添ってくれることになっている。足の痛みで、全く動けなくなるなんて、想像するのも嫌だ。
　和子が、闘病に飽きて、カラオケに顔を出したがっている。先日のように、買い物帰りに、動けなくなり、通行人に偶然隣の号棟の住人がいて、その方に送られてきたこともあったりして、外出は、どこでも、買い物でも、僕が付き添っているので、一人でカラオケなどとんでもないという態度をとっているため、身内だけの交流に飽きたのではないだろうか。昨日はテストケースに、近くに出かけるのをＯＫした。今日は、カラオケサークルの定例の日だ。「家の中だけでは、気持ちが滅入ってしまう、元気など出て来ない」と、いうことを聞かない。「85歳にもなって聞き分けのない分からず屋だ」とは思ったが、気持ちは良く分かる。ちょっと冒険だったが、歌うだけなら、気分が悪くなったら、帰ってくればよい、とも思ったので、試しに行かせてみた。もう、そろそろ帰る時間なので、さっきから外を睨んで、やきもきしている。何かあれば、自分の責任だ、とは思うが、そばにいる人間にも責任はある。そろそろ迎えに行かなければと思っている。

昨夜も降雪があったらしく、道には殆んど雪はなかったが、芝生の雪溜まりは、増えていたから、昨夜中に、少しは降ったのだろう

　朝になると、足の痛みはかなり軽くなっていて、気持ちも少し楽になった。治療不足だったのだろうかと思い始めて、気持ちも少し楽になり、担当医を信頼して、焦らず服薬しようと心に決めた。なるべく動きながら、服薬を続けて行きたい。

朝起きると、芝生が雪で真っ白　道路は黒々と濡れているだけ

　今日は、和子と徹とに付き添われて、原田医院へ定期検診に出かける。足がひどく痛くて、歩けないので、徹の運転で連れて行ってもらった。午前中いっぱいかかった。と言っても、殆どが待ち時間だ。老人の患者が極めて多く、日本の社会の現状を例証している。その一人であることを自覚する。自分と同じような惨めな格好をして、係累に支えられて、やって来る老人が幾らでも目に入ってくる。嫌でもわが身を眺めまわしてしまう。これからは、嫌でもこの病院のお世話になる。担当（なのかな）の先生比較的若い男性だ。この前に来た時と同じ見方をしているのか、同じ薬を１週間分、毎食後に服用するようにと言って、薬をくれた。確かに、薬は効いて、１週間たつと、痛みは可成りなくなり、腫れも半分位に収縮した。しかし、１週間分の薬がなくなると、また腫れが復活してきて、元に戻ってしまった。その間10日ほどだったので、治療が足りなかったのか、間違っていたのか、判断できない。先生はそのことについては、無言だった。今後もその続きになるのだろうが、僕には気持ちに不安が出て来ている。

起きると、芝生だけが雪で真っ白　冬の最期のあがきのよう

　転倒事件後に来た左足の親指中心に起きた熱を持った激痛が、何とか収まって来たかと思っていたら、また痛み出した。１週間薬を飲んだのが功を奏したと思っていたのだが、びっこを引くほど痛み始めた。これでは、間もなく歩くのが苦痛になるだろう。また、原田病院へ行く必要があるのだろうか。病院との繋がりは、あくまで脳梗塞の病後ということであった。この分では、また新たに別の病気が発病してくる可能性もありそうだ。厄介なことになりそうだ。出かかる病気の頭を叩いて「遠慮しろよ」と宥めて行くことになるのか。病身で100歳に向かうのは辛すぎる。楽に死んで行くのを願うのは、虫が良すぎるのだろうか。和子が、不調なので、面倒を見ながら、自分の体を持たせて行かなければならないのは、可成り辛いことだ。当然のことながら、家事の担当領域もかなり増えてきている。早く暖かくなって欲しい。

やや寒い季節が戻って来て、今再び緩んだところだ

　本格的な春は、どのような近づき方をするのだろう。本州全体が、全体的に、温暖化が進んでおり、地質の変化も進んでいるようだ。今後、観光地などでも、様々な変化が起き、各地の名所なども変化して来るかもしれない。地震、津波などによる、地形の変化も起こるだろう。名所の見どころも変わって来るかもしれない。日本の四季による自然の移り変わりにも、大きな変化が生じてくる。それを重ねるうちに、次第に、地球に住める条件を失ってゆくのかもしれない。地球上の人間たちは、どう対処してゆくのだろうか。月や、火星に住もうとあがくかもしれない。或いは、潔く、他の滅亡種族の後を追うことになるかもしれない。団結して、仲良く地球を住処に切り替えてゆくのかもしれないが、時すでに遅しという状況に気付くかもしれない。或いは、生存を継続できる方法の取りっこで戦争を繰り返しているかもしれない。時すでに遅しの未来空想の図であろう。

晴れ

　２月29日に、奇妙な事件（徹ちゃんのカバン紛失事件）が起き、潤まで加わって対処。？がつきながらも、最近はやりの、電話詐欺事件に巻き込まれたとわかり、警官の事情聴取にも応じるという大事にまで、行き着いてしまった。こちらが騒ぎ出したので、大事にならずに、幕が下りたが、まだまだ充分な対策が必要だと思っている。弱い者いじめの悪事を甘く見ることはできない。
　もう３月に入り、昨日は「ひな祭り」だった。内では、母親とかみさん以外は女っ気が無いので、ひな祭りとは縁が遠かった。紙で作った「紙作り雛」で、誤魔化してきたが、「五月人形のお飾りばかり」が毎年戸棚を出たり入ったりしていたように思う。人形も、買いたくなるようなものは、高価で、揃えるには、大変な散財が必要だ。昔は、五月人形もかなり質素な品ばかりだったように思う。
　和子の体の方も、まだ喜べるほどの良化は見られていない。気分が晴れないので、時折気分の良い日には、老人会で、良く出入りしていた「カラオケ」にお邪魔して、歌わせてもらっているようだ。でも油断していると、先日倒れた時のように、事故につながる。買い物にも、必ず僕がお供して警戒している。今は、相互看護人の形で、警戒を緩めずにいる。