高橋健三 「たそがれの記」(108)
2021.9.1〜

晴だが雲多く　朝焼けが細切れ雲に映え、黒ずんで来る
　明日から11月。お正月まであと２か月。今日は選挙だが、朝から投票率が気になる。投票率が良くならなければ、野党統一の甲斐がない。そのせいでか、今回は投票そのものの宣伝活動が目立った。しかし選挙に行こうとしない革新では、革新とは言えないから当てにできる選挙民ではない。意識の質の向上が先決だ。その辺が日本の選挙民の当てにならない所だ。自分が政治の方向を決める当事者だと言う意識が足りないのだ。ふらふらした足取りで、公民館の投票場に行って来た。お昼前に投票を済ませたが、今までの経験よりは投票者の足取りは良かったような印象だ。夜八時に終了するが、後テレビに張り付いて結果を確認しようと思っている。僕にとっては、人生最後の投票になるかも知れないのだ。比例投票で、自民＋公明よりも、野党総計の比率が多くなることを望んでいる。そうなれば一歩前進だ。そしてその結果が政策に現れれば、コロナへの憎しみが、国民を一歩前進させたことになる。細い光だが差し込んできて欲しい。

快晴　少し水蒸気が残るのか柔らかい感じの青空
　今日は、嫌な経験をした。大分前にも、同じような経験がある。この記録にも残されていると思うが、芝生の中に残っている木株が犬の屍骸に見えて、管理事務所に電話したことがあるが、今日はダイニングに水がこぼれているのを、天井の水漏れと勘違いして、管理組合に電話を入れてしまった。管理人が来て、調べていたが、奇妙な顔をして帰って行った。碌に口もきいてもらえなかった。「またか」という顔だけが記憶に残っている。同じ団地に住んでいる、その部屋の所有者にも来てもらったが、異常は確認できず、その時僕は、本気でそう思っているのだ。やはり碌な手当もなしに、50年を超えた住宅に不安があるのかも知れないが、本気でそう思っていたのだ。いよいよ、精神が異常になって来たのか。慎重に考慮して動かなければいけなかったのだろう。被害妄想という異常もある。いやーーな後味で一日を終わる。巻き込まれた和子も、情けない経験だろう。今後、気を付けて行動しよう。

快晴　気温やや下がる
　久が原の悦ちゃんからメールが入る。松ちゃんの四十九日の通知だ。僕の体調が悪ければ行けないので、正確なお返事は日が迫ってからすることになる。塔婆は一本だけお願いすることにした。潤は大丈夫なのだろうか。今回は大活躍しているので、疲れてもいるだろう。僕も参加できることを祈っている。
　CO2削減の為に発電のエネルギー源の研究があちこちで進められている。これはもともと大気汚染の問題がなくとも、各国で進められてしかるべき研究であった。太陽熱、風力、海水力、地熱、などすべて研究されているが、画期的な研究は未だ発明されていない。これほどノーベル賞が成果を収めているのだから、他の熱源にも手が届いて良さそうなものだ。大いに期待したい。教育機関や、民間製造業にも発明部門を作り、大いに研究を進めて欲しい。予算の面でも、研究の意欲をそそる企画を設定して欲しい。

薄曇り、多分天候は好転へ　台風20号の影響微妙
　この頃、時代が移って来ていると痛感している。テレビを見ていても、手足をばたばた振りながらダンスをする美形の少年群。その動きや、美形の少年達の特徴。何かが変わって来ている。タレント、俳優たち。お笑いのメンバー。亡くなった広島の原爆被災者が96歳だと聞いた。原爆反対という声も、歴史を語っているような冷えを感じる。「原爆の図」を、あちこち運びながら、平和展を開いて居た僕ら二十歳代の心情とは、異質なものを感じるのだ。良く言えば、余裕が出来たと言うか、冷静になって来た、と言うか、戦争放棄の憲法もいつ捨て去ることになるか分からないような、日本に核兵器が出来てしまっても不思議でないような、遠のいて行く時間の冷酷さが目立つような変化を感じてしまう。過去の死の評価が、一気に暴落し始めているような恐れを感じるのだ。これで世界は平和になるのか。自分の死を前にして、自分の人生が、「消し炭」のイメージに重なって見えてくる。今、食事を済ませて席を立ったが、食卓の傍で、テレビが、選挙投票率の問題に触れていた。日本は、世界で139番目の投票率だそうだ。４割前後が実情とは思っていたが、相対的に、こんなに低いとは思っていなかった。政治は専門家に任せておけ、面倒くさい。というのが、大方の感覚のようだ。民主主義！といくら叫んでも、参加の意思無しでは、文句も付けられない。ピカピカの茄子が、調理をしようと思ったら、茶色くしなびていたようなものだ。食べる気がしなくなるのも当然だ。
　中国とロシアが、日本の北と南の路地裏のような所を、大ぴらに晴れ着を着て通って見せた。わざと見栄を切って、どうだ、何か文句があるか、と大きな顔を、ヤンキーのお兄さんのようなデカイ顔をして通り抜けた。さて、反応はどうかと、ふすまに隠れて観ているような国際情勢。真実が明らかになるまでは、手を出してはいけない。下手に騒いでもいけない。こちらから手を出しては絶対にいけない。在ったことは、国連に報告、判断を依頼することにとどめておく。大人げない喧嘩の種を作るべきではない。しかし、正しい論理と、相手の力の評価だけは正確に把握していること。科学的な力量比較を常に可能にしておくことだ。負ける喧嘩を仕掛けてはいけない。
　宇宙飛行士野口さんの話を聞いた。とても面白かった。体力的な条件を持っていれば、飛行士の資格をとっておくのも面白そうだ。ただ、風呂だけは、地球に戻るまで入れないそうだ。食べ物は、今は可成り美味しいものまで食べられるようだ。これからは、民間のロケットなども利用できるようになるらしい。しかし莫大な旅費が必要になるだろう。もう一人分の人生を保証されても僕には無理だろう。だが、人間の悪い癖で、宇宙での戦争など、良からぬごたごたが起こる様なら、絶対に御免蒙りたい。

また曇り　朝風呂に入る　沢田さんでインフルの注射
　朝風呂は苦手なのだが、和子は平気で入る。僕は、歳をとって寒がりになってしまった。悪い風邪を怖がっているのかも知れない。若い頃は朝風呂も平気だった。あまり寒い日は無理だったけど。駆け込み風呂なんてのも面白がっていたもんだ。やはりそれだけ体に自信が無くなったのだろう。その代り、子供の頃は、注射が苦手で、大きな注射器を持った医者が来ると、裏の畑を逃げ回っていたものだ。捕まって押さえつけられ、そのまま外で尻っぺたにブスリとやられたこともある。ジフテリアの予防接種だったかもしれない。
　予防接種の予約を二人分取るのをうっかりしていたらしく、一人だけと受け取られていたらしい。僕の分は新たに予約したようだ。僕だけ実施日を変えることになる。折角風呂に入って待ち構えていたのに。来月の17日(水)に変更された。
　海では、大量の軽石が海流に乗って、浜辺や海面を占拠し、漁業などの仕事の妨害をしていると言う。海底の動きのためか、大量に浮き出て、流動しているようだ。各方面で、対策を検討している。海上からのカメラで、はっきりと観察できる。日本の小笠原方面、沖縄辺りで、大きな障害になるだろう。本州辺りまで流れ出る模様だ。国際的な問題に発展するかもしれない。魚類がこれを飲み込んで、死んでいるのが多数発見されていると言う。その後の報道は入ってないらしい。

曇り　雨で濡れた道路、わずかに残る小雨　芝生の濡れ落ち葉
　久し振りに出掛けて、昨日は疲れた。でも長い目で見れば、リハビリにもなったのかも知れない。和子の疲れの方が気になる。注意力がやや大まかになって来ている。焦らず、のんびりやった方がいい。
　世間は、真子さま騒ぎで、一組の若い人達の門出を、古い社会的体制と、ごくありふれた世間のありようを意地悪く解釈した、あれこれの噂を止める手段として考え出された、一方策だと思われる。有能な若者たちの門出を祝う形としては、止むを得ない形式なのかもしれないが、皇室という古い政治的形式の中で、作り上げられた息苦しい表現としか思えない。誰も悪くないのではないか。若い二人を責める人が居れば、それは過酷というものだろう。こうした表現を無理強いされた二人こそ犠牲者だと、僕は思っている。自由になって、前進できることを見せて、今の憤懣を晴らして欲しい。
　時折僕は、夢のような事を考える。発展協力の魅力で、ロシアを近くに置いた中国が、アメリカとも経済協力の道を見つけ、日本も主体性を保ちながら、協力して行く。公害問題、大気汚染、コロナ問題でも対立を避け、ワクチンの開発、医療問題の向上で協力、情報交換、などを助け合う。台湾問題でこじれるのでなく、協力体制が組めれば、革命の完成追及の問題も、解決の道が見えてくるのではないか。原則論だけのぶつかり合いは、無益だと思うし、戦争の危険にもつながる。「協力＋前進」の道を、求める努力が大切だと思う。英国や、欧州、アジア諸国にも呼び掛けて、仲間に加えるのも大切だ。大きな成果が見えてくると思うのだが。何故、米中と言うと対立関係だけが浮かぶのだろう。

雲が群がっていて、日差しは軟弱　良化するか？　耳鼻科の治療へ
　台風20号登場。予報では、日本列島の太平洋側を、列島と並行して北東に進むようだ。予想どおりなら、さほど被害は受けずに済むが、真北に進路を変えたりすると、日本の太平洋側のどこかの沿岸に、大きな影響を与える。
　今日は、和子と行きつけの耳鼻科で治療を受ける予定だ。結構距離があるので、やや日和見気味だったが、思い切って出掛けた。足が可成り弱って来たのを感じる。しかし、医者はもうあきらめているので、淡々と治療をして、薬局で薬を貰い、帰ってきた。可成りの疲労になった。和子が居るから、思い切って行くようなもので、完治を求める気はない。一度は手術で取り除いたはずの霊魂と戦っているようなものだ。嗅覚を一度は取り戻したのだが、今は何の匂いも感じられない。それどころか、膿を持った洟に悩まされている。年齢を考えると危険な手術になるので、もうあきらめている。鼻腔の洗浄をするときに、治療棒で、鼻腔内を傷めるので、毎回のように出血もある。クタクタになって帰ってきた。軽食を済ませて帰ったが、帰宅後、家にあるもので、更に腹を満たした。まだ食えるだけ安心なのかもしれない。まだそう簡単には死にたくない。

文句なしの快晴　深い秋から冬へと季節は移る
　「今度はインフルエンザ予防接種ですよ」と和子に言われた。コロナに追われ、インフルのことを思い出した。子供の時から、何種類の予防接種に出会ったことだろう。しかし、こんな老いぼれになってまで予防接種に追いかけられるとは思わなかった。明後日に沢田さんで受けることになっているようだ。このままお正月を無事に迎えられるのだろうか。
　今日は日曜日。テレビ番組もそれを示すように、長閑で賑やかだ。外は良い天気。昼ののど自慢から始まり、鉄道マニア好みの新幹線の番組と、日曜日らしい番組が続いている。僕好みではないので、適当に席を立ち、ここにやって来た。和子は、音の聞こえるテレビが良いと言って、寝室に行ってしまった。今、居間のテレビは故障で、音が出ない。僕はこの頃、字幕だよりか、画面だけで分かる番組にしている。だから、昔より劇映画は見ていないような気がする。それでも結構楽しんでいる。

快晴が見込めそう　夜明けが遅くなり、空の光がいつまでも渋い
　何故か眠れず、４時頃起きてしまう。コスモの効果が切れたか？　しかし、早朝起きてみて分かったが、夜明けがずいぶん遅くなっている。夏の頃は、換気の時間にはすっかり明けていた。今日あたりは、まだ明け切れていない。空が眠そうだ。
　英国で、コロナ感染者が、再び増大している。担当大臣は、強気で臨んでいるが、状況が悪化しなければ良いがと、懸念している。日本では、東京など大分落ち着いてきた。このところ、毎日最低値を示している。周辺の他県でも、良好な状況が見られる。続いてくれるとありがたい。関係者各位はこの結果がどこで好結果を生んでいるか、しっかりと検討して今後の手立てに取り込んで欲しい。油断は禁物だ。
　夕方になって、隣の６号棟中央階段に救急車。どなたであるかは未確認。老婦人と、息子さんらしい背の高い方の二人で、患者さんらしい小柄な方の載った担架に付き添って車に乗り込んだ。所が中々救急車が発車しない。目的とする病院が決まらないらしい。コロナの影響で、中々決まらない場合もこの頃は多いようだ。30分近くその状態のまま止まっていたようだ。救急と言っても、これが実態だ。僕が脳梗塞で倒れた時も、相手先の病院がなかなか決まらなかった。担当の方たちは、落ち着いた対応で、しっかり受け答えをしてくれ、とても頼もしい方たちだった。もう４年近く前になる。

朝からどんよりした曇り、気分も冴えない
　折角、Ｙ兄に励まされたが、血圧グラフがやや高めに上昇、やはり塞いだ気分になる。しかしフラツキは、左程ひどくはない。ゆったりした気分でいるよう気を付けよう。しかし、相変わらずパソコンは不調で、昨日取り戻した消えた記録は、自分で回復させた。苦肉の策である。今は、ファイルを一本に絞り、自動保存もオンになって居る。しばらく様子を見よう。
　昨日、記事に書いた中国については、今日のニュースによると、不動産業の不況で、取り付け騒ぎなどが起こり、暴動等に発展しているらしい。資本の動きには、まだ未熟で、コントロールが効かないのか、資本主義になった訳ではないから、いろいろ難しい点があるのだろう。兎に角、昔の日本のように、やたらに戦争を始めたり、領地の乗っ取りなどは止めにしよう。帝国主義になってしまう。
　写真を何枚か印刷した。もう１枚印刷したいものがあるのだが、どこにも見当たらなくなった。数が多いし、整理状態が悪いので、人を責める訳には行かない。大分時間をかけて探したが、どこにも見つからなかった。知らずに消してしまったのかも知れない。

雲が群がって、天候悪化か、消滅への過程か、定かでない
　また、「たそがれ」の控えのノートが暴れ出して、今日の分が未だに書きあげられない。折角慣れてきた手法が言う事を聞かない。半分位できたと思ったら、三日分が消滅してしまった。今日の分は勿論、昨日、一昨日の分も消滅。すっかり書く気を無くしてしまった。いらいらして、また脳梗塞の後遺症が出て来そうだ。
　堪えて堪えて我慢して、思いだしながら書いてみよう。
　最近のニュースを読んでいると、中国は、経済圏で、アメリカを追い越し、世界のリーダーシップを取りたいと意欲を燃やしているようだ。通商相手を増やし、手段も近代化し、世界一の商業国になり、軍事能力もアップし、ミサイルなどの研究にも力を入れている。北朝鮮では、食糧難にもかかわらずミサイルの実験まで派手に遣り、日本の領海まで脅かしている。ロシアも、社会主義は離脱したものの黙々と、核兵器の研究を進めている。日本も広島の悲しい歴史を抱えながら、核兵器の開発に対して不明確な態度を保っている。相手の出方によっては核装備にも手を出しそうな気配にある。核のエネルギーや、その他の科学的研究の中には、我々の生活を豊かに出来るものも確かに含まれているが、兵器としても恐ろしいものが開発されている。こうした兵器を使用しないと言う約束の条約締結がかなり必要になって居ると思う。しかし、実態は、戦争を回避する手立てに熱心とは言えない。この段階で、国連を軸に、戦争を避ける最終的な努力を確認する必要があるのではないか。言いたいことは、大体はこんな所だったと思う。どうしても戦争を避けたい気持ちを、生きている限り訴えたいと思う。

朝から真っ青な快晴　換気の終わった時が、特に清々しい
　今日はすっと腰が立った。頭のぐらつきもない。Ｙ兄とのやり取りが、心理的支えになったか。狭い家の中だが、リズミカルに歩けた。柱に掴まることもなかった。脳梗塞マジックから、今朝は解放されていた。有難いことだ。朝の雑事終了後、直ぐにパソコンに立ち向かって、今日のキーボードに、ワンタッチを始めた。外は快適な快晴だ。
　今日は、グリーンヒルの作品展が行われる。去年は、僕も拙い文芸作品を出したが、今年は、準備が出来なかった。と言うより、去年も昔の作品を纏めてみただけで、最近の新しいものは、短歌集・句集の走り書き位なもので、出品するのは、一寸恥ずかしい。２階の只野さんからも、出品の有無を問う電話が入ったが、今年は残念ながら、とお答えするしかなかった。来年まで書ける状態で居れば、何か用意したい。
　久しぶりに、団地の大広間で、「緑会」のメンバーと再会した。まだ元気で居る人は、絵を描いたり、染め物に凝ったり、農作物の作品を出品したり、元気そうな書道の作品を書き上げたり、その上本人も顔を見せている人もいる。去年は、僕も小学校時代の疎開生活を題材にした短編と、団地生活を映した詩集を出した。作品は恥ずかしい出来栄えだったが、手製で製本して、何人かの方には、回し読みして戴いた。元気にしていれば、来年はまた参加したいと思っている。90前後で元気にしている人を見ると、心底羨ましく思える。

またもや、どんよりした曇り　気温も低い　衆議院選挙公示の日
　早朝から、Ｙ兄のメールを読む。僕の眩暈を気にしてくれているんで、恐縮した。それも励ましの内容で、「原因は、脳梗塞だけではない、耳のせいかもしれないよ」という御忠告だった。僕は、直ぐ脳梗塞と結びつけてしまうが、確かに、めまいの原因には、耳のせいもあることを読んだことがある。三半規管のせいでの現象でもある。Ｙ兄は、お母さんの体験のようだ。彼自身も、体験しているそうだ。幼い頃、車酔いの癖が治らなかったのも、耳のせいだと言われたことがある。あまり心配はいらないのかも知れない。精々、脚力の復活のために、リハビリに精を出そう。
　選挙公示で、立候補した議員たちの演説会が始まった。訳の分からない政党から、「ただぶっ潰そう」というような演説があったり、べたべたとお願いしたり、「それをだれがやるんだ」と野次りたくなるような演説が繰り返される。「真面目にやってくれよな」と言いたくなって、違反かなと選挙違反を心配したりする。選挙になると、「悪いこと」をして、途中で止める議員など出そうもないのだが、そんなにも売名という犯罪は、魅力があるのだろうか。時期的には、忘れもしない、あの岡井さんや、志村けんさんの死から始まったコロナの受難を体験して、自分の思考の何かが変わった人に政治を担当して欲しいと思っている。いい加減な人には出て欲しくないのだ。

天気はくるりと回転、快晴へ　気温が下がり、いきなり晩秋へ
　やや頭が重く感じられる。冷たいミルクを飲んだら、少しすっきりした。「たそがれ」の下書きは、WORDで一応使える状態なので、不満は言わないことにする。「たそがれ」を書きながら、いろいろと考えるために書くことが出来れば良しとする覚悟は出来ている。今できるのは、そのくらいが限度だろう。ただ、それがいつまで出来るのか。更に願うことがあるとするなら、一日二日でも長く生きられることだろう。
　日本は、選挙の態勢に入る。ある意味で、与野党のバランス評価の必要な時期かもしれない。コロナ・オリパラを境に、国民の意識がどう変わるか。多少興味がある。期待まではしていない。中国・台湾問題とか、ミャンマーのクーデターとか、極めて切迫した問題を抱えている国家とは違って、私的な貧困等は別として、一見、重大問題を抱えている訳ではないが、国民の意識変革を見るのに、選挙は重要な鏡とも言える。コロナ問題の影響がどう出るか、僕には興味がある。しかし、期待まではして居ない。
　僕は、小学校の時期に、第２次世界大戦を迎え、戦争期に育った。戦争色しかなく、栄養失調で育ち、それでも頭では、国のために殉職しようと考えていた。それがその頃の常識だったからだろう。だから、戦後、民主化オンリーの復興の流れの中に育ち、「昔は戦争で、今は・・・」のお叱りの言葉の嵐で躾けられ、世の中またどう変わるのかという不信感を引きずって、大人に成長した。現在、いろんな国があることを知り、自分が育ってきた過程が、同時に現れて来ているような気がしている。すべてが変化していく。その中で自分はどうする。それが、僕の身に付いた哲学であった。そうして今死を目前に待ち受けている。
　午後２時になって、一度は雲が出始めたが、再び姿を消し、快晴状態になった。この所、コスモ会を始めてから、歩かなくなっていたのに気づき、久し振りに歩いてみることにした。歩けなくなっているのではないかという心配もあった。案の定、あのころ「基本コース」と呼んでいた団地一周のコースが半分ほどで、息が苦しくなった。無理をしては、最近はっきり出ているよろめく傾向にもマイナスだと思い、半周で止めにした。洟は垂れ流し状態になり、息が苦しくなった。危険だと思い、コースを中断して、我が家に帰り付いた。コスモ会を始めて、４か月の間、「コスモ治療」のために、自己流のリハビリを止めていたのだが、歩く体力が、減退していたようだ。続けているべきだったのだろう。丁度疲れても居たので、逃げていたような後ろめたさも感じていた。無理をしないようにプランを組んで、再開しようと思っている。それにしても少しショックだ。

小雨が降り続いている　ベランダの手すりは雨滴の行列
　WORDの故障ではなくて、僕が使い方に習熟していないことによるらしい。本文の行を上下する方法も、また元通りになってしまった。保存済みのファイルが、３つ４つになった時、現在使用中のファイルがどれであるかが、分かり難い。探しているうちに、該当ファイルがどれだったか、分からなくなる。保存した大雑把な時間は付記されているが、「……分前」と記述してあったり、日付だけでは分かり難い。ファイル名を変えてみても、ファイルの並べ方が変わったりして、とても分かり難い。何とか工夫して貰いたい。僕の方も脳梗塞の後遺症で、理解力が減退して、とても苦しんでいる。工夫をお願いしたい。
　頭のフラツキの方は、一応大人しくなっているようで、不安はあるが、毎日を静かに暮らしていると言う感じで、治まりそうだ。

空一面の薄曇り　天候悪化か
　依然、頭が重い。特に目覚めた直後が、ふら付く。トイレに行くのも、警戒心で緊張する。そっと立って、傍のしっかりした家具などに掴まって、ゆっくり立ち上がる。フラツキの度合いを確かめてから、歩き出す。今朝は、軽かった方だと思う。不安定な動きで歩き回るのは厳禁だ。むかつきを抑えて、闇雲に歩き回るのは、一番危険だ。
　昔、南極探検の話が評判になり、北極犬タロ・ジロなど、その活躍が涙ながらに、伝えられたものだ。今朝は偶然、その記録映画がかかっていた。賢いその習性は、犬とは思えない。見ていて、思わず目がジーンとしてくる。長い嵐が続く厳冬期の退去期間、保護なしで、生存していたタロ・ジロの物語には、涙が潤んだ。現在、南極探検は、自然保護のため、撤退しているようだ。
　高橋家の喪中挨拶は、何とか出来上がった。フォントを変え、見やすい書体にしたら、落ち着いてきた。喪中用か、寒中用のデザイン葉書と合わせれば、ぴたりだと思う。印刷済みの作られた葉書よりも、個性のかけらが感じられる。

快晴　来週から気温が下がると言うが、今日は暑くなるのか
　昨日からやや体調不良。僕もパソコンも。しかしどちらも落ち着きそうだ。喪中はがきの方は、何とかまとまってきた。僕のプランでよければ手製で作れる。しかし、時期はまだ早いので、慌てることはない。既成のを使っても構わない。
　週が変わると、一気に晩秋に飛び込むようだ。コロナの状況を見ながら、風邪をひかない様に気を付けよう。暮の大掃除には、大した掃除はやれないと思う。二人共ふらふらしながら、やっと動いているし、僕は、頭がふら付いて、めまいが起こるのが怖い。また倒れるようなことになると、危険だ。汚いまま89歳を迎えることになるかも知れない。倒れてしまうよりはその方がましだと思う。あちこち埃だらけで気になるだろうが、静かにそっと歳を取りたい。
　二人でとる昼食も、何となく侘しい。暮れまでのうち、二人が元気な日を見つけて、11月と、12月の２回に分けて、目立つところを、もう一度やれる範囲で、大掃除を試み、少し気持ちを和ませよう。無理しない範囲で、少し気持ちをすっきりさせることにしたい。

煙の様な雲の影に青空が透けて見える
　昨夜、非常に疲労を感じた後、直ぐに寝たが、疲れがとれていなかったせいか、今朝トイレに起きた時に、くらっと眩暈がして、これは危ないと感じた。薄目になって、ゆっくりと寝床に戻った。横になってじっとしていたら気分が収まってきた。半眩暈の状態を繰り返していたが、次第に収まってきた。脳梗塞は、再発したら、もう終わりだと言われている。葬式が葬式を呼んだのでは悲しいから、しばらくは注意して気を付けよう。
　朝、奈良の飛鳥古墳から出た壁画保存の記録の一部を観た。国宝の移動を担当した画家や石屋など、プロの話に、時代を超えた文化というものの素晴らしいエネルギーに感銘を受けた。飛鳥美人の色彩を想像して、暫し呆然としていた。

曇り空　降っているのかなと思わず窓を開ける
　秋らしいのは、天気の変わり易さだけのよう。やはり風景を見て歩かないと、秋らしさは心を打たない。最近は外を出歩く事が殆んどない。散歩をしなければと思いながら、直ぐシュリンクしてしまう。
　悦ちゃんたちは元気かな。すっかり寂しくなってしまったんだろうな。いろいろ忙しかったから、疲れて居眠りばかりしてるかもしれない。ゆっくり寝てなんか居られないかもしれない、けどね。僕らは気が抜けてしまったけれど。いきなり大人が二人消えてしまったんだもの。大事だよね。一大事が二回来たと言って良い。体には充分気を付けて下さい。いままでは「恒ちゃんも松ちゃんも」だったけど、これからは「クンちゃんも悦ちゃんも」だね。
　僕は今、今年の年賀状は喪中のご挨拶になってしまうので、どんな風にしたら良いのかを考え始めている。既成の「喪中はがき」も参考にして考えている。

道路の色が黒くなって初めて降っているなとわかるような雨だ
　相変わらず、Wordの保存機能は不安定で、時折ファイルの一部が欠けてしまう。不十分な形で、保存されている他のファイルとの関係が良く分からない。一本で良いから、正確な保存が望ましい。行の上下移動の方式も、突然変わってしまったりするので面食らう。使いやすく安定していて欲しい。僕のパソコンの性能が壊れたりすれば、もう年を考えて、使用を打ち切るかも知れない。だから、「たそがれの記」は何時廃止されるか分からない。僕とパソコンの調子を見ながら、細々と続いているのが、現状だ。
　出掛ける所もなくなって、運動不足になりがち。和子は、買い物を兼ねて歩くようにしているようだ。僕の方は、体調が、この所優れなかったので、歩いていない。歩かないと、どうしても足が動かなくなる。努めて歩くようにしないとピンチだ。耳が聞こえないのが、行動意欲を減退させているようだ。これは重大な発見だ。聞こえないのに逆らって、動くようにしよう。コロナも大分落ち着いて来ている。時々ゴミ捨てには、マスクをするのを怠ってしまう。まだまだ気を付けよう。食欲が落ちていないのが、心強い。
　今日のWordは、途中から文字の大きさの指定が出来なくなってしまった。いつも何かぼろを出す。何処か故障があるに違いない。

やっと快晴　風もない　朝の無言の照り返しが団地の姿を浮き彫りに
　正午が近づくと、気温は31度目指してずんずんと上昇。外回りを空けておくと、家の中まで、外並みの気温になる。秋空のイメージは完全に壊れてしまう。「秋よ、来い」という感傷的な願いが、本当の願望になってしまう。寒暖計は未だぐんぐん上昇中である。クーラーをつけるのも気が引けて、異常気象をを恨んでいる。
　中国にしろ、ロシヤにしろ、権力者にとって都合の悪い報道は、差し止めてしまうか、筆者への危害が生じる。こんな社会には住みたくない。年中、唇の寒い思いをしていなければならない。異論があれば弾圧する前に意見のぶつかり合いの権利を保障し、時間を掛けたり、さらに多くの人を交えて検討する余地がない世界には住みたくない。権力が間違うと言うケースもあり得ることを考えないのだろうか。言論の世界では、良く問題にされることだ。タリバンも、宗教理念の理論を押し付け、同じ様な無理強いを強要する。時代が変わることを否定して、絶対的に押し付けて良い規範など、ある訳がない。論語の理念だって、すべて置き換えずに引用されるわけではない。人間の社会に変化は必然であるし、変化自身は発展の一部でもあり得る。こんな簡単な事が分からないでは、唯物論も正しくは読み取れまい。

この所曇り空が続く　しかし今日は陽射しも覗いている
　両親はとうに他界、長男が去り、次男がこれを追い、さて今度は僕の番が来る。こうして古い家族が一つ消え、次世代が、社会に出る。これを繰り返し、歴史が作られて来たのだ。大きな歴史的流れは残るが、一つ一つの家族はちりちりバラバラに消えて行く。その一番底辺の家族の流れに、人間の、リアルな人間の姿が、谷川の清流の様に絶え間なく流れ続けて来たのではないか。その血筋が無数に散らばって存在している。その無数の中の歯車の歯が一つぴくっと動いただけなんだ。この所お葬式騒ぎで、ガタガタしたが、何一つ変わっていないのだ。動きもなく音もしない。喜びも悲しみも家庭の壁を超えることは、まずありはしない。ただただ現在が、無限に続いて行くだけだ。
　今、Ｙ兄からメールが届き、「黒の舟歌」の作曲者桜井さんの訃報の知らせがあった。元気なころは大好きでよく歌ったものだ。今は歌うのを止めているので、記憶も朧なのではないか。またまた寂しい話題になってしまった。

どんよりとした曇り　ごみ捨てに出ると小雨もぱらつく
　コスモが無くなったのは、寂しい一面、１時間足らずと言っても、縛られなくなったのは、有難い。気持が軽くなった。こんなことを言うと罰が当たって、また細かな体の支障が再発するかもしれない。しかし気持ちの上での解放感は否めない。和子たちも、カラオケ会の活動を、徐々に再開するようだ。コロナへの警戒は、これからも続けて欲しい。僕も演劇鑑賞の活動を再開したいところだが、この耳の状態ではどうしようもない。鑑賞会を止める決心をした時の無念さが甦って来る。人間は何かに夢中になって居る時が一番生きがいを感じているのだろう。それが出来るのは若い時だ。老後の防備など忘れて、突っ込んでしまう。
　その時期はもう過ぎた。過去の思い出を辿り、過去の感動を思い起こして体を熱くしている。身辺雑記を書きまくった。十数年の自分も矛盾だらけだっただろう。子供らを相手に教員を続け、相手にしていた人たちと仲間意識で付き合うようになり、芝居を観て語る会を長いことやっていた。自分でも学生時代には舞台に立ったこともあった。しかし、所詮大根役者であることを知って、もっぱら、観る方、感じる方に廻った。いろいろな事があった。俳句や現代詩などに懸命になったりした。これも所詮お楽しみの域を出なかった。ブログ全体にそれが滲み出ている。そのレベルに始まり、そのレベルに終わったようだ。辛くもあったが、楽しくもあった。今年は辛い冬になりそうだ。

晴れ　南の空にうろこ状の雲散乱
　コスモも卒業式を終え、閉校。立派な卒業式だったので、びっくり。証書まで頂いた。最後まで主催者側の好意が若い元気な形で表れていた。魅力的な医療機器には、残念ながら手が出ない。いい年をして、200〜300万くらいの買い物が気楽に出来ないのも悔しいが、新しい科学の成果をまだ信じ切れていないような気がする。だから、後長くても１、２年の寿命に、大金？をかける訳には行かないのだ。和子に残してやる分にすべて回したい。しかし、ひとみさん達の瑞々しい誠意は、細りゆく僕の生命力を振るい立たせてくれたようだ。ただ、その生活のピリオドが、恒ちゃん、松ちゃんの他界となるとは思わなかった。僕にとって、二人は居てくれるだけで、安心できる存在だった。あと高橋の身内は、多喜子だけだ。大切にしよう。久保木さんが可成り弱って来ている様なので、心配だ。人の心配が出来るほど、僕自身元気な訳ではないのだが…。
　昨夜、夜中（10時41分頃）に、東京、埼玉で、震度５強の地震があった。僕は、疲れていて、「大きいぞ」という自覚はあったが、直ぐ寝てしまったようだ。和子が一人でハラハラしていたようだ。寝覚め癖があるのに、こんな時に寝ていられるなんて、自分でも矛盾していると思う。眼を覚ましてからも、「地震があった？」という鈍さ。思えば何かガタガタしていたな、という感じなのだ。大災害が来たら、逃げ遅れ確実だ。
　10月にしては、暑い日がしぶとく続く。24度から30度を行ったり来たりしてる。もう一段下がると、秋らしさを感じられるのに。これでは一人前の真夏だ。コロナの方は下火になりつつあるが、その原因や終息の速度については、未だ発言を聞かない。ワクチンの実施工程の手際の悪さや、体質的な反作用についてもいろいろあるらしいが明瞭な実態や原因は、把握できてはいないようだ。こうした要素が次の段階へ進む足掛かりとなるはず。おおいに拘って研究して欲しい。

曇り　コスモの会卒業式
　昨夜のコスモの会は、終わりにならないうちに停電になってしまった。ヨークマートだけの停電だったようだ。中々明かりがつかず、薄暗い中で座っていたが、結局会は中止となり、今日の卒業式を迎えることになった。僕は、お葬式騒ぎで、尻切れトンボの出席になったが、仕方ない。長い事お世話になった。あちこち小さな体の故障は随分軽くなったり消滅したりしている。長いこと、スタッフの方たちのお世話になった。ひとみさん、ニッシー、ハルちゃんの３人には、お話を伺ったり、治療のお世話になったり、すっかり面倒をおかけした。今日で、卒業することになるが、体もさることながら、健康に関する姿勢がすっかり変わったと思っている。薬だけに頼る健康法を控えるようにもなった。日本の医療の中にある、薬品依存の傾向と、商業主義の害にも気づいた。自分の姿勢そのものに変化が起きた気がする。もう残りの命は少ないが、先立たれた恒兄や松義姉の思い出を大事にしながら、もう少し頑張ってみることにする。そのためにも、コスモの経験は、貴重なものだったと思う。若い活動家たちに祝福あれ！

快晴　松ちゃんのお葬式を終え、僕自身ぐったりしている
　すっかり疲れてしまった。何も考えたくなくなって、ぼやーつとしている。そこへ、あまり記憶に残っていない人から、長文のお手紙を頂き、また宿題が出てしまったようで、ますます気が重くなる。昔の事をすべて思いだすのが大変な大仕事になって来た。昨日は一家族のお葬式だが、まだコロナの時期が通り過ぎてはいないので、細かな注意が必要なのと、お喋りが十分に出来ないので、意思疎通が十分ではない。その上での思い出話などが進んでいた。それでも十分新しい話題なども飛び出してきて、こういう場の雰囲気が高まってきていた。多喜子や久保木さんなどの、体の動きを見ていると、自分の老いは棚に上げて、相手の様子の変わり方にびっくりした。思わず、無理しないで頑張って、長生きしましょうと、声を掛ける。松ちゃんの親戚には、若い女性も多く結構話が弾んだ。「誰誰に似ている」などという話が多い。
　火葬場に舞台が移って、沈黙が多くなった。

　　　白く砕けたルビー　　森　京介

　静けさが走って
　窯から松ちゃんの骨が光った
　砕けた骨の山の中から
　艶を放って
　白く輝く彼女の骨が
　ずしりと重く積み重なって
　「こんにちは。久し振り」と声をかける
　「次の個展は何時にしようかな」
　草月流の華道展の事だ
　彼女は何時も恒ちゃんの批評を気にする
　その感性の塊が、
　今や真っ白に砕け散った
　もうあのダイナミックな花の流れは戻って来ない
　でも恒さんの遺品のメモには、
　松ちゃんの作品の写真が、いくらでも転がっている
　いつものように松ちゃんの顔は深刻にうなづいている
　「そうかそうか」表情が明るくなっている
　こんな風景が何度繰り返されただろう
　そして当日は、僕や和子が観賞に出かける
　花もだが、当日、僕らは彼らの感性とともに
　温かい心を鑑賞する
　今や紅玉の作品は、真っ白に砕けて
　白のルビーと化し、天空に飛び立った

快晴　松ちゃんのお葬式（雪ヶ谷式場）
　悲しい日が続く。６時前に起きて、支度を始める。恒ちゃんも松ちゃんも、この世に居ないなんて、未だに想像できない。恒ちゃんの時も、お経を聞いていて、じわじわと、事実が胸に迫って来た。やはり、もうこの世に居ないのだ。掌で顔を撫でてみるが、事実に変更はない。間違いなく、寂しい時間が始まるのだ。これから、昔懐かしい石川台（雪谷式場）へ行ってくる。

快晴　明日は松ちゃんのお葬式に参加
　恒ちゃんの四十九日を終え、今度は松ちゃんのお葬式だ。悦たちもさぞ疲れているだろう。恒ちゃんたちも、一生を終えてしまったけど、生きて行くのも大変な事だから、両方に同情している。どうか、悦たちを今後も守ってあげてください。久が原は、どんどん寂しくなるけれど、家の中は片付くと、広くなって、人も呼び易くなるし、新しい賑やかさが出て来るんじゃないかな。悦たちの幸せを僕らと一緒に祈ってください。次は僕の番だろうから、実習しているつもりで、頑張って見ているんだけど、考えてみると、その時はもう僕は何も出来ないんだった。政治家の組閣と同じで、家族もめまぐるしく、顔触れを変えて行くんだね。高橋家も若い顔ぶれで、血をつないで行くことになる。マジックを見ているようだ。不思議な気がしてくる。
　昨日は、潤と悦の活躍ぶりを見て、安心して死んで行ける気がした。もう大丈夫だと胸を撫で下ろす。彼らはもう僕らを超えている。それで、明日の５日も、こっちは何も出来ないのに、参列したいという気持ちになり、どんなにふらついてても、出る気になった。途中で事故を起こさぬように気を引き締めているように努力しよう。恒ちゃん、松ちゃん、僕らも出るよ。よく見ててね。

快晴　台風一過とはこのこと　悦の言うとおりになった
　和子と大騒ぎをしながら、喪服の服装に着替えて、９時半ごろ家を出る。所沢で、鈍行に乗り換え、秋津で降りる。そこから、新秋津まで歩き、ここで、国鉄に乗り換え、「新八柱」で潤たちと再会、八柱霊園へ行くバスに乗って、見覚えのある石屋さんへたどり着く。従業員たちも皆入れ替わって、店先の様子もまるで変っていた。トイレの位置はしっかり覚えていた。以前よりしっかり区切られているが、はっきり分かった。ここで二階に上り、お経を上げ、お焼香をしてから、車でお墓に場所を移し、納骨をする。久し振りに見るお墓だった。６、７本の塔婆を飾り、また坊さんのお経。皆が一人一人合掌、礼拝。墓石にお水をかける人もいる。やがて時間が来て、お墓を閉め、故人たちのお骨と別れを告げる。石屋へ戻って、帰り支度を始める頃、僕はすでにくたくたに疲れていた。こんなにも体力が無くなっているのかと痛感する。帰り支度をしながら、二日後に行われる松ちゃんの告別式に参加する人の登録が行われていた。潤たちが用意したパンフが配られ、ここまた懐かしい石川台の「雪ヶ谷総合式場」が使われることが分かった。２日後の10月５日である。体に無理にならないかを検討して、返事して欲しいと、潤が聞いた来た。難しい質問だ。魂が行きたがっているが、足ががくがくな人間が答を出さなければならない。しかし、あの姉貴には無理をしても参列してあげたい。気持ちが許さないのだ。あの夫婦には、一人一人で評価できない、団結を感じていた。恒兄が居なくなった今、僕くらいは彼女を見守って居てあげたい。多少辛くても、やはり行こうと、心に決め、今日、参加の返事を伝えることにした。
　今日、PCを起動した後、全く使用でない状態になってしまった。昨日から、妙に不自然なサイト転換になり、呼び出したい場面は出ず、漢字転換も出来ず、そのまま出かけて帰ってきたら、まともな場面転換も不能の状態になった。これはいよいよ「たそがれ」も終わりかと危機感を持ったが、シブトク対応するうちに、使用可能になった。高橋家の下り坂の中で、ついに「たそがれ」も終わりを見るかと、思ったが、不意に使用が可能になった。という訳で、これから、今日、10月３日分の原稿を送る。

台風一過晴天となる　悦の言うとおりになった恒兄の納骨
　悦の執念だろうか。見事に晴れさせたようだ。あの世への旅立ちの最高の日和となった。恒ちゃん良かったね。これから準備に入るね。俗的な感覚が薄れてきて、どこに何を置いたかがうろ覚えになり、数珠一つ何処へ置いたか、黒ズボンはどこだったか、黒ネクタイは？という具合で、今晩は探し物のてんてこ舞で、大童だった。明日は何とか、恒ちゃんの式に手落ちなく参加できるのだろうか。心配で眠れなくなりそうだ。老いた二人で注意をしよう。

雨　いよいよ台風の影響が出始めた。風はこれから強まる
　結局、恒ちゃんを予定通りにお送りして、松ちゃんの方は別途お寺さんとも話し合って日取りを別に決めることになるようだ。松ちゃんは一緒に逝きたそうだが、そうも行かないらしい。恒ちゃんの方は、予定通り明日２日に納骨を行う。忙しくなりそうだが、何とかこのピンチを切り抜けねばならない。僕の自分の体をキープするだけでやっとの思いをしている。途中で動けなくなったりしては大変だ。気を付けて行動しよう。そんなことがあれば、他の皆さんに大迷惑をかけてしまう。注意深く行動しよう。台風の影響が出始めた。これから可成り荒れるらしい。明日には落ち着いてくれることを願っている。

晴れ　水蒸気のような薄雲が空の青を薄めている　松ちゃんが、入院中の病院で、心肺停止
　昨夜のコスモ治療会では、いよいよ高級治療器の販売に触れた。セット全部そろえると130万を超える大買い物だ。勿論分割払いや、特別優遇の割引も入ってはいるが、僕らのような老齢の庶民には、おいそれと決断できる代物ではない。88まで生きて、残りはほんの僅か。その短期の健康のための、大きな買い物をすると言うのは抵抗がある。しかも、可成りオボロオボロの眼に見えない長期にわたる価値のために。それよりも、残せるものは、現実的な価値として和子に残しておくべきだろう。個人で所有するよりも、診療所などで、安く利用できるようにはできないものか。自宅で居眠りをしながら使えると言うのが、売り処なのだろう。価値あるものとは思うが、やはり僕には、趣味的贅沢に入る。それも置く場所もかなりとる家財になる。今でも部屋は、物で充満している。人も上げられない位だ。和子は何も言わない。健康が怪しくなってきた彼女には、現代的な「ご馳走」に見えるかも知れない。折よく、コスモも終わりになる。壮年の頃の、暮のボーナスの買い物とは、訳が違う。色々お世話にはなったが、これで終わりにしたい。
　さっき和子と、葬式用のベルトと、白のワイシャツを買いに行って来た。帰って来て少し休んでいると、多喜子から電話が入り、悦からの電話で、「松ちゃんの病院から、連絡が入り、松ちゃんが心肺停止の状態になった」と知らせがあったと言う。多喜子とは、恒ちゃんの四十九日の納骨に行く打ち合わせをすることになって居たが、予定の変更が起きそうだ、とのこと。ダブル葬式ということになりそうだ。悦の判断で、二つのお葬式をどう組み合わせるか、を決めなければならない。大変迷っていると思うが、一先ずもう一報待とう。無理をしても久が原まで出向かなければならないかもしれない。恒ちゃんの納骨の方も変更が起きるかもしれない。僕が一番動かなければならない立場になって来たようだ。

東の空に雲が残るも、良く晴れている　台風16号は問題無さそう
　また日本海域に落ちた北朝鮮のミサイルの落下が問題になって居る。厳重に抗議をしているようだが、このところ繰り返されている実験だ。核ミサイルの実験だろう。そんなことより、大気汚染や気象異常の方が問題なのではないか。少しは、世界の動きに協調して欲しい。困った時には、助け合うのが人間だ。食糧問題など困って居れば、皆力になってくれる。一人ではぐれる必要はない。
　恒ちゃんの四十九日が３日後に近付いた。お葬式参列は、潤に任せて、参加できなかった僕らは、やっとお悔やみが出来る。お天気が気になっていたが、台風の被害は、どうやら避けられそうだ。丁度、コロナの方も非常事態宣言が解除になるらしい。その点は、仏神の、御好意と取っておこう。
　現在、自民党の総裁選の開票中である。１回目の投票では、決まらず、河野氏、岸田氏の二人を対象に決選投票が行われる。大方の予想通りに結果が出ている感じ。今、投票結果が出た。岸田氏に決定。河野氏へ期待感があったが、これで、自民党が少しは変わるかという期待感も消滅した。しかし今回の総裁選で、党全体のタガが緩んで、内部活性化に進むか、締め付け官僚化がさらに進むか、のどちらかの道を歩むことになるだろう。野党はただ黙って見つめていただけのようだ。野党連合の道はまだまだ険しい。

曇りのち晴れ　台風16号が気がかり
　晴れとは言っても、雲がとても多く、天候悪化は充分に有る。台風16号も接近中。和子は、耳鼻科へ薬の補充。例のアレルギーの薬だ。体のあちこちも痛がる。先日は、店内で滑って転んだ。あちこちに痣。気を付けないと危なくってしょうがない。でかけるたびに「気を付けて」と声をかけることにしている。
　今朝は、WORDの調子が悪く、「たそがれ」控えのノートが何冊も出来てしまい、現在使用中なのがどれなのか、分からなくなってしまった。確かめながら、どれを継続にするかを確定する。
　Ｙ兄に、コスモの理念の一部を説明した。彼も35度体温の一人らしい。近ければ、内の会で診療経験を受けてみればよいのだが。此処の体験会に出てみても良かったが、もう終わってしまう。それに彼はちゃんとした病院利用派だと思う。余計なお節介は不要だ。自分の事だけでやっとなのに。
　水道水の水質検査の限界が、予想以上に緩いのを知って驚いた。いろいろな不純物も含有してしまうような規定になって居る。コスモの会場でやった実験では見事に水の色が変色していた。それが各器官の悪い空気、水、各種薬物（多くの場合、石油から作られている）、食物などが、が血に反映し、汚染されて行く。悪い要素の一部は黄色い小便などで廃棄されるが、捨てきれないものが溜まって行く。これが病気のもとになる。僕の認識は、コスモに変えられてしまったのだろうか。

曇り　時折薄日差す　予報では、台風16号がとても気がかり
　16号が心配で、悦に問い合せのメールを出したが、余り気にしてないようだった。実行あるのみという感じ。四十九日という催事だから、後がないらしい。やってしまわなければならないのだろう。10月１日に台風一過で終わってしまうか、停滞後消滅なんてなれば良いのだが。決行のみ、という、悦らしい返事だった。和子も、喪服の調整に余念がない。僕の黒ベルトが使えなくなっているから、新調すると言っている。台風の成長過程の途中変化の様子で、大きく違って来るように思う。恒ちゃんの徳に免じて、好天をお恵み下さいと、神に願うのみだ。
　この間、親しい人達と、もう一度座談をしてからでないと、死にきれないと、書いたが、考えてみると、耳が悪くて、声が聞き取れないと言うことを忘れていた。自然な形ではもう、お喋りは出来なくなっている、ということを忘れていたのだ。怒鳴り合いのような座談はどう考えてもふさわしくないだろう。時間をかけて筆談にするか。会える状態が来るのかどうか分からないのに、いくら考えても、どうしようもない。恒ちゃんとは、声無し、姿無しの対面になるから、心配はない。思い出のアルバムのページを繰るだけで良い。いつでも、存分に、何でも語れる。恐る恐るの異常事態宣言解除は、誰にとっても舞台の幕開きの瞬間になるだろう。躍り上がって喜ぶ人もいるだろう。

曇り　台風16号が気がかり
　昨夜のコスモの会場での話は、ショッキングだった。高齢者がどんどん増え、しかも体の利かない要介護の状態の人が多く、若い人達の日常生活を阻害して行く。老人にもその状態は理解できるので、息子に「殺してくれ」と依頼する人も出て来る。困窮の生活状態の中で、涙を呑んで息子が母親を絞殺してしまう。裁判官は、判決に苦慮し、「親殺し」に同情してしまう。いつだったか新聞記事でも読んだことがある。市民たちはこの状況の理解に苦しむ。老齢者の生活や医療を支えてきた年金制度や医療保険などの制度が行き詰まって来る。悲劇の舞台でも見ているような、ごく近い将来の憶測が、実際に起こった事件と共に語られて行く。準介護を要する老齢者である僕が、どんな気持ちでこの話を聞いていたか。僕には、それを伝えようもない。日本の為政者たちには、社会情勢の大きな変化に素早く対応して行く力があるとは考えられない。コロナだけで今のような状態だ。今の為政者たちに国民救済の制度改革は、期待できそうにない。それだけの読みと心があるのなら、もう動き出していなければならないはずだ。保険制度など、見直す気もない感じだ。コロナで医療問題が出て来たが、病院に収容力がなければ、自宅療養だ、とうそぶいている。この発想では、国民へのしわ寄せは必然だ。悲しい不安感が深まるばかりだ。僕の所だって、いつ追い込まれた状況に陥るか分かりはしない。食べ物を買い出しに出て、エッチラオッチラと重いリュックをやっとの思いで担ぎ帰る時に、いつまでこれをやって行けるかが不安になり、お先真っ暗になることがある。子供たちの人生を狂わせたくはない。

曇り　大型台風の16号が接近している　要注意
　昨夜のコスモ治療会では、ズバリ僕の病気・脳梗塞のテーマの話が有った。現在のこと、これから予想される恐ろしい状態、すべて話題になった。スクリーンにも、気の毒な状況が映された。すべてわが身にも及ぶかもしれない。それが脳梗塞の後遺症だ。一般的には、認知症が大きな問題だ。講座は、「これに負けずに、前へ進め」で終わっている。軽い症状は今でもある。それを気にしていては、生きられない。歩けるだけ歩いて行こう。テーマは、人間の体の治療のまとめに入って行く。結局９月は皆勤賞だ。全体では、４か月近いコスモ通いが続いた。今日、分かったのだが、この会を継続するための参加者数の条件が満たされず、10月7日で卒業式になる。自分は協力できなかったが、治療会継続のためにはいろいろな方のお世話になった。この会との出会いが、僕の医療に関する認識を大きく変えてくれた。病院の現状や、薬に関する知識、病気は自分で直すのが基本だという事、講師の方々、ひとみチャン、ニッシー、ハルちゃん、お三方のご苦労に感謝します。有難うございました。これからは自分でコスモ的努力を続けて行きます。
　組織や、器具（コスモ、エヴァなど）や、理論（体温、水、酸素、電子の話）よりも、30歳前後の方々が、懸命に働きかけてくれているのが印象的で忘れられない。

快晴　流れ込んで来る朝の空気に味がある
　異常気象が進む昨今とは言え、やはり秋の朝だ。老いた体に優しい鞭を入れたように、換気と共に活が入る。一日頑張れそうな自信が湧いてくる。
　英国は、中国に対し、石炭火力発電の設備を段階的に撤去するよう要請した。中国も、国内以外では石炭火力の発電を行わないことを回答、珍しく環境問題で、世界的に足並みがそろいそうだ。津波対策、地震対策などでも共同研究をぜひ進めて欲しい。突っ張った関係が少しでも和らぐのは嬉しいものだ。これからは幾多の地球的諸問題を解決して行かなければならない。生活環境問題、気象問題は、世界協力の第一歩になるだろう。国連の組織も、必要に応じて、組み替えて行く必要があるだろう。冷戦の時代などより、はるかに光が差してくる。
　前に中国と台湾の今後を取り上げたが、北朝鮮と韓国の関係もやはり気になる。同じ民族が戦争別れをして、一段落つき、さてこれからどうすると言う時期にきて、あくまで血をかけて決着をつける気を捨てないようだが、同じ民族がそれでは余りにもむごいのではないか。血も涙もないとは文字通りこんな状態を言うのではないか。文化交流でもして、昔の憎しみを忘れるようにしたらどうか。良い思い出だって大切だ。国民の親しい人的流通から始めて、あちこちで恋愛でも生まれる時期に、統一の形を見い出だせないものだろうか。経済協力から始めても良いではないか。一つ一つ悲劇を修復して行って、世界が統一しやすいゴールを目指したいものだ。世界の大仕事が待っているのだ。

秋分の日　秋晴れ　やはり気分が良い　昨日の疲れはすぐ直りそうだ
　Ｙ兄から、「たそがれ」についてのご意見が有り、ご返事をする。病院の血圧計の経験談は、大いに参考になった。僕も考えながら通院をすることにする。狭山の先生方は、やはり、主治医の先生に当たる方だから、敬意が必要だ。しかし、僕の中で、コスモ系の先生たちの存在もとても重くなりつつある。自分の頭で、公正さを見つけ出したいと思う。その為には、僕自身が、「考えることが出来」「意思表示が可能な存在」であることが必要だ。「生きて」「楽しめる」存在であることも必要だ。生きた医療というのは、「楽しめる命」を支えるものだ。何年寝たきりで生きていたと言う事ではない。それぞれの器官の働きの保持が必要だ。
　コロナの話題を避けて来たが、このところ感染者は確かに減り始めたようだ。専門家によれば、国民の協力が大きな力になって居るが、季節が移って、コロナの住みにくい低温の条件が出て来たとも言うし、感染対象が、若い世代に移り、力負けして来たのだと、言う人もいる。油断は禁物という忠告もある。しかし、はっきりと一拍入ったなとは誰もが感じているようだ。凍りつくような寒さで、コロナを懲らしめてやりたい。そんなことより、親友と一杯やりたい気持ちだ。しかし、先ずは、恒兄の納骨を済ませねばならない。来月２日（第一土曜日）が四十九日になる。それまでは、慎重にしていなければなるまい。

晴れ　定期検診で狭山中央病院へ　６時前の早起き
　病院の送迎バスを利用するので、いつも朝が早い。行く前に疲れてしまうようなこともある。前回は、車酔いが出たので、今日も要警戒である。こんな短い距離で気分が悪くなるなんて、いくら僕に車酔いの癖があると言っても、一寸情けない。小学生の頃は、遠足の度に恥ずかしい思いをしたものだった。親も気を遣ってくれて、気の毒だった。今は和子が、親の代行をしている。電車はともかくバスに弱い。しかし山に登り始めてからは、忘れたように酔わなくなった。左右に首を振りながら登って行くバスは、目が回るような思いはしたが、あの頃車酔いの記憶はない。それが病気をしてから、悪い癖が舞い戻る様に、帰ってきてしまった。
　今日は、血圧の記録簿を忘れたり、いろいろミスはあったが、車酔いは全くなかった。その代わりに、病院の血圧計が、最高血圧180を記録したり、最低血圧が80台を表示したり、とんでもない事が起こった。こんなことは起こったことがないと、説明したが、担当医はキツネにつままれたような顔をしていた。「渡した降圧剤を飲んでいない」と考えたようだ。飲んで居ないのに低い数値が出ていたので飲むのを止めているだけだ。と説明したが、誤魔化しているのだろう、というような顔をしていた。結局、降圧剤は、たくさん残っているので、要らないと言うことで、帰ってきた。どうも具合が悪い。僕の血圧計では、こんな数値は出たことは一度もない。それとも故障していると言うのか。

秋晴れ　思わず胸を広げて深呼吸　明日は定期検診
　良い季節になって来た。明日、狭山中央病院で定期検診だからというので、風呂に入れと、和子が怖い顔をする。億劫だがシャワーを浴び、湯船に浸かる。面倒だが、入ってしまえば、気分は上々だ。定期検診は、通うだけで、気持ちの和むものはない。先生の応対も極めて事務的で、すぐに終わる。一日一日を壊れ物を持ち歩くように、過ごしている患者の気持など到底届かない。病院まで通う途中で気持ちが悪くなることもあるので、やや気が重くなっているが、これまでのところ、几帳面に通っている。和子も毎回きちんと付き添ってくれる。主に車酔いの形なのだが、嘔吐までは行かずに留まっている。
　10月初めに、恒兄の納骨で、八柱霊園まで出向かなければならないので、それまで、あんまり無理はしたくない。まだ正式なお別れが出来ていないのだ。自重したい。

今日は一日完全な快晴　夕方になっても雲一つ出なかった
　ドイツの「緑の党」などの活動が、若い人達へ波及しつつあるようだ。人間の生活が、地球を汚染し、近い将来生きて行くのが不能になってしまうと言う危機感が急速に広まりそうだ。やれ炭素だ、酸素の割合が減っている。体温がダウンして、癌になり易くなっている。世界的に、この件は問題にはなって来たが、反発して動かない部分もあり、現状のスピードでは、所詮間に合わないと言う考えもあり、ドイツでは、激しいデモが起こりつつあると言う。考えてみれば、大気汚染の結果が、現在の異常気象であり、コスモ派の現代病理分析であり、これまでの西洋医学への批判になって居るのだ。海洋汚染、生物の生活状態の異変、絶滅種の拡大などが顕著になって来ている。人間の病気や、老化などにもいろいろな影響を与えている。集中して真剣に取り組まないと、大変なことになるのではないか。単なる医学だけの問題ではなく、人間生存のための「地学」にもなって来る。世界を上げて英知を絞るべきだ。竜巻やその他の気象現象はもう世界中に急を告げている。大雨による洪水、竜巻突風、異常な低気圧の停滞などが目立っている。更に地震による建物の倒壊など、人間生活を脅かす災害が起こりうる。僕も研究不足で、情報がたどたどしい。もっと勉強するつもりだ。

薄曇り　好天に向かう気配あり　夕方には快晴となる
　昨日の「コスモの会」は、遠慮していたのだが、最前列の特別席に指定されてしまった。増設された「エヴァ」のタイプで、おまけに足温の設備までついている。このタイプは初めてだ。昨日は足温だけのタイプを利用させてもらったが、終了後、一寸足元が危なくなったので、今日は遠慮したかった。しかし、ひとみ講師に「それは効果が出ている証拠だから、もう一度体験してみてください」と言われて、その気になった。結果は大成功。詰まった鼻は、今までで一番ヌケが良くなり（一時的ではあるが）、足温の影響も、昨日のような結果にはならず、とても軽く快調になった。やはりひとみ講師が言うように、この機械が一番合っているのかも知れない。これが僕の耳にまで好結果が出れば、死んでも良いほど嬉しい。現状は、ゼスチャーを参考にして相手の意向を探っている状態で、殆ど聞き取れていない。筆談は、確かだが、テンポが遅く、会合には使えない。最少理解に届くほど聞こえてくれば、微かでも、天国なのだが。この会にそこまで期待するのは無理だろう。今日はお休みの日。今となっては、何か忘れ物ないかという気分。時間を利用して和子の髪を切る手伝いもしたが、今までのように上手く作業がはかどらない。だんだんやれることが少なくなってくる。兎に角元気を出して頑張ろう。ゆっくり立ち上がって、前へ進もう。掴まれるものにはしっかり掴まろう。

雨上がり　14号の行方は未確認
　関東はさほどの被害はなかったようだ。昨夜は竿を下ろしたり、洗濯用のハンガーを全部取り込んだりしたが、その必要もなかった様子。
　和子が、「今日は、買い物を早い時間に済ませてしまいたい」と言っていたので、午前中にリュックを背負って、リハビリ買い物に出た。コロナが終わってからでは、スーパーの売り場はほぼ空になってしまう、というのだ。時には商品が山積みになっているうちに品物選びがしたいと言うのだ。僕は、運ぶだけだから、何時でも一向に構わない。と言う譯で、必需品の買い物を午前中に済ませてしまった。最近は滅多に顔見知りと顔を合わせる機会がないのだが、自治会活動で一緒だった女性の役員の方にお目にかかった。お二人ともお年を召され、体調も崩しておられるようだった。コスモに参加する時もおありになるようだ。お元気だったころの思い出が懐かしい。
　コロナが下火になって、外出が自由になったら、とにかく懐かしい人達に合って、座談がしたい。同僚だった方にも、教え子にも会って皆と喋りたい。出来れば、昔のように一杯飲みながら。そんな天国も、もしかしたらもう出くわすことがないのかも知れないと思うと、非常に寂しい。カミさんも不調で、乾杯も出来ない。子供たちにも、孫たちにもずっと会っていない。このままで死にたくはない。

高曇り　台風の移動が気になる　本州横断か
　停滞していた14号が、九州から上陸し、列島に沿って東に進み始めた。関東に達するまでには、勢力も大分落ちるだろう。しかし、可成り大量の雨を覚悟しなければなるまい。経緯を見守る必要がある。今日は雨を覚悟して「コスモ」に出かける。
　自民党の総裁選の候補４名の政策発表が行われた。高市、野田の女性候補も個人の考え方としては、かなりしっかりしていると思った。しかしこれが政治となって動き出すと、どうなるモノやら、僕は野党がこの時期に取るべき政策に関して、注文を出す攻め方を取っていないのが不満だ。今夜あたり反論を聞きたいものだ。やらせておいて文句ばかりつける、というお決まりの与党反論法が、僕の頭にチラついていた。本気で政権を奪取する政党の迫力と実力を身に着けて欲しい。万年野党の汚名を返上したいものだ。
　今夜、九州に上陸した台風が東に抜ける。上陸すると勢いが弱まるが、結果は未だ調べてない。雨はかなり降らせたようだ。九州の方は風も可成りだった。

のんびりとした雲は浮かぶが、晴れ　しかし、さらに好転は？だ
　現実の方は、左程危険な兆候は起きていない。しかし、秋は台風の季節。いつ暴れ者が出現するか分からない。安心できる頃には、寒い冬が待ち構えている。老人には寒さも厳禁だ。
　平熱の概念が低めに変わりつつある。35度台の大人が多くなって来ているのだ。大気の酸素含有量が減ってしまったり、美味しい水が手に入り難くなったりしているのが原因のようだ。現在、症状を一時的にストップさせる薬や治療が横行して、本来持っている筈の免疫力、回復力を育てる医療が疎かになって居る。圧倒的に多い癌や高血圧での死亡が、高齢者の自然現象のように見られているのは、現代の医療に、基本的な間違いがあると言うことが強調され始めた。偶然、しばらく通った「コスモ塾」のお陰で、重要なポイントを掴んだ気になって居るのかも知れないが、ノックアウトに近いようなショックを受けたのは確かだ。日本では、圧倒的に西洋医術が盛んで、病院などの運営も西欧の真似で発展してきたものだ。漢方というのがあったが、一部残って居るだけで、主流は西欧型である。両者の矛盾点から、「コスモ塾」の発想が出て来たのではないか。現在、コスモ型電子治療器が、形を変え、領域を広げて、現代的辻説法とでもいうような宣伝を通じて影響力を広げている。少しづつ、その活動範囲を広げ、公的学校、スポーツ組織、民間商店を利用した「治療器体験会」の企画なども進めている。日本の現代の病院の流れを変えるのは容易な事ではないが、この人達の努力が、やがて大きな卵を産むかもしれない。
　「ボルトボックス」という電気製品知ってる？　これを使うと電気器具にかかる電気代を90パーセントも節約できるというのだ。大手の電力産業さんが、困るので、広まらないように阻止してると言うのだが、本当かな。ぼつぼつ販売が成り立って居るらしいのだ。本当だとしたらこの商売そのものもいかがわしくはないだろうか。正常なルートであるなら器具の製造業者がその技術を買い取って、製品そのものを安く出来たのではないか。なんかインチキ臭い。情報のある方はお知らせを！

曇り　靄が発生　朝、団地上部が霞んで見えた
　中国が、大陸の革命を完成させるために、台湾を目の敵にするのは大人げないと思う。宗教的にも拘りたい。ここで大目にみて、敵の後追いは止め、自分たちの国策の優位性を見せつける事で、革命の説得性を強固にする方が大人なのではないか。零れた小豆に拘って、牛一頭失うようなやり方は、自分を小物に見せる以外の何物でもない。国民の支持や、政治の質的高さを見せれば、逃げた羊はおのずと帰ってくる。武力による強制は、その自信がない証明になってしまう。世界から武力の行使によって、人の生命を奪い、屈伏させるという悪習慣を消滅させたいものだ。人間を動物の高き頂点に立たせようではないか。
　そうこう言っているうちに、北朝鮮が弾道ミサイルを日本近辺の海域に到達させたと言うニュースが入り、核戦争臭い情報が飛び交っている。核の危険を人間の歴史から洗い清めようと言う気持のかけらもないのだろうか。かつて、アサヒグラフの原爆特集をペンパルに送ろうと言う運動をしたことのある僕には核を使う意思があると思われる国家の指導者の気持が分からない。まるで原形を留めない顔が、大きく表紙になったグラフを見て、僕の世界観は変わった。高校３年の頃のことだ。スポーツの勝負を決めるのではない。世界で最も残酷な国家的殺し合いの現実的な話なのだ。その話題をバックに、北の政治責任者は微笑んでいた。広島長崎の地獄の再現が楽しいとでも言うように。世界は変わらなければ大変なことになる。今僕は人間たちがいかにすれば健康を保てるのか、今までのやり方で、健康な長生きが可能なのかを考えている。そんな僕とは、まるで次元の違うことを考えている政治家が居る。僕には殺人鬼としか思えない。声を大にして叫びたい。人間の歴史に核爆発の記述はもう沢山だ。安心が欲しい！　平和が欲しい！

曇り　台風は停滞か　かなり乱暴な台風が低気圧を従えて待ち構えているようだ
　考えてみると、僕はコスモ会との出会いのお陰で、治療会を自分のリハビリに取り込んでいる、ということになる。脳梗塞は、はっきりしているようで、生き延びると、はっきりしなくなる病気のようだ。病院は、薬の補充だけが目的の診察しかしていないようだ。コスモでは細かな体の異常を拾い出し、これに継続的な治療器の使用と指針を加えて、世の中の所謂「治療」とは違うやり方だが、僕には頷けるやり方だ。薬漬けで寝たきりになるよりは、60パーセントの人間活動が続けられるだけでも幸せだ、他人に介護の面倒を依頼するよりは、自分で歩ける程度の老後を長く続けたい。感覚器官の衰えは、目や耳の感覚を補う優れた器具を発明してもらうより他ないが、僕には間に合わない。例え発明されたとしても、安く出回る様にならなければ、貧乏人には使えない。医療の常識が大きく変わらなければいけないような気がしている。生命の源は血液だと言われている。新鮮な血液が体中に循環している状態であれば、癌も怖くないし、各器官の疾病も起こり難いと言う。
　人間同士が殺し合う戦争をしなければ、今より幸せな地球の生活が保障される。他国で戦争を起こしたりすれば、恨みは募って、仕返しを考える人間も出て来る。自国の国民を武力で屈伏しようとしたりすれば、指導者への反乱も起こる。納得づくで政治を行い、集団が幸せに生活して行けるような工夫が何よりも大切なのだ。子供でもだんだん成長する。そろそろ人間も、無駄な血を流さずに、天国の暮らしがしたいものだ。

空一面に薄雲があるが、地上には一面に陽が差す
　不思議な光景だ。この空なら、曇りだと思うのだが、地上だけ見れば、見事な晴れの光景。こんな経験は余りない。
　今朝は、換気前に検温も規定通り終了、36.5度と理想的数値。換気を済ませ、朝風呂に入る。綺麗好きな和子の命令によるものだ。入れば気持ち良いのだが、無精な僕は、それまでが億劫なのだ。すっきりしてパソコンに向かう。しかし、例によって、「たそがれ」の記事保存の操作に手古摺る。新文書名で、やっと収まる。後になると、例によって「５月１日」の記事も少したって現れた。WORDで、こんな現象が起こるのが何のためかが分からない。気の小さい僕はその度に怯えてしまう。
　今日は、コスモの会場でもう一台EVAという機械が増えるかどうかという競争がある。千葉と静岡だったか？ を抑えて、この入間の会員が増えると、鼻、咽喉、肺などすべての内臓に良い、強化酸素補給機付きの電子椅子が配備される。ここまで競争に勝って、この治療会が存続して来たのだから、そろそろ陰りが出るのではないか、僕などは弱気になって居る。精力的なひとみ講師の働きかけで、若手の奥さん達の「口コミ」が功を奏することがあるだろうか。期待だけして続けてきた僕は狡いのだろうか。

やや明るい曇り空　今後は台風がらみの予想になる
　恒兄が亡くなって、間もなくひと月になる。寂しさが募る。突然会いたくなる。もう喧嘩も出来ない。長兄の磐兄とは違って、恒兄には良く叱られた。一旦怒り出すと、頑固に、妥協なく叱られたものだ。戦時中に、飛行機の絵を描くのを教わった。「鍾馗」だとか「ゼロ戦」だとかの特徴を、なかなか覚えられず、直ぐ怒鳴られたものだ。僕も癇癪を起して怒鳴り返すこともあった。磐兄ほど年が離れていなかったので、反発しやすかったのだろう。でも、確実に絵は上手くなった。今となっては喧嘩も出来ない。喧嘩どころか、こちらから訪ねて行くのも、左程先の事ではなくなって来た。周りの人の声も、言葉としては機能しなくなって来たので、死者との方が、意思疎通がしやすくなってきた。それでは一緒に生きている人たちに失礼だ。やっぱりもう少し粘ってみよう。
　『たそがれ』の控えノートが、出て来なくなり、また消えてしまったかと、あれこれ手を尽くしたら、やっと出て来た。てっきり消されてしまったと思ったが、ほっと胸をなでおろす。このノートの使い方には、度々泣かされる。しかし、便利なので使い続けている。この部分は発見してから書き加えたものだ。

曇り空　14号の進路は何処？
　この頃、涎（よだれ）、洟（はな）、涙などが、意味もなく、自分の枕を汚してしまう。朝目覚めて気が付くことが良くある。無意識の体の働きの緩み、老いを痛感する。目を瞑って、過去を想い自分にハッパをかける。

　朝まくら　洟や涎で汚れしを
　　　　　　想い出涙　爽やかに消し　（‘21.9.11）

　新たに零れる涙が、アルコールよりも強力だ。体のコントロールがままならない所があちこちに出始めている。自分で慰めるより仕方ない。
　コスモ治療会の10月への継続が決定した。おまけに、使用している治療器具が増える可能性もある。電子椅子に酸素増幅器が付いたものが、もう一台増える可能性がある。愛称エヴァと呼んでいる。利用者が他県より増えて、トップに立つ必要がある。ひとみ講師は、「死に物狂いになる日」とか、「全員集合の日」とか呼んで参加者に宣伝の発破をかける。お役に立たない僕は肩身が狭い。

青空を埋めていた沢山の雲が四隅にどいて、午前中に快晴となる
　過ごしやすかった気温も、再び上がり始めた。14号の影響も日曜日頃出て来ると思われる。まだ油断はできない。しばらく休んでいた冷房がまた動き出した。暑さもぶり返す可能性があるし、強い台風の出現も時期的に見て、十分あり得る。
　安倍などの動きの表れだと思うが、同派の高市女史が、自民党の総裁選に立候補の名乗りを上げた。彼女は中国に対しても、最も高姿勢の考え方で、保守の最右翼と思われている。中国の論者にも目を付けられていると言う。今日もテレビで派手な会見が放映されている。しかし、この人が当選するほど、従来の自民党派閥は弱体化していないだろう。一般国民はどう思うだろうか。本当に力のある野党が現れて欲しい

小雨の中をゴミ置き場へ　台風14号の行方が気になる
　今朝も、換気より先に、恐る恐る検温すると、36.4度。どうやら、確実に35度台を脱出したらしい。フラツキが減少している。なんか気分が明るい。今日は掃除でもしようか、そんな気分になる。和子も体温36度台を確保の模様。低体温にあまり気を遣わず、昔から良いとされる食物を食べ、どうしようもない時以外は薬をなるべく飲まずに、良質の水を飲むようにして、元気な気分で日常を送ることが、即健康につながると考えるのが良さそうだ。コスモ理論からも、極端な部分は、置いといて、重要なポイントを利用させてもらうのが一番良さそうだ。
　内閣構造の変更、総選挙などに追われて、偉い方々は忙しそうだ。また阿部元総理が顔を見せ、暗躍している。こんな時期には、彼らは視野から国民の姿を取りこぼしてしまう。政治集団しか目に入らなくなる。これは野党も気を付けないと同じことをやってしまう。常に国民の立場に立つと言うことをもう一度よく考え直して欲しい。

真綿雲が散在するも立派な晴れ　冷えも出て来て秋っぽくなった　しかし14号が気になる
　朝起きた時の季節感が、移ってきた。秋が小走りを始めている。この所、コスモ治療会で、体の温まる特別の椅子に、３、４回続けて座った。そのせいかどうかは分からないが、朝体温が36度６分に上がった。体温計の使い方に慣れて来たのかとも思う。和子のも計ったら、やはり36度台になって居た。彼女は、今まで35度台で、特に低かった。二人共だから、コスモの恩恵と考える他ない。ひとみ先生に報告が必要だ。
　パソコンの買い物で、購入を完了しないうちに、取引が決定され、請求書が来ることがある。僕のようなうっかりモンは、１万以上の請求書が来て、アタフタすることがある。カミさんには怒られ、自虐的にもなり、健康まで害する。通帳やカードなど、便利なようで怖い存在だ。よく注意しよう。病後は、すっかりうっかり屋になって居る。注意の上に注意が必要だ。パソコンを使う以上その位の覚悟が必要になる。しかし、もう疲れたなという感じでもある。10年を超えるブログ生活では、様々な不祥事は、結構気疲れになったように思う。病後は、Ｎ兄に大変なご苦労をおかけした。もうしばらくの事だと思うので、どうかお許しを。

雨の無い濃厚な曇り空　やや雲の残る空でも　５日ぶりに「晴れ」と呼べる空は気持ちがいい
　コロナのブロックが徹底したのか、親戚関係で、幸不幸に大きく関係する事柄がない限り、葉書もメールもほとんど止まっている。教え子や、二世教え子たちの、懐かしい文字も、声もほとんど聞かれない。皆元気でやってるのだろうが、みんなモグラの様に、我が家に籠りっ子になっているようだ。昔の友達、老いた友人たちにも全く顔を合わせていない。一年くらいは、自由に交流した後で、この世にバイバイしたいものだ。もし動けなくなって、このままアウトにでもなったら、化けて出る気も起きない。孫の顔さえ忘れそうだ。案外、動き回って居ながら、コロナの方で、近付きたがらない、運の良い人もいるかと思えば、やむを得ず、一寸出掛けたために、コロナに捕まった不幸な人もいるのだろう。様々な病気と闘病中に、コロナに持って行かれた不運な人もいる。こうなると運の良さ悪さのメジャーも、使う物差しが変わって来るのかも知れない。
　この嫌な時期に、僕のすぐ上の兄と、僕の長男の嫁の実父を失った。この人は僕より一つ歳が上で、誕生日が全く同じ方なのだ。いよいよ次は自分だぞ、という圧迫感がじわじわと距離を縮めてくるような恐怖が感じられる。まだまだ戦わなければならない。そう簡単に「たそがれ」の城を引き渡す訳にはいかない。

雨の無い濃厚な曇り空　オリンピック・パラリンピックがすべて終了　見事な閉会式が見られた
　昨夜のパラリンピックの閉会式には、感激した。明確なテーマが見え、個人と集団との関係を精神的相互補助を主軸に方向付け、イメージの明確さを狙ったものになった。立派な作品だ。和子も感激して観ていた。賛辞と共に、オリンピックの開会式が、引き合いに出されそうだ。あの時期の難しさもあったと思う。閉会式には、コロナの邪魔が、あまり感じられなかった。観客０の方針がほぼ行き渡り、コロナの爆発をある程度抑えていたのと、国民の戦う気分が、静かに固まりつつあったと言う時期的有利さも手伝っていただろう。終止符を打つ時の思い切りの良さも幸いしたと思う。菅総理達も懸命だったのだろうと思う。パンデミックに不慣れな人間たちの狼狽ぶりを見せてしまったことは確かだ。国民全体が、これから強くなる。日本中が強くなる。それを期待したいし、可能だと思う。
　国際競技のオンパレードが続いていたが、今日からは平常に戻る。東京のコロナ感染も、そろそろと感染力が収まりそうな気配を感じる。今日全国的に並べた中で、東京が５番目に落ち込んでいるのを観た。県の感染状況が均されつつ伸び縮みが繰り返され、今まで目立たなかった県が一時増えたりしながら、凹凸が小さくなって行くのではないか。ここで気持ちを緩めず、今後の医療体制をどう前進させて行くかを十分考えて欲しい。経済体制の落込みも気になるし、政治的勢力争いも気になるだろう。選挙の準備も急がなければならない。与野党の区別なく、自分の立場をしっかりと立て直しておくことが大切なのではないか。競争だけに気を取られ、グズグズの主体性では、今後が続かなくなる。しっかりした道を見極めて欲しい。各党が主体性の質を高めてぶつかって欲しいものだ。

朝のベランダから、三日続けて雨の風景を見せられている
　今日は、ひとみさんの会もなく、一日家で静かにしていられる。お天気がいいと、何となくそわそわして来て、出掛けたくなる。三日目の雨となると、やや鬱陶しくなるが、コスモにも行かないでいい日は、何となく落ち着いていられる。和子は情報交換会みたいな集まりをしているので、時間の長さは別にして、毎日申し合わせの場所に出向いて行く。その後に僕とコスモで落ち合うことが多い。このコスモドクターの会も、今月も延長の権利が取れるかどうか、再びその山場になって来て居る。会員の勧誘が、上手く進むかどうかで決まるのだ。僕にしてみると、無料でコスモ治療椅子使用の権利が取れるかどうかが決まってくる。それが今日明日で決まる。誘う力を他人に頼っている僕は、頼りない存在だ。毎月不安のうちに、やっと継続して来たが、今月の動きはどうなるのだろう。
　気になって居るのは、僕の視力の極端な低下が始まっているのかも知れないことだ。コスモの会場に常時張ってある視力測定表でみる分には0.8位見えていたように思うのだが、家で芥川賞を読み始めてから、異常な見え難さを感じている。実際どうなのか、もう少し様子を見よう。

昨日と全く同じ天候　梅雨を思わせるじっとりと濡れた世界
　３日のコスモは、「お酒は有害」の話で終わった。健康が大切なのはわかるが、人生が健康だけで終わる訳ではない。むしろ、それなら単純で良い。貧乏を乗り越えるにも、健康を守るためにも、いろんな苦労が生じて来る。自分だけで生きている訳でないので、そう簡単には行かない。だから文学などという厄介なものが生まれてくる。健康を犠牲にしてまで…ということもよく聞く。精神的な辛さから、酒に逃げる人間も出て来る。一概には責められない。人生とは、むしろこの苦しい姿を動画にしたものだとも言える。酒は有害、はいそれじゃ止めましょう、という訳には行かない。ひとみさんの言葉は僕にも沁みる。しかし、もちろん病苦との闘いなど出来ることなら避けたい。それを無くしてしまうのも大切だが、苦は、その他にも、人生でいくらでもある。そんな時、酒を飲む人もいる。これは慰めだ。その酒までなくしてしまうというのは、人間の創造性を捨ててしまうものだ。「害がないのは、どんな種類？」と、僕が最後に聞いたのも、焼酎一杯くらい大目に見ても、という気持ちだった。「高いお酒ほど良い」という答えが返って来た。短剣を胸に突き付けられた気分になった。僕が、今、たまに飲むのはもっぱら焼酎だ。度数も一番低いのをお湯割りで小コップ一杯だけ飲んでいる。他の医者は「酒よりはマシでしょう」と言った。酒好きの僕の「苦肉の策」、それも医者にも相談した上での、哀れな決断だった。ひとみさんは、正解はしたが、それは「冷解」でもあった。戦時中、小学生の頃、僕は、余り丈夫でなかったのを責められて、「陛下に捧げる丈夫な体を作りなさい。」と先生たちに言われた。「死ねるように元気になれ」という大矛盾に、不貞腐れた態度を取ったのを覚えている。元気は何に使うかが貴重だ。キラキラ輝くことに使いたい。キラキラを求める人間になって居ることが先決だ。それももう忘れかかった思い出になってしまった。

ベランダの手すりに雨だれ行列　今日も雨か
　９月になって、途切れがちな雨が降り続いている。外に出る時は、いつも傘持参だ。降って居なくても、傘は一応持たされる。杖を使っていると、他に何か手に持つものが出ると、一気に不安が募る。何でもリュックで運ぶ方が、気分的にも楽だ。しかし、杖も傘も、リュックに仕舞うものではない。最近は、杖、傘以外のもので両手を塞げるのが不安で仕方がない。コスモの会に参加している時だけ、会場内を、傘も杖もなしで歩けるぐらいなものだろう。
　菅総理は、総裁選に出ない意向だと言う。オリンピック・パラリンピックを何とか消化しようとしている菅政権は、コロナ問題を重いテーマにしたまま、国民の批判に押し流されて、無方向に分散してしまうのか。野党連合の攻勢をどう受け止めて行くつもりなのか、総選挙を迎える姿勢は、大きく変わって来る。９月に入り、政局はいよいよ局面を変える。国民はもっと信用の出来る頼りある政権を望んでいる。テレビやパソコンから目が離せない。医療的な意味でのコロナ対策から、それを取り巻く経済問題、今回のオリンピックの思惑外れの経理的修正など、残された宿題は多い。野党連合の力でも対処できるか心配である。

朝ごみ捨てに出た肩に微かな雨　ベランダの手すりには雨滴がキラキラ
　コスモ医学では、病気の原因を、大まかに言って血の汚れの集積と取る。これが内臓に故障を作る。癌の居場所を提供してしまう。十分な酸素と水と栄養が必要になる。従来の薬は、痛みや苦しみの現象を取り除くことにばかり目を奪われ、元の健康な状態に戻すことに留意していない。すべての手当ては、またなり易い病気を呼び込むことになって、根治することがない。根治とは、元の体にすることだ。これが可能になれば、老化との闘いが主目標となる。医学の目的は、寝たきり老人を沢山残すのではなく、いつまでも健康に働ける体を残すことだ。この基本的な体質を培うのが「コスモ」だと言う。老化が進むと体温が35度台に下がってしまう。36度台37度台を健康な体温として、「微熱」などと言って恐れる必要はない。むしろ35度台体温は癌の巣窟を用意してしまう。細菌は、早朝体温というのに目を向けているらしい。血の温かさが大切なようだ。大人の体温も36度から37度台を推奨する。僕の子供時代の通念とは変わってしまった。体温計が変わったのも凄いが、考え方の変化にもっと驚く。我が家で言えば、和子がやや低めなのが気になる。僕だって早朝は、35.3℃位の時は、よくある。日中体を動かしている時は、36度台を維持しているようだ。不眠症、体の痛み、筋肉の痙攣、肌や髪の異常など、日常的な現象にも気を付けて欲しい、と言われた。

曇り　今日も暑くなりそうだ　しかし、雨に変わり、気温も控えめ
　昨夜は一度も目を覚まさないで、朝まで眠れた。こんな日は、すっきりした朝が迎えられる。コスモが効いているのかも知れない。芥川賞を読み始めて気づいたが、視力がまたまた落ちている。この上読めなくなったのでは、学習向上の手立てが無くなる。手元に虫眼鏡を常置しよう。
　家の中が汚くなったと思ったのか、和子が掃除を始めた。寝室を終えて、「後はお願い」と頼まれて、引き受けることにした。居間、書斎、食堂も手を広げ、やや疲れた。しかし、掃除の後は気分が良い。
　「彼岸花の咲く島」を読み始めたが、突飛もない世界が出て来たので、以前より見えなくなって来た目を擦り擦り読んでいる。登場人物の現れ方も、取り巻く世界も、語られる言葉も、この世のものと思えないほどだ。小説なるものをしばらく読んでいないような気持ちになって来た。途中で手をとめ、でっかい易者用の虫眼鏡をかざしながら、時折レンズの中に顔を出す、お化けのような大活字を読み取って行く。これでは読書ももう終わりだな、と情けない気持ちになって来る。僕の老化のせいか、作品の幻想性によるものか区別がつかなくなっている。