高橋健三 「たそがれの記」(28)
2008.3.1〜

晴れ、蒸し暑い
　　和子の体調がいまいち自信がないということで、結論が出なかった「蓑山行き」の計画だったが、今日になって行って見るかということになり、「決行？」することとなった。準備をする前に、ゴミ集積場の状況を点検に行く。どうやら「変更解釈」でボール類のゴミを出した人も自信がなかったのだと思った。既に廃棄物は引き取られており、集積場には置いてなかった。変な「引き取れ勧告」を貼らないで良かったと思っている。明日該当局に電話を入れて、ボール類の可否を確かめようと思っている。その結果を集積場にしばらく貼付しておきたい。
　　山行きが中止なら、ゴミの件も、潤の写真郵送の件も今朝終わらせられたのだけれど、どちらも明日の朝に延期する。という訳で、簡単な装備を整えて、１０時半ごろ出かけることとなった。こんな時間の山行きは、だらしないのだが、山が近いという利点もあって、それに甘えてしまった。天気は良くて緑も美しく、空も青かったが、緑がやや湿った空気の中でくすんで見える。緑の朧とでも言おうか、景色は決してシャープではない。森林の中も蒸し暑く、低い山だが始めの１時間ほどの急登で和子も不安な様子であったし、僕自身呼吸が乱れて「待てよ」という感じだった。いつでもしばらくそれに慣れれば何とかなるのだが、今日は連れが居るという不安も手伝って、足元が乱れた。幸いな事に二人だけだったので、誰に迷惑を掛ける訳でもないので、ゆっくりと調整し体調を整えた。蓑山神社への急階段に着く頃には「大丈夫だ」という気分になった。 　　頂上は、山桜，ツツジなどの花が華やかに咲き競い、一瞬山であることを忘れる程だ。この山はドライブ道も開かれていて、パンプスを履いて車から直に展望台へというルートもある反面、登山道としても残されており、「皆野」からの登りも、「和銅黒谷」への下山道も、平日の今日あたりは寂しいくらい地味な森林の継続であった。下山後、「お花畑」から「西武秩父」に出てから、お馴染みの「お買い物通り」で、「良し今日は生だ」と叫び、中ジョッキーで乾杯した。まだ歩けたという実感が嬉しかったのかもしれない。
　　家に帰って、ガソリン暫定税が衆議院を通り、また明日から値上がりになるのを知り、勝手な「国に対する危機感」はファッショにも繋がるのだなと実感する。問責決議案の提出は民主党の足並みが揃わず、多分出さないだろう。「そうまでしなくても総辞職乃至解散に追い込める条件が増した」という判断もあるようだが、民衆による街頭デモなど、政府を追いこむ大衆の意志表示が皆無になった最近は政府が鉄面皮で「シラを切る」のが容易くなったようだ。もっとも安保条約もあれだけのデモの波をものともせず岸のごり押しが通ったのだから、今回のはチョロイかもしれない。いろいろ考えて、山の疲れもドット出た。

晴れ
　　昨夜は、「砂時計」に刺激されたのか、少し飲みたくなり、夕食後転寝をしてしまったため、風呂や記録を残すのは、日付が変わってからとなった。寝直しをしたので、シャンとした起床は９時近くなってしまった。
　　年金特別便の返事を出す。単純な経歴の僕にはミスはないが、複雑な転職を繰り返した人にとっては、大変なことなのだろう。潤には先日の写真を、富山の幸ちゃんには、富山の庭から移植させてもらった草花の、２年目の開花状況を見て貰おうと、これまた写真にして送った。追加写真のプリント、同封する手紙の用意など、結構時間がかかった。おまけに祝日であることを忘れ、郵便局まで行ってそれに気付くというヘマをやらかしてしまう。どこまでもそそっかしい。
　　明日で４月も終わり、「たそがれ」（２９）の用意、「５月の句と絵」の作成、インデックスの手直しなどが必要になる。明日にはすべて登録するので、今日中に完成して置きたい。恒ちゃんのＮＨＫで採用された俳句も大家の作品と並べたいので、「久が原広場」にお願いを送った。
　　夕方、ゴミ集積所を見回って、分別上の問題点に気付いた。２０年から、可燃ゴミに新しくゴム類が加わったためか、テニスボール（硬式）やゴルフボールがどっさりと捨ててあって、しかも収集人は、それを排除してしまっている。出した人の認識とずれていると思うので、今日は「分別してない」という警告文は貼らずに置いた。明日、役所に電話をして確かめてから処置しようと思っている。
　　バイオ燃料が食料だった穀物を原料として作られるという事が、今後世界の食料危機との関連で大問題になって来るのではないか。食料の自給自足のバランスが崩れている国ほど、この煽りを受ける可能性が高い。アフリカなどの後進国が、食料を奪われ車や機械に食わせるために貧困を拡大させられる可能性もある。弱い所から新たな搾取可能性が広がって来たということであり、世界の格差を広げる動きに拍車をかけるのではないだろうか。生産拡大・道路・車・食料という悪魔の「アラディンのランプ」が新たな世界経済の癌にならなければと、願っている。もう資本主義も共産主義も格差公認・搾取公認の政治体制へと競走しながらの癒着が進んでいるとしか思えないのだ。

曇りがち
　　ユナイテッド･シネマ入間のポイントが貯まり、１本只で観られるので、出掛ける事にした。ただ、昨日の自治会の会議で決った仕事があるので、それを片付けてから出掛ける事にした。５号棟の３つの階段の1階掲示板に資源ゴミ収集の予定表カードと5月の分のお知らせを張り、会長からの年間活動内容と協力のお願いを各戸30戸のポストに投函した。
　　1時過ぎのバスに乗る事にした。作品は「砂時計」という、余り名を知らない監督、出演者だが、多分若手の気鋭だろうと期待して、現代の青春恋愛物語をテーマに据えた作品を敢えて観ることにした。始めは何だか純朴で甘い「若い恋」で終わるかに見え、選択を間違えたかと思ったが、次第にモチーフが人生の深みに踏み込んでいるので、悪い目を凝らして集中できた。山陰の自然の豊かに残った田舎で淡い恋心を抱き合った少年少女がそのまま結ばれるのではなく、少女の母親の自殺を契機に彼女の心には深くて暗いトラウマが生じる。それは愛される事を期待するが、人を本当に愛することに無頓着な女性へと導いて行く。少年が彼女を愛することは快いのだが、少年の悩みや愛を理解する事は新たな不幸（東京の青年との婚約の挫折）後、故郷の浜辺で自らの手首を切るまでは出来なかったのだ。少女時代の恋人のまま彼女を気遣ってくれた青年に瀕死の体を病院へ運ばれて助かった女性は、もう1度自分の未来を過去の中から探り出し始めるのだった。テーマは巨大な砂時計の展示場で特定の時間になると、上下が自動的に入れ替わる場景と、 　　生前母が買ってくれたお土産の小さな砂時計のイメージが終始流れる。砂が流れ切ると、過去と未来が入れ替わって時間が流れる続ける人生を暗示している。映画の作りも適度なアブストラクト手法も取り入れ、詩情豊かに描かれ、何よりも美しい島根の自然が心を潤してくれる。涙が流れたのはいつもの事だが、清々しい足取りで帰途の徒歩が楽しめたのはこの上ない幸せだった。
　　映画を観る前にＪＯＳＨＩＮで、プリンターのインクと写真紙を買ってきたので、この間の奏の写真と、７５３の時の写真のコピーをプリントした。予想以上に鮮明な出来なので、ほっとした。潤が期待していた写真もこれなら満足してもらえるだろう。早速明日郵送するつもりだ。

晴れたり、曇ったり
　　朝９時半から始まった管理組合総会は、手際の良い理事長の説明で、順調に進行し、無事に１１時前に終了した。管理費未納者の実態に関する質問が出ただけで、Ｎ氏の議長の冴えもあり、すべて満場一致で可決された。次ぎの「大修繕説明会」の２回目は１５分遅れで始まったが、僕は引き続き参加、和子はこの会から参加した。実際に工事期に家にいるのはどちらかなので、二人で聞いておいた方がベターと判断したのだ。僕等の５号棟の工期は８月上旬になるようだ。断水の時の注意、屋内の工事に入って３日間の注意など、質問もかなり出たが、説明は分かり易く皆納得したようだった。
　　ここで１度家に戻り、競馬中継が見られた。３レースだけ予想してみたが、結局重賞は的外れとなり、後から追加した東京９Ｒだけが的中した。チョイマイナスという感じ。今日はここまでで、後は棄権とする。
　　昨日運転免許証書き換えの通知が来たが、もう返上しようと思っている。目も自信がなくなったし、前回の検査時に「明暗差の視力回復速度」が鈍っているとも言われ、密かに決意が進んだ。和子は、お金をかけて取った資格なので継続しておいて欲しいという気持のようだが、高齢者の事故も多く、身を引くチャンスではないか、と思う。車も既に徹に任せ、それももう買いかえられて、懐かしい車体は姿を消している。乗るチャンスを自分から下りるべきだと思い始めた。事故を起こしてからでは取り返しがつかない。
　　夕飯を食べずに、自治会の環境分科会に参加する。今年１年の仕事の内容、手順、などの説明があり、ゴミ処理、車の迷惑駐車、不要自転車の扱い、防犯など活動はかなり広がって居り、管理の仕方によっては住民とのトラブルの可能性も考えられる。「管理」ではなく、自治生活の主体性を広げる「運動」だと考えたい。まだ置いてあったうちの棟の「黒覆面の粗大ゴミ」を先ず処理して来た。この集積場をいつも清潔にしておきたい。これが仕事始めとなった。６時半頃家に戻る。
　　気になっていた山口県の補選は、民主党に軍配が上がった。やはり県民の良識を信じて良かった。僕が民主党にすべて信頼を置いている訳ではないのだ。危なっかしい党だとは思っている。しかし現状から相対的判断が出来ないようでは、日本国民には永久に変革は望めないと考えるからだ。相対性の中で、より正当性を選択したり、自らの利益に沿って判断が出来ないようでは民主主義の一人立ちは出来ない。こうして為政者選びのセンスを磨いて行くことが大切なのだ。さてこの補選の結果を受けて、ガソリン税の扱いがどうなるか、総辞職や解散の時期がどうなるか、大きく影響を受けるだろう。自民党が鉄面皮を続けるならば、次の選挙では大打撃をうけることになるだろう。この辺で野党連合は褌を締め直して、砕かれ行くものの姿を凝視しながら、良き現実を築く力を学びとって行くべきだと思う。不様な利己主義を出して新たな敗者にならないことだ。

曇り、後雨となる
　　今日は潤夫妻と孫の奏ちゃんに会うことになっていて、１０時半過ぎから家を出て日本橋高島屋に向った。久し振りに会って、会食をする。小学２年生になった奏はとても成長して居り、段々娘らしくなってくる。体調が優れなかった素子も出て来てくれて、元気そうな顔を見せてくれた。奏は知識欲も旺盛で、本に大変な興味を持っているようだ。丸ビル近くの公園でも遊んだが、素早く走り回る姿にもびっくりした。夕方まで一緒に過ごして帰って来た。楽しい１日だった。
　　帰宅すると、和子の方は、コーラスの問題で、電話が来たりして、また忙しくなりそうだ。僕は少し飲み足して、今日の予想結果を調べてびっくり。慌ててやったので期待していなかったら、何と５割の的中率で、大きく浮かぶ計算となった。現実には何の得もないが、計算上だけでも、気分は上々。時間が遅くなったがその勢いで「ごっこ」欄に報告を記入した。ただ、明日の予想は全くできていない。場合によっては棄権となる。
　　今日は移動の車中で、有吉の「青い壷」を読み続けたが、読んで行ってみると、短編だと思ったのは、錯覚であった。「３話」ほどまでは、別々の世界のように描かれていたが、「４話」あたりから登場人物も重なりが出て来て、タイトルの「青い壷」までが繋がるようになった。興味はますます募るし、彼女の文体も切れがよく、程良いユーモアや皮肉も効いていて、爽やかに読み進めそうだ。

曇り後晴れ
　　また月替わりが近付いており、「５月の句と絵」の作製、インデックスの一部更新の作業が必要となる。明日明後日はゆっくり時間が取れないので、午前中かけて、作業を半分だけ進めた。句選び、絵選びにも結構時間がかかる。季語も春夏に跨る。勉強にはなる。
　　恒ちゃんから、ＤＶＤで「ＮＨＫ俳句」のコピーが送られて来た。始め自分で作るのと再生手順が違うので、またまた見られないのかとビクビクしたが、やっと恒兄の俳句にお目通りが叶った。選者は勿論、ゲストの京大総長にも誉められていた。「日本人特有の「こころ」の表現がやや破調のリズムにマッチして良い味を出している」とのこと。放映当日どうして見られなかったのか、やっと分かって来た。僕が遅れてスイッチを入れた時、「うりずん・・・」で始まる句の紹介があったのだが、それは多分３句だけの選定句に入っていたのだろう。そして再放映を録画した時、出だしに「うりずん」が出てきたので、その後は既に見たつもりで「ない」と思いこみ、消してしまったというのが真相だったようだ。いずれにせよ、そそっかしいに変わりはないのだ。
　　土日はばたばたと忙しくなりそうなので、今週の馬は期待できない。生放送は見られないし、予想にも時間はかけられそうにない。一応「ごっこ」欄には載せたが、楽しめるほどのゆとりもない。
　　読書は、有吉佐和子の「青い壷」に移ったが、これまた一味違った魅力を備えている。１３話の短編から構成されていて、「日本人の人生の味」とでも言うか、バックも当に青い壷＝青磁の壷の雅味に満ちていて、僕の人生よりはずっと豊かな感じだが、「こころ」は充分に伝わって来る。まだ４話しか読んでないが大いに期待している。

朝の内晴れ間があったが、次第に雲が出、時折ぱらつく
　　今朝は７時前に起床。ゴミ捨て等、朝のルーティーンを早めに終わらせる。この数日未分別の大きなゴミが３、４個集積場に置かれたままだ。自治会から「引き取り要請のお願」が貼ってある。年に１，２度こういう事が起こる。黒の不透明のビニールで包まれ、中味が定かでない。一つは明かに粗大ゴミの範疇に入る。この号棟の住民の出した物なら、無視をしていることになるし、外から投棄されたものなら不明のまま終わるだろう。今年度の係として僕が処理する破目になるのだろうか。土曜日まで待って夜の事務引継ぎの会ではっきりさせなければならない。
　　城山の「価格破壊」を読み終えた。激しい男を描いた、激しい小説である。実に興味深かったし、新たに知ったことも多い。メーカー、卸し業、小売業、再販制度、公正取引委員会、スーパー、ショッピングセンターなどの絡み合う中で決ってくる「物価」の仕組みが、価格破壊の情熱に駆られた主人公の行動的な生き様の展開の中で、その筋に疎い僕にも絵を観る様によく理解できた。「投売り」とは違う、物価を決める構造ぐるみ作り替えて出来る限り安価を追求するのである。「自分の売る商品の価格は自分で決める」を絶対条件として、この男は妥協せずに売値を下げるために飛び回る。僕の全く持ちあわせない「強さ」（戦争で生死をさまよったルソン島の経験から身についたものか）が、ビンビンと僕に迫ってくる。内の近くにジャスコという大スーパーが出来る時にここの商店街を含めて防衛姿勢の動きが出て、この団地からも消費者としての立場から声を上げたことがあった。僕も会合で発言した事もあったが、結局量販店は発足し、街の商店を潰したり、病気にさせたり、呑みこんだりして盛況を見せている。恨み言も幾つか聞いたが時代の流れは止められなかった。 　　主人公は、非情なくらいに敗北者を見捨てて行く。戦いなのだ、という認識なのだ。全力を持って勝とうとすれば生き残れた筈だ、というのだ。僕は大メーカーが押しつけてくる「価格協定」への反発の部分は、拍手したいほど良く分かるのだが、始めは自分も同じだった小売業者との競合による脱落には極めて冷酷なのだ。その積み重ねを経て、巨大な販売力と資金力とを増やし、多数の駅前支店を確保して行くのである。僕の中に抵抗はあっても、物価が安い方が良いに決っているし、確かに現代の流通を彼のような「生き方」の人間が作って来た、これはその人間の記録なのだ。「商人」という世界を全く知らない僕は、唖然として読後を迎えている。
　　和子が潤と相談して、今週の土曜日に久し振りに外で会食することが決った。すっかり成長した筈の奏との再会が楽しみだ。そこで日曜日には午前の管理組合総会、昼からの「大修繕説明会」そして夜の「自治会環境分科会」と１日動員される事となった。食事の時間も取れるかどうか、慌しい日曜になりそうだ。

晴れ
　　昨夜早く眠りについたせいか、目覚めが早く、７時前に起き出した。気分は上々。和子は出かけると言うので、まだ見ていないビデオのストックを見たが、アメリカ映画のアチャラカ作品なので直ぐに止め、「価格破壊」を読み進める。これは城山の小説で、ミステリーではないのだが、下手なミステリーよりも、緊張感があり面白い。もともと僕は経済小説や企業小説、それに会社員小説も嫌いなので、この手のものは久し振りなのだが、企業や経済の動きそのものにスリリングな所があり、「食うか食われるか」のサスペンスがあるのに気付いた。でも全く人間の心の「うっとりした部分」が退けられて成立しているような世界であり、この作品の結末が気になっている。もう残りは僅かな厚みである。
　　恒ちゃんの俳句が「ＮＨＫ俳句」で取り上げられるというのを聞き、緊張して待ち構えて居たせいか、余計にミスが重なり、日にちを間違え、寝坊して出足が遅れ、ビデオまでも見落としたという大失策に嵌ってしまった。結局恒ちゃんにＣＤを送ってもらう事になったようだ。「僕も出してみたい」という気持は掻き立てられたが、才能と根気が怪しいものだ。「一門意識」を嫌う「個」は、「道場破り」をするしかない。日本の古い教えは、先ず従い、そして自分を育てよ、である。
　　例の「年金特別便」がうちにも届いた。単純な経歴しかない僕には間違いがないのは当然だが、やっと仲間入りできたような気がする。しかし今起きていることは、保険制度の問題だけでも、医療制度の問題だけでも、ガソリンを中心にする物価の問題だけでもない、もっと普遍的な政治構造の問題が迫っているのだと思わざるを得ない。総合的な、今までのやり方では間に合わない大きな変革が必要なのではないか。社会主義者ではないルーズベルトが、社会主義的政策を思いきって取り上げたような救国政策が求められているのではないだろうか。少子化高齢化というのはそれほど容易な事象ではないのだ。生活保護、介護、医療、「生きることの意識のケア」など、財政を含め、国の政策の構造を大きく変えなければいけない状況なのだと思う。それが姑息な手直しで済まされようとしている結果が今の一連の政策なのだと思う。それでは「姥捨て」「鬼が島」の評価は免れない。全体の生活レベルを落としても（格差を縮め、庶民すら妥当な生活縮小をする）国のこれからのエネルギーの保有を目指す政治を大胆に提唱する時期なのだと思う。 　　支配者が既得権を隠し持ちながら、庶民が救える時代ではないのだ。下手ではあるが、大阪府知事の橋下知事が涙を零しながらやっている、あのすべてを捨てた決断が必要になっていると思う。勿論その前に上部層で常識になっている馬鹿な利権や天下りの状況を絶滅することが、苦しむ庶民を納得させる唯一の条件であることは言うまでもない。もっと大きな声で国中が日本のこれからの危機を訴えよう。遠慮は要らないはずだ。僕らに本当に必要な政治家だけを残して、もっと優れた政治家を生み出すように働きかけよう。
　　ペンシルヴァニア州で、クリントンがオバマを抑えた。しかし、僕の夢見た黒人初の大統領誕生の可能性は膨らむ一方である。それでこそ僕の心の中のアメリカが生き続ける道なのだ。日本の山口補選とダブらせて僕は危うい民主主義を心の中でたぎらせながら、見守っている。

晴れ
　　今週末はぎっしりと日程が詰まっている。Ｙさんとの山行きが中止になったのは却って良かったかもしれない。土日に掛けて「給水に関わる大修繕説明会」が３回に分けて行われる。また日曜日の午前中は管理組合総会があり、夜には自治会の環境分科会の初めての会合が開かれる。今年は５号棟の環境委員になっているので、参加要請されている。団地内の違法駐車、ゴミの分別と集積所のクリーンな維持などが大きな問題点となろう。何年経っても違反者がなくならないからだ。他所から捨てに来る不届き者さへ居る。
　　韓国の李新大統領がＴＢＳテレビを通じて、日本での市民交流を行った。スタジオではハングルの上手な草薙君もいろいろ質問を行い、関西では加療中の筑紫さんの司会で、大学生などとの交流も放映された。予想以上にしっかりした歴史観で日韓関係の正常化を考えているようだった。日本の政治家には余り感じない論理性や気品が感じ取れた。
　　一方、日本の政治の方は、生卵がゆで卵にもなれず、鮮度が落ちて卵かけゴハンにも使えず、ただただ腐乱が進むのを見ているだけ、という状況だ。どんなに醜い実態が発覚しても、自分らしか為政者は居ないのだという厚顔不遜な居直りを続けている現政権。洞爺湖サミットが予定されていることを言い訳に使って、「温和な国民性」を「咽喉元過ぎれば熱さを忘れ」と舐め切って居るようだ。山口の補選でも、徹底的にガソリン問題に口を閉ざし、争点を避けた選挙活動をやっている。当然山口県民の良識を全国注視の中で秤にかけるような補選となるのだろうが、これだけの悪政を前にリーダーシップを身近に惹き付けられない民主党の非力さ、魅力のなさにも問題はあるのだろうが、僕は日本人の事勿れ主義が新しい有能な為政者を生み出さないのが原因だろうと思っている。駄目だったら交代させてやらせてみる。また駄目ならまた替えればいい。そうした中で新顔も育って行くのだ。いつまで腐った卵を抱えていても雛が生まれる訳はない。
　　ねじれ国会をとかく非難して、批判を続ける野党の非協力を非難するメディアも国民も多いが、変革過渡期に「ねじれ」は必然だ。荒れる政局を恐れ過ぎたり、「纏まらない」こと自体を罪悪視したりするのは、本末転倒と言えるだろう。政治家たちが凛々しく戦えないのは、僕ら国民の無責任さと臆病さのせいでもあるのだ。
　　今日は、少年が若い母子を殺害した事件で、最高裁にやり直し審理を命じられた広島高裁の判決の下る日でもあった。冒頭に裁判長の「主文後回し」の発言があるや、「死刑」のイメージが閃いた。被告の少年が何をしたのかの真実を突き詰めるのが現実の裁判の使命であろう。僕が被害者の家族であったら、本村さんの気持は良く分かる。人に「敵討ちの心情だ」と言われようが、自分の手で犯人を刺し殺してやりたい激情に駆られたに違いない。相手が少年であろうが誰であろうが変わりはない。怒りと恨みを捨てる事は至難のことと言えよう。少年法が若い人を甘やかし、残虐な犯罪が低年齢化して来たことの指摘も強まり、法的改変を求める声も高まっている。一方で、世界的な「死刑廃止」の運動も広がっている。裁判官や弁護士には理念としての一面と現実処理の重さとの狭間に立っての苦境が広がっても居るのだと思う。戦争放棄を明記した憲法問題もそうだが、現代日本は現実に押されての理想の後退という状況にあるのだろうか。 　　宗教的な「赦し」とか「祈り」といった境地よりも、終身刑ばかりが刑務所に膨張し、生き続けさせるのにも莫大な税金が使われるという現実感に圧倒されてしまう時代と割り切るしかないのだろうか。

晴れ
　　昨日、Ｙさんからメールが入り、都合で２８日の蓑山歩きを下りるとのこと。和子の体調さえ良ければ二人で行って見ようかと思っている。ただ潤の家との対面がいつになるか、まだはっきりしていないので、それとの絡みで決めるつもりだ。
　　長いことＲＯＭを続けている雪谷のＭＬだが、新しいメンバーから昔のメールを読みたいとの希望が出て、大ちゃん、デコあたりが古い記録の保存ＣＤをうっちゃんに送っているようだ。８年近く前の僕のメールを引用したうっちゃんのメールが送られて来たりして、昔のことを思い出している。でも僕にはもうそれだけの資格がなさそうだ。当時高橋和巳の「わが心石に・・・」などを引き合いに出してセルフコントロールを努力していたが、結局妙な雰囲気を産み出してしまい、彼らに迷惑を掛けてしまった。人生上一人の老齢の未熟者でしかなかったようだ。しばらく自粛の線は変わらない。
　　買い物に出て、スーパーで新鮮な筍を見つけ、筍ご飯を作る事に決めて買い求めた。皮むきは僕がやり、アク抜きから後は和子に任せた。
　　城山の「価格破壊」は、凄く面白い。スーパーの歴史を読むようで、こういう執着の男が執念を燃やして、どこまでも安い仕入れ値を追求し、商人は自分で自分の商品の値段を決めるのが原則を貫き、「協定値段」も無視して、出きる限り安値で客に商品を提供する男の話だ。慣行や労働条件の問題なども忘れてしまうくらいにこの男の情熱というか、頑なな哲学にある種の魅力を感じてしまう。まだ半分なのでどう展開するのか分からないが、興味津々である。

晴れ
　　今日は、一日「総会デー」である。午前中は「３１回グリーンヒル自治会総会」。会場はぎっしりだ。１度着席すると、出るのは容易でない。議長は１６号棟のｋさんだった。いつもは割りにスイスイと進行するが、今日はマイク効果が悪く、「聞えない！」の声が繰り返し響く。珍しく「みどり会」の問題が質問され、今や象徴のようになっている活動報告を中心とする「カラー会報」の費用に自治会から援助が出ていることへの疑義や、「みどり会」の組織そのものを市の敬老活動とごっちゃにしているような発言もあり、やや空転の感があった。でも、まだ中途半端ではあるがそれだけ活動や名前が広がって来ている証拠だろう。「爺婆」の自覚が嫌で、歳を取っても入会しない方も居られる様だが、高齢化社会に入り、老人が最後まで孤独を排除し、明るい仲間たちと楽しく生活して行けるための「防衛組織」という、前向きの組織であると考え、積極的に参加して欲しい。現在１５４名を組織している。各分野でのサークル活動、年間かなり幅広く行われている行事など、市や自治会等の援助も受けて、この地域では目立つほどの活動を続けて来ている。
　　午後は、そのみどり会の総会が２階の大広間で開かれた。僕の進行、Ｋ会長の議長、主な議案説明は上のＴさんが行い、自治会で出た問題点などについて意見交流を行い、３時過ぎには会を終えた。次年度の自治会長さんも参加して居り、自治会とみどり会との関係を代議員会で良く検討し、皆さんの納得を得られる形の援助を考えていただく方向でお願いすることになった。取敢えずはカラーの会報発行費用が問題になるが、素晴らしい実績を積み重ね、地域社会からもかなりの評価を受けているので、是非前向きの決定をして欲しいと思っている。
　　終了後、一年の反省も兼ね、若竹でお茶と、軽くオチャケ。帰宅して、今日の競馬結果を調べたが、昨日に比べてがくんと落ちる。１１レース中、軸は５レース的中したものの、相手無印が目立ち、完全的中は僅かに２レース。還元計算も３８３０円にとどまった。これでは昨日と合わせてもマイナスになってしまうだろう。ただ軸の的中率が向上した点は評価出来る。

晴れたり曇ったり、１時雨も
　　不安定なお天気で、今日のみどり会ハイクは中止になった。朝の内、日も差していて、行っても大丈夫だったかなという感じもあったが、風もあり、雨も降り出したりと安定せず、やはり中止は正解だったようだ。
　　各馬場は重馬場が多く、中山でも途中で雨が降り出したりしたようだが、各開催とも無事にスケジュールをこなした。今日は馬鹿に予想が冴えていて、１０Ｒ中４レースが的中し、５０００円程浮く計算結果となった。しかも途中で変更しなければ、さらに４０００円ほど追加できるようなミスもあり、さらに久し振りに３頭軸でぴたり３連複決りのレースも出た。これを３連単で、本当に買っていれば８０００円台の穴となった。すべて「ごっこ」だから、何も起こらないが、気分だけは極めて快適だ。しかし明日はこうは行くまい。明日は午前中に自治会総会、午後は「みどり会総会」があり、公民館に詰めきりになってしまう。競馬中継は生では見られない。帰ってからビデオで観ることになる。皐月賞が中心だが、今年の「クラシック」は牝馬の桜花賞でもそうだったが、牡馬も極めて難解。前のレース結果を余り信頼しきれないのだ。一応は予想の結論は出たが、さてどうなるものか？
　　今、晩酌を止めている。量はかなり減っているのだが、飲まないでいる方が体調が良いので、しばらく続けて見ようと思っている。今日の大当たりはそのせいではないと思うのだが・・・。体調も良いし本も読めるので、この方が生産的？だ。

朝から雨、風も強い
　　ゴミ処理は、危険物（分かり易く言えばガラクタ）の処理を雨の中で行う。台所のポリの食器洗い桶も底が破れたので、一緒に廃棄する。外は風を伴う雨が斜めに吹き付ける。雨は明日午前中も残るらしい。どうやら土曜日のハイキングは流れる事になりそうだ。（夕方になって上のＴさんから正式に取り止めの連絡が入った。）
　　みどり会のカラオケは予定通り実施。一人男性の新入会者があった。Ｎさんと言って、Ｈさんは亡くなった奥さんとも仲が良かったとか。とても優しい方にお見受けした。なかなかの歌上手だ。また賑やかになる。それは良いのだが、思わぬ障害が出て、通信方式の道具が使えなくなりそうだ。このツールを使うには事務所の２階あたりを使うしか無さそうだ。例え有料であっても、早く通信回線がオープンで利用できるように配慮してもらえないかと残念だ。投書箱で市役所に相談したが、今はまだ無理という事だった。公民館では従来の曲目の少ないツールを使うしかない。事務所の管理人もこの４月で交代になるので、２階の使用についてももう１度相談をし直す必要も出てくるだろう。管理人と相談をした上で、１度２階を使った会を開いて見なければなるまい。またお茶の世話係をしばらくの間、比較的新しいメンバーのＳさんにお願いすることになった。
　　帰宅してから、午前中に途中で止めておいた明日の予想を完成させた。ただ、この空模様では、馬も上機嫌では走れそうにない。せめて日曜日の皐月賞くらいは良馬場で走って欲しい。桜花賞は超大穴があいてしまったが、実力比較が出来るようなレースになって欲しい。レースの度に勝ち馬が頻繁に入れ替わるようでは、クラシックの名に相応しいとは言えない。真の実力馬が生まれなくては投機的な気分ばかりがのさばってしまう。
　　聖火のスタート地点に決っていた長野の善光寺が、混乱を予測し、さらに同じ仏教関係としてチベットへの気持から「辞退」を決めたらしい。どこに変更されるのかはまだ未定。

曇り後雨
　　昨夜は読み掛けた吉本の詩論を手放せなくなり、夜半にかけて読了してしまった。吉本の現代詩人観の１部が分かり、短歌、俳句の字数と調子、区切りの分析や、「歌謡」の評価、演歌や歌手の評価などを知り、自分の不明を恥じた。もっと勉強をしないと、を痛感する。
　　遅目の朝食を済ませて、谷川眼科に出かけた。丁度天気が下り坂で、いつ降り始めても困らない準備をして、家を出る。１１時頃クリニックに着いたが、例によって瞳孔を開く目薬を３回入れてから診察。院長さんと話し、手術の線を確認し、来月２０日、２７日と２回準備の診察・調整（血圧や今かかっている医師との合意など）を済ませてから手術を迎える。静かでにこやかだが信頼できそうな医師である。６月に入ると法事があるが、それが終わって１６日に日帰りで手術を受ける事になる。１日３回点眼をする目薬を処方され、病院の向いの「あすなろ薬局」で薬を貰い、帰途につく。白内障を抑える薬と目の疲れを直す薬だそうだ。
　　点眼技術の下手な僕は日に３回も少し間を置いて２種類の目薬を指すというのが、大事のように思えてしまう。パソコンに向かったり、本を読むのも良くないのかなと思ったりもするが、そんな危惧は捨てる。
　　名古屋高裁で自衛隊のイラク派遣は違憲の判決が下りた。しかし「差し止め」については棄却されており、有効な結果は得られていない。違憲判断をどこまで力に出来るか。教科書問題などと同じように判決の実例がその後に活かせないような状況で現実が進んでる。司法の異常な軽視である。
　　チベット問題での暴動事件や北京オリンピックの聖火リレーでの不祥事についての分析だが、欧米対中国の戦略上の思惑、アメリカの諜報機関とチベット問題のこれまでの繋がりなど、複雑な要因が絡んでいるようで、余り表面だけでは「歪み」が「歪み」を生む結果となって海面下が見えて来ない。第一にダライラマの公式発表では、中国オリンピックには支持を表明して居り、暴力的妨害はするなと呼びかけている。独立も要求はしていないと明言している。それで、何故中国政府は「ダライラマ１派」という罵声を浴びせるのだろうか。後進国から一気に（あたりを汚染させながらだが）経済大国を目指す中国を先進国（欧米日など）がどうそれに対応して行くか、政治的な（陰謀も含め）動きは複雑な展開になりそうにも思えてくる。
　　突然、孫たちの訪問という「事件」（僕に言わせればだけれど）、チビ達が突然現れるという「事件」が起きた。少しイライラして状況分析を自分なりに降して、和子に向った。酔っ払い扱いで、「話」にはならなかった。俺はもうビハインドな人間になりきっているのだろうか。寂しい限りだ。

朝のうち晴れ、すぐ曇り始める
　　二人で日の差すうちに寝具をベランダに乾す。その間に寝室を少し入念に掃除。さっぱりした後、僕は近くの図書館で本の入れ替え。今日は良く眠れたせいか坂も楽に越せた。山に絡んだ犯罪にもやや飽きたので、趣きを変えようと思い、吉本隆明の「現代日本の詩歌」は再び借り、小説は城山三郎の「価格破壊」、高橋治の「さまよう霧の恋歌」上下、有吉佐和子の「青い壷」の５冊にした。今回は小説群に入る前に、「詩論」を早速読み始める。
　　借りて来た本の義理もあって吉本の詩論がもう３回目だったので最優先でトップに読むことにしたのだが、それが正解だった。今まで見えそうで見えなかったものが、分かって来た。「歌える詩」という最近の僕のテーマにズバリと迫っているように思える。勿論即実作と言う訳には行かないだろうが、大きな大きなヒントを与えてくれたように思う。ひばりや中島ミユキの歌が現代詩とのからみで論じられた１流詩人の考えを聞いた事がなかった僕としては、まさに目から鱗である。
　　明日は、白内障の手術前の検診に谷川眼科に行く。自分に関してどんな展開が待っているのか分からずにいるが、なるようになって行くだろう。今や後期高齢者保険の問題で、世間は騒然としているが、その切り換え直後の手術と言う事で、かかる費用もどうなるのか、気になっている。しかし気侭に生きて来た自分だから、今後も「あるだけ出して」何とかなるだろうってな行き方になるんだろう、と思っている。
　　図書館からの帰り道、呑河のほとりが見事な菜の花で真っ黄色。今度和子を連れて来よう。ここは春は菜の花、秋は彼岸花で川岸が人の手も借りずに飾られる。

晴れ
　　今朝は良く晴れたが、また木曜あたりから天気は崩れそうだ。明日は急に夏めくらしい。急激な変化はご免蒙りたい。体がついて行かない。頭までおかしくなるのだ。この頃は二人で妙なボケ行動を頻発させている。
　　和子がコーラスに行っている間、昔の映画「ウオール街」を観る。資本主義の基本的な矛盾が存分に抉られている。経済の体制とそれを作る人間との矛盾は、資本主義でも共産主義でもその体制を揺るがす程深いものがあることを歴史は証明しているが、一方の失敗例が余りにも惨めだったために生き残ったもう一方が、まるでより優れた体制のような評価を受けているが、あらためてその矛盾の根の深さを見せつけてくれる。ただ、最後の主人公の自覚とその行動はモチーフに引き摺られ過ぎて、リアリティが薄くなっている。
　　梓の「奥入瀬・・・」を読み終わった。余り感心しない出来だ。一鬼の予測がかなり詳細に書かれているのに、既に到達できた分析が再びくどくどと犯人の自白以後繰り返されるのは冗漫な印象を与える。連載ものが単行本になって手直しをしてないと、こんな事になるが、これがそのせいかどうかは分からない。一鬼と相棒女性の予習復習と本番とがロンドのように反復していて五月蝿く感じるのだ。もう１冊残っているが、そろそろ飽きて来たので、明日の交換日には、少し趣向を変えたい。いずれにしろ吉本はもう１度借りて、真先に読むつもり。
　　月末にある山口県の衆議院議員補選が全政局を賭けての関ヶ原の様相を呈しており、その後衆院で採決にかけられる「ガソリン暫定税率法復活」との関わりで、その後の総辞職・解散･総選挙への流れがどう展開するかに大いに関心がある。時期を同じくして後期高齢者保険制度が実施され、年金からの天引きや額の上げ下げの複雑さ、保険証のミスなどが、年金問題未処理の不手際と重なって、さらに高齢者国民の反発を買っている。福田を山口に応援に行かせるなという声が自民党の中で起きているという。果たして山は今回も動くか？

１日小雨しょぼしょぼ
　　また週が変わってしまった。早い。しかし最近は天気も変わり易い。４週続いて月曜日が雨になった。天気が長続きしないのだ。僕は風が吹いても気分が変わる性分なので、こういう季節は落ち着きがなくなる。あれだけ大量の花が咲き、そして一挙に姿を消すのだから、環境全体が落ち着きを失うのも仕方ないかもしれない。
　　昨夜の眠りが上質でなかったようで、本に向ってもすぐ眠くなる。午後は思い切って眠りに流れ込む自分を放棄してしまったら、７時近くまで眠りこけた。
　　雪谷のＭＬの１員、新ちゃんが足の手術で入院している。大きな手術のようで、激励のメールを個人にもＭＬにも入れておいた。早速返しのメールが来て、とても元気そうなので安心した。勿論不安も有るだろうけど、絶対に前より良くなると確信するしかない。それが生きる事だ。することが山ほどあると本人も明言している。頑張って欲しい。
　　今気になっていることが２つある。一つは、映画「靖国　ＹＡＳＵＫＵＮＩ」が無事上演を実現して欲しいこと。議員からイチャモンがついて、公開に支障をきたしているようだ。僕も大いに関心があり、是非観たいと思っている。それを阻むものがあるとすれば、これは表現の自由を侵すものであり、憲法違反である。歴史の見方の多様性を権力が阻むことは許せない。２３日に弁護士会館で試写があるようだが、行っても入れるかどうかはっきりしない。試写後、意見交換も行われるというが、ネットで調べても詳細は不明だ。本当の公開なのかどうか。
　　もう一つは、医療体制の崩壊の現状を、福田総理は「医師不足で、その対策の構想をそろそろ考えて行かないと・・・」などと、例によってのノラリクラリ。医師会そのものが緊急提案などをして、当面の対策を緊急に練るべきだと思う。毎日毎日、見殺しにされる急病人、産婦、退院を迫られる入院患者など、現実は地獄なのだ。テレビ局やラジオ局やＷＥＢも相談者の問い合わせや苦情相談、ＳＯＳなどを扱う広場を早急に開設して、病院や医師との繋がりを少しでも援助し、政治的にも現実をもって訴えかけることが急務なのではないか。政局は現実の誠実な処理や努力の後に付いて来るものだ。ワイドショーで特集を組む段階ではない。常時の番組化が必要だろう。

晴れ後曇り
　　今朝６時前に目覚め、恒ちゃんの俳句をＮＨＫで見ようと、ビデオを仕込んで、また寝たら、９時まで寝込んでしまった。起きて再生してみたが、彼の作品が出て来ない。調べて見たら、今週と思い込んでいたのは僕のミスで、２０日の日曜日である事が判明した。昔からそそっかしいが、最近特に顕著なようだ。
　　今日も孫たちが遊びに来た。夕方まで家にいたが、はしゃいで、それは賑やかなこと。でも昨日のようなトラブルがあると、自分が口煩くなって嫌われるような気がする。昔の職業意識も頭をもたげるようだ。それに女の子は育てた事がないので、どっか自信も持てないのだ。時代の平均値も僕の感覚とはずれているだろうし、的外れな注意をして煙ったがれるのが関の山かもしれない。
　　桜花賞は大荒れとなった。もともと力関係がレースごとに入れ替わるような競い合いを続けて来た３歳馬なのだが、こうまで人気が裏切られると、これからまた距離が伸びてどうなるのか、ますます混迷が深まるのではないか。還元計算は５〜６００円のマイナスになったが、的中レースは１１レース中僅かに２レースとなった。「プラス確保」を狙っているのだが、方法論発見の道は遥かに遠い。
　　夜ＢＳの「日本のうた」のコピーを観たが、森進一の歌う「北の蛍」の歌詞を読んでいて、歌う詩のヒントを得た。曲、歌詞、声、歌手のキャラが重なり合う「歌の条件」を少しだけ感じ取る。

晴れ
　　ママが仕事で、今日は孫たちが、やって来た。下の子が反抗期らしく、言うことをきかない。これは最後には素直に謝って事無きを得たが、その後友達とのトラブルが起きて、両方の親が話し合うなど、育児の面倒さが出た１日だった。何とか収まったが、こういう場合の爺婆の関わり方は難しいなと思った。時代も変わっているので対処法もいろいろあるのだろうが、和子も気分的に疲れてしまったようだ。まあ、余り重く受け止め過ぎない方がよいと思うのだが・・・。
　　そんなこんなで競馬中継も上の空だった。４レース軸が的中したのに、完全的中は２レースのみ。内容的にはアップした結果なのだが、相変らず「難しいな」が本音。明日は「桜花賞」を迎える。でも馬券購入のゆとりはなく、Ｇ１だが「ごっこ」に留める。良い結果が出るだけで充分だ。
　　２０日に予定されている、管理組合総会と「みどり会」総会の議案書が配布された。午前と午後に亙って開かれる。自治会の総会はその次の日曜日になる。４月の半ばには、谷川眼科に検診に来るように言われている。そろそろ準備に入る。

曇り後晴れ
　　和子はＭさんのお店で花のサービスを受けると言って、Ｏさんと出かけたので、ノンビリと明日の予想に耽る。また３開催になるので、特別レースは９レースになる。時間はかかるが能率的に結論を出した。いずれにしても日曜の桜花賞が最重要。傑出馬が居ない今年の３歳馬は難しい。サンデーサイレンス全盛の時代も過ぎたのか、クロフネのような一頃強かった種牡馬やウオーエンブレムというような新しい名前の馬の仔が活躍し始めた。今年のクラシックも悩まされそうだ。
　　読書は、「奥入瀬・・・」に集中したが、この作品での紫門は山や海で奇妙に類似した「事故死」を不審に感じ、その繋がりを調べ始める。目下は山を下って、刑事のようにあちこちと聞き込みに歩いている。梓の山の描写は、八ヶ岳も良いが、北アの上高地を中心に西穂、槍、蝶ケ岳が素晴らしいし、それも雪の季節は特に良い。
　　テレビを止め、本を置くと、トロリと眠くなる。ウトウトしていたら、和子が帰って来ていた。見事な胡蝶蘭を頂いて来た。これを飾るには少し家の中を片付けなければ置場に困る。

１日雨が降り続く、暗く寒い
　　気温１０℃、朝から雨。暗い１日だった。午前中で「地下山脈」を読み終わる。バーの美貌ママが男たちとの関わりと渡り歩きの生活を続ける中、さまざまな客たちの憎愛が膨らみ、一途な気の小さい卓抜した技を持つ家具職人が他の金のある男たちを嫉妬から殺して歩く。それが偶々多少とも山に愛着を持つ人間であったために、殺人現場は北アルプスの山中となる。最後に彼女のためにすっかり腑抜けとなった職人は「愛する」女によって警察に密告され逮捕されるのだった。美しく天を衝く純白の雪山連山も汚辱の池に映して見れば、どこまで落ちるか分からない醜い人脈という地下の山脈となっているのかもしれない。憐れな男の心情に合掌。早速次ぎの「奥入瀬殺人渓流」を読み始める。読んでいて分かって来たが、テレビドラマで観たことのある山岳救助隊「紫門一鬼」（高嶋の息子が演じる）の原作がこれなのだ。それが分かるとイメージが浮かんでしまうのだが、それが原作の味を損なわないようにセーブして読んで行こう。女性隊員「片桐三也子」などは特に先入観なしに読んで行きたい。
　　恒ちゃんから６月の法事の通知が届いた。久が原掲示板にもお知らせが載っていた。母の３３回忌、父の２７回忌を併せて、６月１日に法事として親族が集まる。恒兄がすべて段どってくれて今まで続いて来た。今回も思い出に残る法事にしたい。
　　日曜日にある重賞「桜花賞」の枠順が発表された。３歳の桜のマイラーを決める。息子に縁のある名前の「トールポピー」（ジャングルポケットの仔）あたりが一番人気になるのか。綺麗な名前なのが「リトルアマポーラ」（アグネスタキオンの仔）。他にも「オディール」（クロフネの仔）、「ポルトフィーノ」（クロフネの仔）、「エアパスカル」（ウオーエンブレムの仔）、「ソーマジック」（シンボリクエスエスの仔）、「ブラックエンブレム」（ウオーエンブレムの仔）など、怖い馬は多い。僕がクラシックでの活躍を見て来た種牡馬たちの子供がもう次世代のクラシックを迎えている訳だ。こっちが歳を取る筈。今年の３歳馬は決定的に強い馬が少なく、予想は難しい。最近勝ち馬を沢山出しているウオーエンブレムの仔あたりが穴をあけるかもしれない。
　　Ｙさんとのメールのやり取りで、４月末頃に、秩父の蓑山（美ノ山）あたりを歩いて、春山と花の鑑賞をする計画が進んでいる。２８日頃にやれれば良いのだが、他の予定や天気がどうなるか。また一つ楽しみが増えそうだ。
　　政治の指導性を廻って国民の信頼を問う総選挙が近付いていると、僕は思っている。すでにのらりくらりと引き伸ばしている自民党の姿勢に怒りを感じている。メディアも「中立」を表看板にして、いつまで経っても「喧嘩両成敗」的な、報道しか流さない。「２大政党制」どころか、一寸した変革にも踏ん切りの悪い日本国民の足を引っ張り、どっかで狭い意味での保守党にへばりついている「メディア性」には呆れ返る。まして小泉元総理の最近の動きを大袈裟に伝え、再び担ぎ出すような素振りを見せたりしているのを見ると「止めてくれ」と声を荒らげたい。

晴れたり曇ったり
　　今日は、夕方から愛川欽也（キンキン）の監督した「いつも二人」（Two of Us)という映画を観ることになっている。彼の３作目の作品である。彼の作品や舞台を何度か観ているが、特有のヒューマニズムがある。かなり特殊な形での温かさのある人間が描かれていて、僕の好みとピタリではないが決して嫌いではない。和子の友人から提供された鑑賞券だという。彼女は新宿に用があり、午前中から出かけて行ったが、僕は、１２時頃から出かけ、新宿京王デパートの入り口で待ち合わせることにした。午前中は「地下山脈」を読み続ける。途中から「伝さん」の「聞き込みスタイル」になって来るが、冗漫さは余りない。電車の中でも何も考えずにただ読み進んだ。映画鑑賞に入る前にレストランで、和子と遅い昼食をとる事になっていた。時間もあったので、冷酒を１杯飲み、サービス定食を味わう。時間をかけてゆっくり食べられたので快適だった。
　　食事後、三越の本店に廻って映画鑑賞だ。上映後、「劇団キンキン塾」関係者と出演者の１部が舞台上に姿を見せ、挨拶した。欣也が劇団を主宰しているのを初めて知った。この映画はまさに「彼のためにつくられた映画」と言っても良い位にドンピシャのはまり役。ストーリーにやや不自然さはあっても、相手役の任漢香を始め、新人に至るまで、充分に好演して居り、キンキンを浮き彫りにしている。前作「黄昏て初恋」での抜擢以来開花した任は、真央ちゃんに似たあどけない風貌の美女だが、老練キンキンを相手に見事な演技力を発揮している。「景子と善三」の最後は悲しい結末になるが、それでも涙を超えて生き続けようとする景子の顔には救いを感じた。もの悲しさにも拘らず映画の楽しさを充分見せてくれた。
　　８時頃になり、帰途池袋で安売りになった弁当を買い、持ち帰って家で夕食を摂る。結構疲れて、早めに風呂を済ませ、眠りに就く。

雨、風もある
　　昨日の痛飲は大分こたえた。和子はコーラスだったので、昨日の残りものを食べたりインスタントもので誤魔化したりして、寝床で梓の「岳人隊」を読了してしまった。彼の作品ではベストの出来だと思う。山岳遭難救助隊の実体も良く分かる。警察と地元の補助的な救援組織だけでは緊急に対応する事が難しく、他に山男（都会では生き難く、山の魅力に取りつかれた気骨のあるヒューマンな男達）のグループで作られた常駐私設救援隊の活躍が描かれている。隊員のキャラが良く描かれており、命がけの救援活動が生き生きと展開されている。文章も一気に読めるほど説得力がある。謎解きや刑事の聞き込み物語ではない。推理ものというよりは、良質な山岳文学を感じさせる。勢いに乗って「地下山脈」に移ったが、これはまた通俗小説風な軽いタッチで、水商売の世界に身を置く「実可子」の語りから始まる。でもどうやらこの作品は刑事・伝さんシリーズの一つのようだ。
　　北京オリンピックの聖火リレーが始まっているが、中国の対チベット姿勢に反発する大衆のデモが各地で展開され、英国からフランスに移った聖火は「チベットに自由を！」のプラカードに迎えられ、ランナーの疾走を阻止する行動が頻発し、一旦は聖火が消されたり、バスで運ばれたりする状況になっているという。世界各地を廻って、北京会場に戻ってくるまでまだまだ抵抗を受けそうだ。中国は「妨害する行動はダライラマ派に扇動された悪質な行動」だと非難するだけで、ランナーの走る沿道に実力で聖火を守る自国の「行動隊」をつけたり、弾圧的な声明の発表だけが目立って、批判勢力を説得出来るような方向を見つけ出そうとはしていない。情報の伝播スピードが進歩した現代では、人権問題は逸早く反応が世界多発で現れる。「国内問題だ」では済まされないのだ。「お国柄」で仕方ない、では終わらないのだ。権力を丸出しにした大衆弾圧はもっとも「平和なスポーツの祭典」には相応しくない「大矛盾」として世界の大衆には受け止められるだろう。チベット自治区を中国の構成の一部と見なし、 　　「愛国心」を無条件強要するのではなく、彼らが不満とする所を汲み上げて、世界が納得できるように話し合いのテーブルを設けることを約束しなければ、聖火が北京に戻って来るにしても、本当に五輪マークが手錠マークに変わってしまうだろう。五輪開催に相応しい大国を意識するのなら、弾圧ではなく説得力こそが、心の広さこそが必要なのではないか。

曇り、偶に霧雨
　　朝からお天気のことで落ち着かない。今日に限って予報があたりそうだ。10時半頃家を出たが、もうぱらついていた。構わず歩いて４0分稲荷山公園に出向く。途中でいろんな人に出会う。依然空模様は怪しい。稲荷山公園に行くと、荷物は届いていたし、空模様はますます可笑しくなっていたので主催者は現場での準備は中止し、ぐるりと一回りし、雨に濡れガクの赤みが加わって別の顔を見せている桜を鑑賞して、会合は事務所で、という結論を出し、皆さんに徹底する。参加予定者約４０名全員がぎっしりと集会所の席に着いた。でも皆に寛いでもらえたと思う。結果的に無理してやればやれたが、お歳寄りも多いのでこれで良かったのではないかと思う。
　　僕は１２時頃まで公園に残り、遅れて来るかもしれない人に連絡するつもりだったが、結局誰にも出会わなかった。来た道をUターンして団地に舞い戻った。体も使ったし、遅れて席についたので、酒の廻りも早く、完全に出来上ってしまい、ご馳走は持って帰り、そのまま寝てしまった。僕は多勢の人に会うと、酷く疲れてしまう傾向がある。良く理解してくれる一人か二人とボソボソと話している方が向いている。でも皆楽しそうだったのが救いだ。会場ぎっしりなのがいつもの野外の時とは違ってとても親密な雰囲気を作り出していた。
　　潤から電話があり、予定していた出会いがまた延びそうだ。奏の顔も大分長いこと見ていない。大きくなったことだろう。和子の帰りは夜遅く、僕の方は酔いと寝惚けで記憶が定かでない。

晴れ、天候下り坂か
　　直ぐ前の桜も枝先に緑が見え始める位に花が散り、下の道路に花びらの絨毯が敷かれる様になって来た。明日のみどり会の花見も花の状態が気になる。おまけに昼頃から雨の予報も出ている様だ。７時半から役員会があり、来年度の活動方針・決算予算・役員の顔ぶれ、２０日の総会役割、明日の花見の準備など９時頃まで話し合った。
　　今日の馬の予想は、ゆっくりと取り組めたし、中継もテレビで観られたので、充分に楽しめた。そのせいではないだろうが、結構中穴程度のレースが２レース的中し、充分に浮く計算となった。軸の的中率は珍しく５割となった。３連複で７〜８％が的中確率だというから、２レース当たれば先ず沈むことは少ないようだ。しかしそれがどれだけ困難か、この頃分かって来た。僕の場合、推理を楽しみ、当否のスリルを味わうだけだから、危険な遊びにはならない。もう来週は桜花賞がある。各種重賞も続いて登場する。
　　１５日前後に、眼科病院に行って、手術前の検診を受けなければならない。いろんな検査があるという。手術予定日の６月１８日までに何度か通院するように言われている。法事の直後だけに忙しい時期になって来るだろう。

晴れ、遂に桜は散り始める
　　明日の日曜日は雨かと言われていたのが、１日ずれ込むようだ。すると７日のお花見は僕が参加するみどり会も、和子が参加予定の県人会の花見も、惨憺たるものになりそうだ。雨がないにしても残り花になってしまうので、絶好の今日観ておこうと二人で稲荷山公園に弁当持参で出かけてみた。公園は、明日は雨と思った人々で一杯。桜も満開、人も満開である。昨日飲んだので今日は酒抜きと決めて出かけたが、やはり寂しくなって出店でワンカップを買って飲んでしまった。緩やかな風でも突如散り始めた花びらが斜めに降り注いで来て、ワンカップのグラスに３枚ほど飛び込んだ。そのまま花びらごと飲み乾した。弁当も美味で、みどり会の仲間より一足お先に満開を楽しんだ。予行演習のつもりだ。運動を兼ね公園から「彩の森公園」に廻り、静かに咲く桜とチューリップの花を楽しむ。そこから遠い図書館の傍を抜けて、団地まで歩いて帰り着いた。４時半頃であった。
　　ビデオに撮った競馬中継を端折って観たが、的中率はあまり上がらない。もう少し今の３３９式予想を続けて見る。確率というような言葉が絡んでくると、もう１度クラシックなスタートラインに立って、原点である勝ち馬を１頭当てる「単勝」に戻ってみようかとも思うが、もっと難しいかもしれない。
　　昨日、観る会のHさんから会費が前納分を含めて届いた。これで一安心だ。会員も増やしたいのだが、現在の所、呼びかける糸口をなくしている。夜は久し振りに黒澤の「羅生門」を観る。殆どがもう亡くなった方が出演している。三船の演技もまだ荒削りで若さ丸だし、京まち子も直向だが幼い。やはり演技も歳と共に味が出て来るものだ。ただ黒澤映画芸術の力強いスタートであることは明かだ。芥川の人間観も良く消化できている。

曇りがち
　　明日の予想をしておこうと思ったが、データ･ダウンロードをし、基礎計算の途中で、出かける時間が来てしまった。和子は公民館へ、僕は池袋サンシャインへとそれぞれ出かける。苦手のサンシャインで、また文化会館を探すのに手間取った。展示会場の近くでYさんに声を掛けられ、しばらく待つうち段々顔見知りが集まって来た。最終的には男性１１名、女性７名の参加となった。Sさんの電話では、良く分からなかったが、Hさんのダイヴィング・フォトの作品がコンテストで「会長賞」を獲得したということが会場で初めて分かった。こういう分野の写真展は初めてである。海中の「生命」を実写する訳だが、「生命」というものの神秘さ、不気味さ、残酷さが、特殊な世界を作り上げている。Hさんの作品は魚群がどこかを目指して移動して行く一瞬を捕えたもので、多くの作品がアップで色彩を狙ったものであるのに対して、彼女のは「群れの動き」がポイントになっている。赤いリボンが誇らしげに添えてあった。
　　地元の会合もあり、写真を観るだけで帰るつもりだったが、懐かしい顔ぶれに別れがたく、結局宴会に付き合ってしまった。焼酎「かのか」のお湯割りがとても美味かった。Sさんの名進行で、いろんな人の挨拶が聞けた。皆元気だが、早めに現職を離れる人も出始めているようだ。それにしてもこんな場合にはさっと集まれる「繋がり」が大泉にはあるなと実感する。九州のTさん、千葉のOさんも参加していた。すっかり良い気分になり、陶然と我が家に戻って来た。なすべき事もせずに、和子に大まかな話をしただけで床に就く。この記録も翌朝の一番仕事となった。

晴れ後曇り、１時ぱらつく
　　昨日はいろいろあって、疲れ気味。和子はKさんやYさんとのお付き合いで外出。僕はノンビリと寝そべって英気を養う。「科捜研」を観たり、「岳人隊」を読み進めたりで時間を潰す。今度の作品には上高地中心の遭難対策がどのように組み立てられているかが良く分かるような筋書きである。警察と地元との間にボランティア的な民間の救助隊を組織するという構想が、この「岳人隊」なのだ。まだミステリー的展開を見せず、遭難実体のルポ的な描写が進んでいる。それなりに興味深い。遭難者の個人的費用負担の様子なども書かれている。
　　今日も風があって、花が気になるが、路上に散る花びらはまだ少し。しかしあと４，５日というのは、悲願に近い。これまで花見当日１，２輪しか咲いていない時もあったし、杯に４，５輪飛び込む散り時もあった。まさかガク桜ではあるまいが、愕然としないことを期待している。明日は大泉の同僚Hさんの写真展の見学、及び入選祝賀の祝賀会に出るつもり。でも早めに帰りたいと思っている。
　　民主党が、「後期高齢者健保」の凍結法案を提出することになったようだ。若い人が少なくなり、老人ばかり増えて、財政が苦しくなるのは分かる。しかし当事者に良く知らせる事もなく、既成事実で攻めまくる遣り方は、無視できない。それに税金の大変な無駄遣いや役人の特権確保の実情は、許す事は出来ない。この構造をきっぱりと改めた上での相談である。ともかく保守の腐れ城を一旦明渡した上での勝負遣り直しであろう。国民も頼りなく思いながらもanother policyに委ねてみる勇気は持たねばならない。それが民主主義の基本だ。

晴れ、花はまだしっかり
　　今日は洗濯機の配達があるので、置場の掃除の必要がある。今日の洗濯を終えた、２０年使用済みの功労者をどかし、設置パンを綺麗にしようとしたが、これが大掃除となった。運び入れるには邪魔になる戸棚をどけなければならないのだ。所がその戸棚が同じく２０年近く動かしてないので、その周辺の汚れは並みでない。結局大掃除となった。水拭きを終えた段階で、頼まれていたコピーをさせてもらいに管理事務所にお願いに行く。事務所にはSさんや自治会活動の某功労者が来ていた。話しながらコピー機を使わせてもらう。みどり会花見会の参加申込書を出していなかったことに気付き、もう１度出直して申し込み書を事務所に持参した。その時二人はまだ事務所で話して居られた。帰ると間もなく洗濯機の配達があり、浴室前の戸棚もどけなければならない事が分かり、配達人と一緒に戸棚を横に除け、機械を運び入れてもらった。所が大仕事はその後だった。
　　機械は好調に動く。OKと気を良くしたものの、動かした戸棚の周辺の掃除と片付けに午後２時まで掛かってしまった。折りしも孫たちの訪問が予定されていたために片付けは専ら僕の仕事となった。５時間働き通しで、３時近くにはくたくたになっていた。作ってもらったカレーライスを徹も招んで皆で食べる。春休みの宿題帖を点検してくれという永実の要望で２冊の宿題帖に赤ペンで○を付け始める。所々間違いがある。それを遣り直させて２つの閉じ込みを終わらせる。ママの仕事が終わった５時半には頭がポーとしていたが途中で、今日が図書館の交換日であることを思い出し、和子は郵便局に用足しに出ていたので、子供らを連れて、図書館に行くことにし、急坂を降りる所まで行ってしまった。そこで、肝心の返す本を忘れたことに気付き取って返す。坂で既に息が弾む。徹がガソリンを入れて戻って来た所にばったり。運良く乗せてもらえる事となり、後は歩かずに図書館へ。子供らも初めて１冊ずつ本を借りる。徹は不安がったが、僕が借りさせた。二人とも楽しそうだった。
　　僕は、浅田と吉本を再借出しにしようと思っていたが、浅田は予約が入っており駄目。またしばらくバイバイ。吉本だけをまた借りて、あとは梓の「山岳ミステリー」だけに絞った。「岳人隊」「地下山脈」「奥入瀬殺人渓流」「殺人連峰」の４作品。先ず「岳人隊」から読み始めた。
　　ガソリンの値下げは、ガソリンスタンドの混乱（僕はあまりそう呼びたくない。資本主義で値段の上げ下げは日常茶飯事、大騒ぎするこたーない）が起きているとか。問題はこの状況を誰がどう先々の政策として展開できるかが問題だ。しかし、やはり総辞職、解散、総選挙がなければ僕は納得できない。とっくに総選挙で民意を問う段階に入っている。「反対党（民主党）の票も増えていない」などのメディアの宣伝は、火をつけながら水を掛ける、いつもながらの無責任ポーズなのだ。早く解散して総選挙にかかるべきだ。国民の心情の真実はその時分かる。大して良くもない現状に未練をもって、ウジウジする日本人を止めようではないか。横須賀のタクシードライバー殺人事件の犯人も、どうやら最初に疑られた脱走兵士だったようだ。２重捜査権と２重司法権の準治外法権は屈辱的だ。早く外国の基地は返上しよう。しかしそれが憲法９条抹殺や、軍備拡大の動きに繋がることを排除しよう。平和憲法の下、軍備縮小、核廃棄、戦争犯罪の国際的取締りを実現させるべき時代に入っていると思う。構成国民と国家権力の支配被支配関係の緩和も国体の相違に拘らず追求されるべき目標とすべきである。 　　

晴れ、冷たい風があるが、花はまだしっかり
　　昨夜から今朝にかけて、梓の「大雪山・・・」は読了し、浅田次郎の「月下の恋人」に移る。前者は、二人の刑事を翻弄させた事件、女３人を全くのエゴから殺した我侭男の事件、妻を「登山中」をアリバイにして自殺に見せかけ自宅で殺し、親しくしていた女二人を絶壁から突き落として遭難に見せかけて手にかけるという残忍な事件。二人の刑事の活躍とヒラメキにも拘らず、明瞭な結論は、被害者の一人が死の直前に手帳に書き残した「死の手記」によって、やっと明らかになる。「月下の恋人」に移ってから、急に文芸調の文体となり、合理追求から不合理誘因へと発想が変わり、浅田の世界へと誘い込まれる。
　　和子はコーラスの日で、今年運営の担当になったせいか、どこかピリピリしている。肩凝りも酷くなって居るようだ。その留守に、この間の大泉の同級会のメンバーが使えるような「掲示板」を用意して、幹事達に引き渡した。上手く使ってくれると嬉しいのだが。早速TUさんが携帯から書き込みを試みてくれた。上手く入っている。背景の色など余り良い設定ではないので、後はすべて新しい管理人に任せたい。４人ほどにその旨説明したメールを送った。
　　「ねりま演劇を観る会」の４月例会があり、「流星ワゴン」という舞台が上演された。劇団は「銅鑼」である。５時半近くに家を出た。題材は現実的なのだが、かなり幻想的な手法で演出された舞台である。夫婦親子の「生きる条件」を廻るテーマで、教育あり、愛情あり、いじめあり、登校拒否あり、中味は極めて深刻だ。興味深い問題提起だが、僕にはこの問題は抽象的観念的な大人の生き方の再編ではなく、もっとリアルな生活作りの再編であるような気がする。「やり直して見たが結局同じではないか」の印象は、この辺に起因しているのではなかろうか。大人と社会が現実的な価値観を変えて、もっと大らかに生きる意味を行動的に表現して行くことが必要なのだと思う。重ったる、暗く、下手をすれば眠気を誘ってしまう舞台だったように思えた。皆はどう思ったのだろう。
　　Eさんは今日は奥さんが見えた。菊地さんの会の時から預かって居た忘れ物の襟巻きをお返しする。Oさんはやはり見えなかった。広瀬さん母娘は座席詰めには間に合わなかったが、開幕ぎりぎりに来られたようだ。帰りの飲み会は今日はなし。立ち話だったが、今度の異動で、沼田さんは広瀬さんと同じ目黒高校に移ったという。不思議な因縁だ。遅くなったので、簡単な食事を家の近くのラーメン屋で済ませて帰宅。

朝の内雨が残る、後天気回復、晴れとなる
　　気温はやや低めなので、花は雨に耐え、まだ散ろうとはしていない。しかし、いつまで持つのか、みどり会の花見は七日なので、果たして1週間もつかどうか、極めて望み薄だ。その日和子は県人会主催の恒例の千鳥が淵花見会の方に行くことになっている。都内はもっと早く散り出すのではないか。こればかりは止める訳にはいかない。
　　和子が郵便局で景品のミニポスト貯金箱が可愛かったと言って、映画「ポストマン」の券を割引で買わされたと聞き、僕もそろそろポイントが溜まっており、只で観られるかもしれないと、急遽ユナイテッド・シネマ行きが決った。ただ実直な千葉県の配達夫の男（長嶋一茂）の物語で、半分郵便局のCM的な作品だと思っていたから、余り期待はしていなかった。しかし、どうしてじっくりと取り組んだ地味ではあるがなかなかの佳作であった。社会のすべてがアナログを時代遅れと軽蔑し、デジタル化を金科玉条にしている中、時間をかけることを軽視して、人間同志の触れ合いを削り落として行く結果、夫婦も家族も近隣も地域も、そこに広がる人間の仕事も、すべて希薄な結びつきになっていることに警告を発する貴重な問題意識をテーマにしたドラマであった。演技派とはとても言えない一茂が、持ち味を充分に活かして熱演していた。思えば父親のミスター・巨人は千葉の出身であった。
　　先日のジョイント・クラス会で会った、CHさんとTUさんからメールが入った。子連れで参加した女性も居たし、職場で苦労している中学教師も居た。40歳前の年齢から言って、一番忙しく毎日を追われる歳頃でそれぞれに苦労しているのだろう。生活を支えることが精一杯という状況なのだろう。決して他人事ではない。明日は「観る会」の４月例会がある。僕は夜の部で観劇する。重松清原作の「流星ワゴン」だ。劇団「銅鑼」に期待している。続いて５月には浅田次郎原作の「天切り松」がミュージカルで上演される。これまた楽しみである。

曇り後小雨、桜満開近くの雨
　　ほぼ満開になった所で勿体無い雨となった。しかしまだ４，５日はもつだろう。今日花見を企画した人たちには無残な雨となった。
　　昨日の破目外しで、今朝は９時頃まで眠ってしまい、起きてから昨日の「たそがれ」を書いた。ゆっくり眠った分、頭はスッキリしているが、とても多レースの予想は間に合わない。そこで中山、中京のメーンだけを検討したが、どちらも軸外れとなり、完敗。どうも３頭の内１頭は、計算評価から大きく外れる傾向がある。今日などは２頭がかなりずれており、上手く軸が的中していると、相手が３頭選びの外に出て無印となることが多い。結果が「浮く」のは極めて困難だが、例え１月単位（４週）でも、２ヶ月単位（８週）でも、プラスになる方法論が確立すれば、儲けられなくても安心して楽しめるのだが・・・。まあ買わずに予想だけを楽しむ分にはいつも「安心している」訳だが。
　　１０年以上使っている洗濯機が壊れてしまい、やたらに時間がかかるようになってしまった、と和子にぼやかれていたのだが、今日は割り引きの付く特売日だと言うので、機種を決めに行くのに付き合った。二人だけの洗濯だから高いものや凝ったものは要らない。安く使いやすいものを選び、ついでに踵を何度も修理して履いていた僕の黒短靴の履き替えも値引きで買って来た。洗濯機は２日の水曜日に配達される。置き場所周辺の掃除が必要だ。

晴れ、当に花見日和
　　　合同クラス会で酔って帰り、疲れ切って何もせず寝てしまった。翌日の朝９時まで目が覚めなかった。３０日になって、慌ててこの記録を書いている。声が嗄れる程喋ったらしい。懐かしいだけでなく気持の良い会であった。
　　今日は、３−１，７組の合同クラス会で、教え子たちにも、中田先生にもお目にかかれる。満開に近付く桜の中母校大泉高校に出掛けていった。校門からの桜並木は見事に咲き誇っていた。宗匠の言う「OH，Izumi！」の景観だ。途中で村上君に会い、一緒に校門に向ったのだが、途中玄関に辿りつく前にもういろんな教え子たちと遭遇？立ち話が始まる。玄関に辿りつくともう定刻１時を回っており、世話人たちが元３−１の教室を会場に仕立ててあった。黒板に小さなスクリーンを張リ、パソコンを持ち込んでスライド･ショーが見られるようになっていた。早速自己紹介が始まる。顔と名前が一致してくるとその生徒とのいろんな想い出が浮き出て来る。実にいろいろあったのを思い出す。成人して皆立派な社会人となり、お父さんお母さんとなっている。正面のスクリーンでは、喋っている人の高校時代の写真が、集合写真から大きくアップになる。印象が一層生々しくなる。ひとわたり自己紹介が終わると、僕と中田さんの番だ。二人とも金縁の「感謝状」を「授与」された。 　　僕はそれを受取りながら目がウルウルして来る。その後、校内を一巡して、昔使った教室を回った。不思議なもので教室の前に立つと、そこにどんな生徒がいたか、どんな授業をしていたかまで思い出す。その教室の担任の顔まで思い出すのだ。外に出て桜の前で記念撮影。皆懐かしさで桜に見入る。左右の金木犀、銀木犀も健在である。
　　その後、勤労福祉会館にある蕎麦屋さんを借り切るようにして用意した「飲み会」に移った。ここには出られない人、ここだけ出られる人、などメンバーも入れ替わり、ここでもスクリーンが用意され、スライドショーが続いた。ビールで乾杯だが、僕は直ぐ焼酎のお湯割りに切り換え、例によって食べ物を敬遠し、専らコップを重ねた。教え子たちとも大いに語った。昔の懐かしさで饒舌となり、声がおかしくなるほど喋ったようだ。中田さんが多くの生徒に愛されていることもあらためて実感した。僕自身が敬愛する方だから、僕にも大変嬉しい事だ。
　　契約時間を大きく超過して閉会となったが、その後も有志で「厚岸」に行くことになり、結局大テーブルをぎっしりと取り巻く大二次会となった。残念ながら中田さんはここで静かに姿を消されていた。あんなに飲んだ人が今はドクターストップになっているらしくつましい飲み方をしておられた。
　　もう武蔵藤沢から歩いて帰る元気もなく、来ていたバスに飛び乗ってしまった。９時半を回っていたように思う。楽しい一日であった。こうした会にもいつまで顔を出せるか分からないので、なるべく大切にしたいと思っている。良い夢を見られるようにと風呂も避けて眠りに就いた。

花曇りか、一日雲が多い
　　和子はコーラスに出かける。午前中は「大雪山・・・」を読み、後僅かを残して、PCの前に座る。梓の手法は、これが常套手段なのだが、年配の刑事筑前と若い刑事殿岡とがペアを作り、聞き込みを入念に続ける。筑前は想像力に富んでおり、疑いまくりながら、飛び回る。殿岡は食欲は旺盛だが、実直で、思い切りが良い。二人は様々な局面でモメながら、真相に迫って行く。登山を背景にした犯罪は、しばしば「登山中だった」がアリバイに利用される。勿論体力がなくては使えぬトリックだが、二人は負けずに山を歩きながら、嘘を見破って行く。この物語は、自分のエゴのために、次々と出会った女性を消して行くらしい。まだ結論に辿りついていないのだが、筑前の頭の中を先取りして見ると、そうなるらしい。「あり得ない」の根拠を一つ一つ潰して「あり得る」に迫って行くのだ。今夜読了の予定。
　　明日は、僕の母校でもある大泉高校に行く。恐らく正門から玄関までの桜並木は満開だろう。宗匠も現れる筈だが、元気だろうか。久し振りなのですべてが照れ臭い感じ。若い人たちはすっかり変わってしまっただろうか。宗匠を迎え、３−１の教室で、句会を開く企画があるようだが、どうなることか。その後、勤労福祉会館で慰労会が予定されている。集合は玄関に１時となっている。大泉の銀行にも寄りたいので、早めに着くように出かけたい。昨日はむさ苦しくなった髪を、和子に切ってもらったので、大分頭は軽くなった。
　　午後、馬のデータをダウンロードし、予想を抽出する。先週は中途半端になったが、同じ方式を繰り返すことにして３連単と３連複に徹する予想とする。３連単はまず来ないが、先週１つだけ引っかけたので、逆に同じ目を３連複にも含めることとした。＜複＞だけでも１０点になる。実践ではなく実験としての予想なのだから、問題はない。実際に楽しむ場合は、１，２レースに絞る外はない。
　　「今日のサプライズ」に書いた「暫定税率」問題で、福田総理は「一見譲歩に見える」「大胆な提案」なるものを出して来たが、野党は全く信用していない。重要ポストの閣僚達が公然と「そんなの無理」「総理の個人的感想だ」「１０年を５年にするというのは、１０年間の分を５年でやってしまうという意味だろう」など、とても信用できない状況の中で出されたもので、僕にも全く歩み寄れる代物ではないと思っている。しかし、新聞の各論調、テレビのワイドショーなどでも「今度は小沢の番だ」という形で無責任な歩み寄りを強要している。ヤキモキせずに期限切れとなり、ガソリンの値段が混乱し、スタンドでもドタバタした光景が展開されるが、それをどう修正して行くかを含めて考えようという姿勢を取らない限り、あれだけ滅茶苦茶な使い方をされている「道路工事費」の問題の責任はまたうやむやにされてしまうと考えるのが当に良識というものだ。「詭弁内閣」に騙されてはならない。

晴れたり曇ったり
　　朝はゆっくり起きる。昨夜寝る前に、HPの４月版の用意が必要だということに気付き、早速午前中にその仕事にとりかかる。先ず「４月の句と絵」に使う俳句を探す。今回は「大歳時記」を開いて10句選ぶ。その内容とは別だが春に相応しい風景の写真を手持ちのアルバムから選び出す。それらを組み合わせて「4月の句と絵」を構成する。インデックスも書き直すが、まだアップは31日までしないで置く。
　　クラス会の茶谷幹事からメールが入り、29日の懇親会前の企画は「句会」に決ったという。宗匠の土俵に決めてもらってほっとしている。今更英語で何か、などと言われても、それこそ入歯モゴモゴで様にならない。それにしてもこの調子では正門の桜並木は見応えがありそうだ。楽しみな合同クラス会になるだろう。
　　「一味」のHさんからはまだ応答なし。何かあったのだろうか？4月例会が無事に終わることを願っている。

晴れ
　　和子は午前中からKさんとの用件で新宿へ。撮ってあったビデオの「ビルマの竪琴」を観る。随分久し振りだった。安井昌二の水島で、白黒だから最初のものだ。三国連太郎始め出演者の若いこと若いこと。見違えてしまう。素朴な昔の作風だがどうしてどうしてその内容的な鮮烈さはピカピカである。この気持抑えきれず、HPの「歩微笑（ポエム）」欄に書き留めておく。気付いたらミャンマーの「緋色の衣」の次の記録となった。中国とチベットの問題で、「緋色の衣」は再び登場していたのだ。それにしてもこの問題に対する中国の頑固で強圧的な対応と権力的な情報管理を目の当たりにして、強国における少数民族の問題（「独立」を望むようになる経緯を重視したい）は今後重要なテーマになって来るだろうと痛感する。
　　軽い頭痛がして、余り本を読みたくない。気分転換のために全部屋に掃除機をかけた。遅目の昼食は自分で作った「新作のパスタ」で済ませる。野沢菜は既に格好の具にして来たが、茄子の漬物も充分にその代わりが出来ることを発見した。酸味が非常に旨みを加えるし、昆布茶の味付けとも調和する。食欲は落ちていないので体は大丈夫だろう。少し昼寝をすることにした。
　　和子に起こされたのが、７時過ぎであった。良く眠れて頭もスッキリする。髪が伸び過ぎたせいもあって鬱陶しいのかもしれない。明日あたり和子に短く切って貰おう。今夜は読書は少しにして早めに風呂を済ませ、眠りたい。

晴れ、時々曇り
　　火曜日だが、和子のコーラスは最近金曜日に移る週が多く、今日も出かけなかった。僕は、「一味ニュース」を団地の会員に配達。これで連絡はすべて終了。明日２６日には全員に配達される筈。沖縄のOさんだけが心配。上京の時期がまだ不明のまま。
　　その後は、専ら梓の「大雪山・・・」を半分ほど読み進む。大雪でヒグマが出現し、女性が襲われて死んだ、という事件が起こるが、同行していて彼女を救えなかった男性に疑いが深まる。彼の身辺を捜査すると病気で亡くなった筈の妻の死にも疑惑が生じ、さらに上役の世話で縁談があったのだが、それに対する対応姿勢にも疑わしい所があるのが分かる。アリバイ作りの登山をしたかもしれないと刑事は山小屋にも赴く。舞台は北海道から南アルプスにも移る。小説を読んでいると、現実にも血生臭い事件が起こった。「７，８人殺してやろうと思った」という若い男の犯行で、荒川沖駅で無差別死傷事件が起きたのだ。一応逮捕はしたが、警察の不手際が強烈に批判されている。「捕まえてごらん」と挑発を受けた後の失策だという。この頃の犯罪はミステリーになるほど「心理的経過」を通らずに、病的に或いは生理的にいきなり犯罪に突っ走る例が目立つ。
　　道路とガソリン税に絡む法案をめぐって与野党の「駆け引き」が報じられている。いわゆるねじれ国会について、僕は与党の姿勢は勿論メディアの高みの見物的な論調が気に食わない。余り面白くないので、HPの「サプライズ」欄に苦言を呈した。日本の国民の与党贔屓にもいらいらする。駄目な政権は換えれば良いではないか、それで駄目ならまた換えれば良いではないか。その思いきりの良さがなくては、２大政党なんてやれやしない。日本人は「換えるのも変える」のも怖いのだ。その辺の気持をぶちまけてみた。
　　スポーツ界でも輝かしい成果と並んで気になる「ねじれ現象」が起きている。真央ちゃんが派手な転倒にもかかわらず世界の女王になった。好きでない亀田が勝ち、朝青龍も勝った。朝青龍は早速上ずったパーフォーマンスを披露する。協会や横審もデレッとしている。相撲が嫌いになるかもしれない。マラソンのQちゃんが、１年に３大レースをすべて走るのが夢だ、というコメントを出し、関係者は眉を顰めているようだ。元気が良いのは結構だが、これまたファンの僕を唖然とさせた。分からないことばかりで、完全に時代に立ち遅れたかと暗くなった。
　　外に出たついでに、団地のハクモクレンの並木と、突如もりもりと咲き出したサクラの花を写真に撮り、「久が原広場」に載せた。ささやかながら我が家の春の兆しのお裾分けだ。

雨、後上がり、夕方晴れる
　　朝から雨。しかし桜台から戻る頃には、もう雨は上がり、傘は杖替わり。４月分の会費納入を済ませる。事務局は二人とも元気。Oさん他二人の運営委員が詰めて仕事中だった。会員は増えて来ているとのこと。総会は５月１７日に伸び込んだ。臨時は結局省いたことになった。経費もかかることだし仕方ないか。今度の総会には「一味」からも何人か出席するようにしたい。４月例会「流星ワゴン」の座席シールを受け取ったので、早速「ニュース」作製にかかり、郵送分については、夜中の１１時過ぎに投函してきた。団地分は明日配達する。
　　行き帰りの電車で、「白馬岳・・・」を読み進み、残り僅かとなった。明日には、やはり梓の「大雪山殺人事件」に移り、その後、浅田次郎と吉本の詩論にかかる。
　　「一味」のOさんが沖縄に滞在中なので、４月例会に参加が可能なのかどうか知りたいのだが、振り込み通知には「４月上旬に帰る」とあり、例会は１，２日なのだ。通知にあった電話に明日でもかけて確かめてみよう。Hさんからはその後も連絡なし。仕事ももう学年末の大詰めになる頃だろう。

晴、今日はゴミ捨てもなく全く外に出ず
　　昨夜から読み始めた梓の「白馬岳殺人事件」が面白くて、３分の１程読み進んでしまった。６０歳を過ぎた頃の父親に、「健三、高い山に連れて行ってくれ」と言われて、登る事にしたのが、この白馬だった。奥多摩などには一緒に歩いたことがあったが、高山は始めてだった。温度に敏感な父は、登山路で、突如「モモシキを履くから休憩にしてくれ」と言い出されたりして困ったのを思い出す。横向きに詰めないと入り切らない程混雑した頂上小屋で眠れずに不機嫌だった父の顔や、いくら下っても下り切らない下山道に、段々へばってアゴが出て、冷や汗をかき始めた父の額を今でも良く覚えている。頑固で、「参った」とは口が腐っても言わなかった父を思い出しながら山の描写を読んでいる。この物語は友人と白馬登山に出かけた妻が死んだとの連絡を受け、直ぐに駈けつけて見ると、彼女は小屋から３００メートルも離れた場所で何者かに絞殺されたというショッキングな報告を受ける。この所自分が登った事のある山を題材にしたいわゆる「山岳ミステリー」に凝っている。今は梓の作品を読み繋いでいる。彼の作品のシリーズものよりもキャラが偏らずに面白い。
　　午後の馬の中継をゆっくりと観る。今日は、狙い目の方式を変え、１）３頭選択し３連単６点、２）その３頭から２頭軸を３組作り、別に相手として選んだ３頭に流して、３連複９点を決めるという、複線型の新予想方式を取った。これが功を奏したのか、偶然か、３レース的中し、多点数にも拘らず、結果はプラスとなった。（予想ごっこ（３）を参照）今日のテレビで知ったのだが、爆笑問題の丸顔の方が予想上手で大穴をバカバカ当てているという。徳光が口惜しげな顔付きでコメントしていた。しかし、この手の伝説的噂は、いつも「マユツバ」が多い。
　　桜情報によると、２９日の大泉高校訪問は絶好のお花見になるだろう。ここの恒例の「みどり会」花見は４月７日で、やや遅すぎるかもしれない。

快晴、明日が桜の開花予定日
　　今週は孫たちも現れないようだ。ノンビリと読書や予想に時間を潰す。梓の「上高地・・・」を読み終えた。後の解説によると、このような書き方を「倒叙形式のミステリー」というのだそうだ。探偵や警察が徐々に核心に迫って行くという形式ではなく、「被害者も加害者も初めから読者の前に居り、犯罪は読者の眼前で行われる」形式なのだ。成る程僕も「普通の小説みたいだ」と思いながら読んで居た。そのためか思考手順をコントロールされずに勝手にイメージを膨らませながら読めたので楽しかったのかもしれない。身勝手でモテル男が妻以外に好きな女が出来るが、女が見合いを勧められたのを契機に別れるのだが、「もし偶然でも二人がそれぞれ自由の身になったら、今度は死ぬまで一緒にいよう」と約束し、図らずもそれが現実となる。しかしその時も男には他の女が居て、妻の後釜を狙っていた。結局その女が邪魔となり山で突き落として殺してしまう。それをネタに脅迫する別の女が出て来る。結局その女も殺さざるを得なくなり、そのことから警察の嗅ぎつける所となる。皮肉なことに、その頃、自由の身になったかっての愛人から優しい電話がかかって来るのだった。 　　探偵役は登場せずに事件は終わって行く。
　　予想の方は相変らず、駄目。的中は１レースのみで、少しだが、沈んでしまう。オッズの成果を気にかけた狙い方をするならば、特別レースすべてについて１，２，３着圏内の馬を２頭に絞って、数頭に流す３連複と、各週２レース位を選んで、確率は悪くても４頭をボックスで３連単（多分１８点になってしまうと思うが）で狙うのとでは、オッズと確率の絡みからどっちが現実的なのだろう等と考え出してしまった。予想作業の時間なども関係するだろう。「適度の遊び」として位置付けるのには後者の方が妥当かもしれない。
　　３−１クラスの幹事、茶谷女史から電話がかかって来て、２９日の企画の件で相談があった。結局中田宗匠が受けたのと同じ内容なので、彼と話した経緯を説明しておいた。彼女の声も全く変わっていないのでびっくりした。当日は２０名足らずの顔ぶれになりそうだとのこと。
　　月曜日には、また桜台に行く必要がありそうだ。次期例会は４月の１，２日なので、座席シールを受取り次第、郵送しなければならないから。

曇り、時々晴れ間
　　あっという間に１週間経った。もう墓参から１週間になるのだ。先週は忙しくて形だけになってしまったが、今週はいつもの予想をしっかりしてみよう。みどり会のカラオケもある。来月の第１金曜日は原田さんの受賞記念の集まりがあるので、纏め役は会長に頼んだ。２９日の自治会の「助け合い」の会合も会長にお願いした。心苦しいが、またどこかで穴埋めが出来るだろう。それにしてもあちこち出歩くにも足代やら会費など出費が嵩む。これまたやりくりしなければならぬ。今日の老人会でも、「後期高齢者」のシステムのことが話題に上る。不明な部分が非常に多い。
　　読書の方は、最初に読み始めた梓の「上高地・・・」が意外に面白く、キャラの描写も生き生きしている。梓のどの「シリーズ」にも入らない作品だが、既に半分以上も読み進んでしまった。
　　「観る会」の会費は、Iさんから先ず届き、今沖縄に滞在しているOさんからも振り込まれた。Hさんだけが、まだ連絡がない。入試や、学年末で忙しいのかもしれない。もう少し待って、４月分の納入に踏み切ろう。
　　和子がやや疲れ気味なので、気分を変えて、夕飯は僕のスパゲッティにする。今日は具を「ツナ缶」と野沢菜にする。味付けは「昆布茶」を使うことを覚え、確信の風味を出せる。風呂を早めに綺麗にして、早めに寝たい。一冬お世話になった湯たんぽもそろそろ終わりにするが、この所寒さがぶり返し、もう少し続けよう。節約のため、２，３回は湯を再利用するようにしている。温暖化対策で燃料やガス、水道の節約を戦時中のように心掛けることにしている。これも「戦時」なのかもしれない。

１日雨、１時強く降る
　　和子関係で切符を入手した歌曲リサイタルの鑑賞に行く予定であったが、朝から嫌な雨に見舞われた。しかし彼女の親切なコーラス友達Ｋさんから電話があり、「良かったら車でどうぞ」というお誘いで、喜んで同乗させてもらう。当に雨が酷くなる時間帯で、本当に助かった。同じ友達のＵさんとも一緒に４人で和気藹々と、会場まで到着した。新人プロをまとめてプロジュースした企画で、なかなかの出来。歌い手も有望な若い男女声楽家、企画も粋なムードを持っており、楽しい一時だった。お彼岸の中日だったが、お墓参りも既にすませた僕にとっては「グー」な休日となった。車に同乗した和子の友人、Ｕさん、Ｋさんも気持の良い人たちで、雨の中の軽やかな「歌のリサイタル」を、快く楽しんだ。若手に希望ありである。軽い演出で組み合わされた有名オペラの１部分を、将来有望な美声で再構成した良い企画だったと思う。歌手の貸衣装や現代版の「歌声喫茶」的な経営をしている「マーガレット」という企画会社がプロデユースしたものだ。普段はＦＦ（フォルティッシモ）という「歌声喫茶」を小手指でやっている女性が中心の企画らしい。
　　終わって家に帰ると、もう５時そこそこ。一杯飲んでいると、テレビに相撲が映り、白鵬が負け、続いて朝青龍も負けた。僕の心の中に「強けりゃ良いってもんじゃない」という意識が強く、今回「傲慢無礼な横綱」には優勝させたくないと思っている僕の怨念が通じて、「連れ負け」が実現したのを喜んでいる。僕は「朝青龍と亀田」が大嫌いだ。勿論、相撲協会の運営体制を根っ子から叩き直す必要を痛感している。
　　夕方で雨は収まりそうだ。気温も思ったよりは下がらなかったので、開花宣言通り、２３日頃には咲くだろうと思う。大泉のクラス会では、桜並木が美しく待ち構えていてくれそうだ。きっとツイテいる、そんな確信が出てきた。

１日どんよりとした曇り
　　１日今にも落ちてきそうな空模様だったが、夕方になってやっと小雨になった。どんよりした空に灯る白光のローソクのようにハクモクレンが蕾を膨らませている。団地のメイン道路の毎年の風景だが、桜の前触れとして見事な春の兆しになっている。
　　管理事務所に行き、和子に頼まれた公民館関係の文書をマスプリした。コーラス「リラの会」の仕事用らしい。ついでに２９日にある「近隣助け合いの会」には出席できない旨、事務員に伝えておいた。クラス会とぶつかってしまったのだ。この会もあと何回出られるかという歳になって来たので、こちらを優先した。その足で図書館に廻る。途中桜の蕾が急速に膨らんで来ているのが見て取れる。クラス会で大泉を訪問する頃、桜はどうなっているだろうか、正門から玄関までの桜並木の開花は微妙である。いつも入学式まで花が残ったとか、開花が間に合ったとか良く話題になったものだった。
　　図書館では、吉本隆明を再借出しとし、かなり前に予約して忘れた頃に通知の来た、浅田次郎の「月下の恋人」を受取り、さらに梓林太郎の山岳ミステリーを３冊、「上高地　相克の断崖」「大雪山殺人事件」「白馬岳殺人事件」を付け加えた。すっかりミステリー依存症になっているようだが、今はこれが気楽に集中できるエンターテインメントなので仕方ない。４月２日が期限だが、その間かなり外出も出て来そうなので、どこまで読みきれるか確信はない。
　　昨夜、大泉の同僚「幸ブー」氏から電話があり、同じ仲間の原田女史が、国際的なフォト・コンテストに入賞したので、その展覧会を鑑賞した後、簡単なお祝いの乾杯をしたいとのこと。４月４日（金）の予定。参加を快諾したが、みどり会とぶつかるので、何とかせねばなるまい。
　　夜、ＮＨＫで「イラク開戦５年後」という特集を見る。間違った状況判断のまま国連の危惧も無視してイラク戦争に突っ走ったアメリカ。５年経った今、イラク状況はフセインは居なくなったものの、国内の状況は一層内部対立を深め、テロが蔓延し、物理的に作った両派の間のバリケードも憎悪を増加させるのみである。アメリカ国内でもイラクからの帰還兵の中に、ホームレスが激増し、ＰＴＳＤ症状が広く見られ、「敵かもしれない」という脅迫感に悩まされ怯えるために、麻薬常用に陥る者も多いという。その原因にはイラク戦争評価が５年の間に大きく変わり、戦争の支持者は７０％から３０％に減り、英雄として歓迎するどころか、社会的冷遇を受けて、生きる自信を失いつつあるのだ。心なしか路頭に迷う帰還兵の中には黒人の姿が目立つ。大統領選の動きも結びついてくる。戦争の犯罪性はもっともっと掘り下げられねばならない。

朝から曇り、後時々晴れ間
　　午前中から和子はコーラス練習。僕は体の疲れも出ているので、寝床で一気に梓の「白神山地・・・」を読み上げる。これで今回の小説群はすべて読了。吉本の「詩論」だけが残った。大分前に図書館に予約しておいた作品が今頃通知があり、１９日までに取りに来いとのことなので、明日本の交換に行って来るつもりだ。吉本の「詩論」はもう１度借り直しにする。梓のシリーズには「伝さんシリーズ」と「岩波探偵シリーズ」とがあるが、今回の「白神」が一番面白く読めた。どちらかというと「ああでもない、こうでもない」式の謎解きになるので、テンポを失って飽きを招くこともあるが、「白神」は山歩きとして僕が関心のある風景がバックであり、これがとても生き生きと描かれているのと、真那津という若鮎のようなピチピチギャルが登場し、岩波とコンビを組むのも楽しい。適当なお色気ムードも加わって気分が和らぐ。明日の交換でどんな本に出会うか、また楽しみだ。
　　即席メンだけでは、足りなくて、久し振りに餅を焼いて海苔餅を食べたが、これまで餅は専ら和子が焼いていたので、焦がしてしまった。それでも何とか、食べられた。正月でなくても偶の餅は香ばしくて美味だ。夕方、中田宗匠から電話があり、２９日の合同クラス会で「想い出の模擬授業」をやってくれと幹事に言われたが今更そんなこと！ねえ！と慌てていた。彼の名授業は有名なので僕も聞きたいが、やっぱり「今更、ねえ」という事で遠慮させてもらい、短いスピーチ位で勘弁してもらおうという線で行くことにした。僕は義歯になった口で英語の発音もままならないのだ。幹事が今の校長に頼んで元３−１の教室を借りることになっているそうだ。その後駅に出る途中の懐かしい「勤労福祉会館」が懇親会場になっているようだ。
　　本を読むのに寝床ステイが長くなり、少し動きたくなって、掃除機を持ち出し、全部屋を綺麗にする。これで明日はノンビリと図書館を覗けそうだ。
　　昨日は中国の頑なな体質を批判する文章を書いたが、今日の報道を注目すると、やはり報道の偏りにより、実際に起きた事を封印する姿勢が見られる。あいも変わらず「ダライラマ一派の策謀」的な論調でしか対応できていないことにも、また死者や怪我人、そして逮捕者数についても定かに伝えられていない状況に、やはり不信を禁じ得ない。そのための世界的な「怒りと躊躇と批判」の気持から北京五輪参加に対するタジロギの動きが広まりつつある。既に運営に参加する予定であった芸術家達の反応も厳しいものが出ている。４年に１回のオリンピックの開催や、世界各国の優れた選手たちの大きな目標を、政治的意固地さや悪意で潰してしまいたくはないが、目に余る状況が続くようなら、世界のロマンが萎む可能性を排除することが困難になるかもしれない。中国当局の発表だけでなく、チベットの批判的見解にも充分目を向けて欲しいと思う。チベットの歴史、チベット人の置かれている現状、自然の破壊と核汚染など各場面でのアピールにしっかり目を向けて考えよう。参考になるサイトを下に上げておく。
　　http://www.tibethouse.jp/human_rights/index.html

曇りがち
　　僕は社会主義国が没落して行った過程の中で、キューバと中国にはまだ期待をかけていた。しかし最近の中国の動向には、不信感がつのりつつある。不信をもつ理由はこれまでも多々繰り返されたが、今敢えてそれを口にする意味は将来性においても「絶望」かという心境なのだ。中国が目覚しい発展をイメージしているのは、生産性の急激な向上だけなのだ。それはこれまでもアメリカ等の先進国、或いはインドなどの後を追う国家の例と同じである。働く大衆の生活を一番大切にして、福祉を重んじ、極端に不平等な格差をなくし、相互扶助を国内外で政策にし、地球を大切に出来る「社会主義」のイメージを僕は今でも捨てていない。しかし、そのイメージから中国もどんどん離れて行き、その姿は資本主義の国と違いのないものとしての将来像が焦点を結びつつあるからだ。その１つに身近な「中毒餃子問題」がある。中国は真相を日本と協力して明らかにし、今後の国家間の協力体制を確かな信頼関係の上に樹立しようという姿勢を捨ててしまい、オリンピックを控えた国家の面子を守る意地に終始しているように思えるのだ。
　　そして第２にチベット問題だ。長い歴史の中ではいろんな矛盾を抱え込んで処理されて来た問題は沢山あるし、時代が変わって新しい視点から見直さなければならない問題がいくらでも出てくる。その歴史の見なおしを、誠実に考慮に入れながら目先の利権を離れて解決しなければいけない問題も沢山出て来ると思うのだ。しかし今の中国の指導者は、マルクス・エンゲルスが約束した権力の分散（言いかえれば民主主義化）の原則を忘れ、武力で奪った権力を政治行政の権力行使に変えて、力による支配の柔軟化への移行の哲学を確立していない。健全な社会主義化への道は民主主義の道筋を示す以外には考えられないのだ。上意下達を緩め、広報と民衆討論の保証、政府の情報の公開、民意の吸収、そして平等に基づく国力の民主的増強が、すでに進路を見失っていると思うしかない。
　　つまり「社会主義サポーター」がこのままでは一人消えようとしているだけだが、「革命」というのは、そんな程度のものだったのだろうか。老いたカストロや死んだチェ・ゲバラ、ボケる前の毛沢東のロマンはそんなものだったのだろうか。チベット問題に詳しくない僕はネットを使って、３０ページ程の資料を引き出した。アジアの天井に土地をもつチベットという民族の歴史を、無学の僕は今やっと調べてみる気持になった。まるで孫悟空の世界のような気がする。そこで暴動が起き、これまた「暴動の状況」だけを、国民に知らせ、それに対する中国当局の「弾圧の状況」は見せようとしない政体を僕は信ずる訳には行かない。元共産主義国家で発生する少数民族問題はロシアの場合を含めて根本的に政策を見直すべきだと思っている。歴史的解釈の、宗教を含めた見直しが重要になる。歴史的な「侵略」の現代的解釈となるので、問題は容易ではないが、現状の、そして未来への展望を見据えて、ケチな利害は克服すべきであろう。
　　これから遅れ馳せながらのチベット勉強である。もう東西対立の先兵として、他国に暴動を仕込む時代ではなさそうだ。自分の体の欠陥に気付かぬような健康管理では国の健康な発展も難しいだろう。

晴れたり、曇ったり、暑いくらいの陽気
　　今日の墓参は、恒ちゃん夫妻と僕の３人だけ。一寸寂しいが、陽気はこの上なく良い。おばあちゃんのご機嫌が麗しい証拠だろう。夏草の後とは違って、枯葉を集める位で掃除は完了。石屋まではタクシーを使い、道具とお供え物の飲食物を買い込み、待たせておいたタクシーで２０区まで乗り付ける。昔は徒歩で歩いた所だが、歳をとり、今は乗り物を利用するようになった。例によって綺麗にしたお墓の前で、ビールで乾杯、記念撮影、そして帰りは、松戸まで出て、遅い昼食を摂る。いつもの駅ビルのレストラン。冷酒で乾杯し、いろいろと情報の交換をする。出来るだけ長く「みんなで墓参」が続けられるように願いながら解散する。
　　和子が買い物に出ていて、家は留守。ベッドで腰を伸ばし、少し休む。電話のベルで目を覚まし、出ると七中の教え子の穴井君だった。正月の時は僕が留守だったので話が出来なかったが、今日はばっちり話せた。声は全く変わっていない。教え子と言ってももう６６歳になる。カナダに渡って、クリーニング業につき、今や独立して大成功をしているようだ。割に孤独なタイプで、休み時間になるといつも廊下に置かれたオルガンを鳴らしていた。「演劇部に入らないか」と僕が声を掛けたのが、親しくなる切っ掛けだった。その後も７中の演劇部のＯＢ会の中心になって、いろんな事を一緒にやってきた。一緒だった義見君はもう亡くなっている。僕にとっては非常に懐かしい想い出だ。今国際電話で昔のままの声に感動する。
　　和子から電話があり、米を買いたいので、運んで欲しいという。ヨークマートに行って、荷物を運ぶ。昨日撮ったデジタル写真をパソコンに取り込む。良い写真が何枚か含まれている。プリントしようとしたが、上手くソフトが働かない。このソフトは時々臍を曲げるのだ。何度かやってみるしかなかろう。

晴れ、温かい
　　起き抜けに郵便受を調べたが、上のTさんからの印刷物はなし。参加できることになったのか、と安心する。しかし、早朝からネットを使って、三鷹の文学散歩の資料や道順を予習する。２０ページ分くらいの印刷物をプリントアウトする。万一、Tさんが不参加でも、何とかなるだろう。駅までも歩いて行きたいので、和子とOさんとは別に８時半に一人で家を出る。歩くには気持の良いハイク日和。駅に着くと、加藤会長と田村氏が既に立っていた。会長は「Tさん不参加、案内書は健さんに渡しておく」と連絡があったとのこと。変だなと思い、谷口さんに電話で確かめてもらう。結果、「もう家を出た」とのこと。僕のお願いした通り、参加することにしてくれたようだ。しかし無理をさせたのかもしれないという不安は残った。
　　国分寺線を使って、中央線に出、三鷹まで乗り継ぐ。今日の一行は１３名。あらためて下車して観ると、三鷹の街はなかなか風情がある。吉祥寺、国分寺などと同じに公園的趣きがあちこちに残っている住宅地だ。その街に点在する文学者たちの旧居、墓などを経巡り歩く。今日の中心は、山本有三、森鴎外、太宰治などだ。僕は山本有三の旧居は始めてのことで、占領軍に接収されていたのも始めて知った。洒落た洋館で、中は意外にもこじんまりとした小部屋が広がって居り、落ち着いた書斎などは、魅力的な部屋になっていた。原稿や作品が沢山展示されている。解説のビデオも流れている。継いで訪れた禅林寺にある森鴎外の墓は、本郷の方から移されたものらしく、太宰の墓と向かい合わせになっている。さらにその奥には、三鷹事件の死者の墓が置かれていた。三鷹、松川、下山事件など、いまだに真相の掴めていない事件を思い出す。
　　歩行者優先の雰囲気に満ちた幅の狭い道を辿り、事実走る車もゆっくりとしたマナーに感心する。街中に発見した小さな蕎麦屋に１３人が貸切のように入り込み、昼食を摂る。勿論軽く「一杯」も入り、俄然賑やかになる。コシのある盛り蕎麦が美味しかった。今日の季節にもピタリだったのだろう。再び街に出た時には、皆半ばお花見気分になっていた。最後は三鷹駅南口の商店街を少し奥に入った、見栄えのしないビルの一角に太宰治の記念館が置かれていた。極く小さなコーナーだが、３９歳で亡くなった津軽出身の文人を充分に偲ばせてくれた。僕の青春時代をショッキングに駈け抜けていった作品群であった。ここを最後に帰途につく。帰りも武蔵藤沢駅からバスに乗らず、５，６名で団地までハイクを続けた。
　　和子はOさんと寄り道。僕は一足先に家に帰り、疲れた足を伸ばし、仕上げの一杯にとりかかる。今日の馬予想は全敗だったし、明日も墓参で中継は観られない。そこで日曜日の予想は中止する事にした。期待している人もいない筈だし、それも良かろうと不精を決意した。

朝から暗い曇り空
　　予報通り空模様が怪しいと思って起きたが、一時日が差すような素振りを見せ、なかなか雨は降り出さない。これでは墓参も大丈夫だったようだが、まあ、日曜日に取っておこう。和子は予定が変更になったコーラス日。梓の「縞枯山・・・」を読み始めたが、どうやらこれは前に読んだ作品のようだ。ざっと読み直して次に移ろう。
　　明日は、「みどり会」のシティー・ハイクの日。今回は「三鷹・文人足跡めぐり」と銘打って、山本有三記念館、太宰治文学サロン、太宰や鴎外の墓のある禅林寺等を歩く。さっきいつも御大を務める上のTさんから電話があり、もしかすると参加できないかもしれないのでその節は宜しく、ということだったが、僕は実際に歩いてないので是非参加してと懇願しておいた。K会長は歩いて来ていると思うが・・・。
　　翌日は墓参になるので、体力にゆとりを残しておく必要がある。２時間弱で、明日の予想を仕上げ、「ごっこ」欄に載せる。どうせ中継は観られないので、３連単を４レースも組み込んでみた。一か八かの心境。
　　先日、「数人で集まって懇談したい」と電話をしてきた大泉関係のササキさんと言う方のことが気になっている。若林先生の名前が出ていたので、PTA関係の方か、旧職員の方か、同窓会の方か、区別がつかなくなってしまった。「今日の今日」ということで予定が入って居り、お断わりしたのだが、今になって気になっている。

晴れ、天気は下り坂か
　　絶対に観たいと思っていた映画がある。小泉尭史監督の「明日への遺言」である。監督は良く知らないのだが、大好きな「はぐれ刑事純情派」で有名な「安さん」こと藤田まことが主演をするということ、東京裁判に継ぐＢＣ級戦犯の裁判を題材にしたもの、そして米軍人の検事に、これまた好きなスティーヴ・マックイーンの息子が出ているという前宣伝だけで、充分に期待が掻き立てられた。実際に観て、「やはり観て良かった」という実感をそっと秘めて家まで歩いて来た。壊れないようにそっと裏道を歩いて帰宅した。いつもそうだが、映画や舞台に感激した後、何がそうさせたかを整理する前の、心の漣に聴診器を当てるような微妙な心理が足の歩みまで恐々るゆっくりとさせるのだ。人と話もしたくなくなる。まるで掌に雪の結晶を乗せてゴールに入らねばならない位に・・・。
　　僕は何に感激したのか。観方によっては、心ならずも「ごめんなさい」「ごめんなさい」で平身低頭して、民族そのものが犯罪者になったように終戦を迎えたのではなく誇り高く真実を貫き通した司令官の立派さに感動した人も多かろう。しかしそれだけでは、靖国擁護の一部の遺族や政治家と同じになってしまう。戦争という大事の責任を廻って、政治の仕組みの枠を越えて、自分の戦後の幕を「立派な武士として」閉じたということが、戦後民主主義などと軽軽しく口にしてしまう僕を、叩きのめしたのだと思う。体制としての相対的正義などではなく、その中で本意不本意に拘らず生きている人間の立派さの問題が提起されていることに感動の根があるのだと思った。歴史ものの中には「あり得ない人間性」を作り出して描く偽物もあるが、これは気負わず、作らず、その歴史的制約の中で静かに苦闘する国の司令官の物語なのだ。仏教に寄り添ったキリスト的受難とも言えそうだ。ここでは吉本隆明の個人幻想と社会幻想がしっかり結びついて機能している。
　　しかし、始めに警告を発したような感動姿勢が広まる可能性がなくはない。個人幻想はあくまでも岡田資のものであり、妻や子供達のそれは無視されている。出征兵士の家族のあの「作られた誇り」にも似た「凍った微笑み」なのだ。泣かないのだ。立派さは美しいが危険でもある。その辺を監督はどう考えているのだろうか。戦時中は教室で木刀を持ち歩き生徒を脅していた教師が「民主主義の経典」の猫だて声に乗り換えたような戦後を目の当たりにして来た僕は、岡田氏の切腹的最期の感動の質をもっともっと見極める必要性を感じている。そうすることが、この作品に感動した僕の苦い応援歌になるだろう。素晴らしい映画を見せてくれて本当に有難う。
　　帰って来たら、明日のお墓参りの件で、恒ちゃんから電話が入り、天気が悪化しそうなので、日曜日の１６日に変更しようという提案があった。ここで「白内障」についての意見交流しきり。恒ちゃんの頃の手術は保険が効いたことが分かった。技術が高まればそれだけ患者に負担が掛かる状況を、国は無視しているのだろう。

晴れ、次第に雲広がる
　　テレビでは、急速に訪れる春の姿と、日銀総裁がなかなか決らないというニュース、それに三浦氏の逮捕問題が刻々と伝えられている。それにＮＹ知事のスキャンダルが、クリントン・オバマ戦に絡めて報じられている。吉本隆明は、人間の意識分野を３つの領域に分けたが、確かに社会幻想の延長上に対幻想を思い描くことは無理なのかもしれない。この２つの間には「深くて暗い河」がありそうだ。
　　変わり映えのしない一日でもそれをきちんとこなさないと、大きな事まで崩れてしまう恐れをどこかに感じて、些事を些事と軽視せずに毎日同じ積み木を積み続けている。その意味はどうでも良いのだ。取敢えず塗り絵のように毎日のルーティーンを塗り潰して行く。老人となった今それが内視鏡のように鮮明に映し出されているが、実は懸命に働いていた「働き盛り」の時代でも同じだったのかもしれない。ルーティーンの領域が少しずつ移っては来たが、「生きる」という所作全体からみれば、さして違いはないのではないか。その無意味さを軽薄な笑いに包装して、送り続けるテレビ映像の９０％。「有名人」と自認する同じ顔ぶれが時間と電波を「私有して」日常を粉飾して「世論」の味付けに余念がない。テレビを叩き壊してやりたくなることもあるが、「そんならスイッチを切ればいい」という自嘲の声と、残った１０％に申し訳なくて、居眠りに逃げ込んで行く。
　　和子が出かけただけで、今日は特記すべきことは何もなし。「ひねもすのたりのたりかな」で、１日が過ぎる。梓の「赤岳・・・」も緩慢な事件の進展に集中さを失いがちだ。もしかしたら、これが春の兆しなのかもしれない。

晴れ、すっかり春の陽気、時々風が冷たく感じる
　　昨日ビデオに撮っておいた「東京大空襲」を観る。石川光陽という戦時から警視庁のカメラ係をしていた人が、東京大空襲の生々しい撮影をしていた。ＧＨＱに対して、頑として原画の提出を拒んだ。警視総監の命令により公務として撮影したものだったが、上官にかかる迷惑を考え、「勝手に取った写真」と言う事で、個人の責任で、悲惨な一連の写真を庭に埋めた。妻がその上に植木を植えた。子供達がお父さんを信じる笑みでそれに土をかけた。僕の世代を１００％反映する（僕にとっては）素晴らしい生き方を石川さんに感じた。僕はそれに匹敵する何もしていない。１教員として、戦争反対を貫いて来た。日教組という組織人としても、教室での１教員としてもそれは意識的に努力して来た。しかし、結果として、日本という国がまた戦争に鈍感な国になろうとしている。僕の生涯は意味がなかったようだ。戦争の経験から人間が学ぶこと、これが僕の生涯目標だったと信じている。 　　しかしその達成感は今当に「０」である。僕の予想では「また戦争はもっと惨めな状況で始まる」という結論が出ている。しかし、生きる限りその予想を外すべく残りを生きるしかない。結局、戦争をなくす権力集団というものはないということか。生産力が大きく、貧しい国にもその余剰生産力の結果を与え、「飢え」による死をこの地球上からなくし、遅れた知識は先んじた者がそれを補い、地球上で最大多数の最大幸福が実現出来るような、そんな歴史の引継ぎが出来、自然環境の上で、人間の作り出して来た文明が破壊的なものになるのなら、それを修正し、１度は得た利益も返上して、文明の質を考え直す、そんな地球上のモラルを作りたいのだ。１９３３年６月に生まれた僕は、戦争を無くすことと、地球という僕等の大きな故郷を使い捨てにしてしまわないことを生き甲斐にして来たつもりだ。「関東大地震」「東京大空襲」「ヒロシマ・長崎の原爆被災」これこそが僕の一生のモチーフだと思っている。しかしその命題になに一つ答えることは出来なかった。
　　今日は衝動的に家の中の模様替えをしたくなり、例の掃除機をかける周期に便乗して、ダイニングの汚くなった絨毯を廃棄することにした。細々したものが出放題に出ているので、時間は掛かったが、絨毯を引き抜いて、何と出刃包丁で切り刻み、「有料の粗大ゴミ」から、「切り刻んだ無料の危険物」に加工して、処理した。結局３時間ぐらいを使って、掃除を終了した。ついでに家の中の観葉植物の鉢をすべて外に出す。部屋の中は広々とし、ベランダは若やぐ。一気に春が近づいた。
　　静かにまた読書を始めた。梓の「赤岳・・・」を大分読み進む。明日には読み終えるだろう。次は同じく梓の「縞枯山・・・」に進むつもり。「赤岳・・・」では事件の進展で余り風景は省みるゆとりはなかった。赤岳は荒荒しかったが、縞枯は北八つの詩情だったのを思い出す。白駒池や白樺湖などのピリオドも文句無しの叙情だったのを思い出す。しかしストーリーは深刻かもしれない。ワクワクしながら、僕は「今」を読む。

曇り、一時小雨、薄日も差す
　　午前中に、もう１度確定申告の書類を見なおし、封をして郵便局へ。結局送金した金額は７６００円。去年の半分以下ですんだが、還付金があった時期が長かったので、いつも控除額に落ちがあるのじゃないか、計算が間違っているのじゃないか、と心配する。税務署のＨＰでソフトが使えるようになってからは、諦めるようになったが、情けないかな「損した」後味は毎度のことだ。
　　確定申告は出してしまうと、大した難問ではなくなって、肩の荷がスルリと軽くなるのだが、出来上がるまでは作業を延ばし延ばしして、期限ギリギリまで引き延ばし、挙句はイライラして書く場所を何度も間違えたりするのだ。当に「確定深刻」となる。計算に弱い男の泣き所である。
　　長期に亙って、質問箱に食い下がっていたＭ君は、医学部の受験中だと思うのだが、今年は成功して欲しいと願っている。どこを受けるかも、いつ入試なのかも教えてもらえてないので、ただ気になっているだけだが・・・。
　　今夜は、昔の白黒の「ビルマの立琴」がＢＳ２で放映される。是非ＤＶＤで残しておきたい。その後カラーでもリメークされたが、僕は感心しなかった。北林谷栄の物売りや伊藤雄之助の馬面、西村晃など顔ぶれが揃わないと、主役の安井昌二の良さも滲み出てこない。それと白黒の「色調」こそが相応しい。市川昆監督のかっての作品を堪能したい。

快晴、最早春の陽気
　　朝起きた時に、「もう春だな」という印象を体で感じる。昨夜の予想を見ながら馬の中継を観る。その片手間に確定申告を仕上げ、封詰め。明日投函の予定。今年は無傷で仕上げ様と思っていたが、やはり訂正印を３つ押した。確実に集中度が落ちている。
　　夕方から自治会の会議に出席。今年は、この５号棟の代議員になっている。階段毎に１名計３名、第１階段からはＴさん、２階段が僕で、３階段はＫさんの奥さんになっている。公民館で行われた今日の会議はスタートの打ち合わせで、新役員の紹介と代議員の役割分担の決定のためだ。来月の正式な総会で、承認されることになる。５時からで、５号棟はあっという間に仕事分担が決ったので、６時前に帰宅できた。帰り道で、今日も遊びに来ていた孫たちと出会う。「おじいちゃん、さようなら」と声をかけて来る。昨日は行儀が悪かったので、大分叱ったのだが、「昨日はごめんなさい」の一言でご機嫌は直ったようだ。
　　燈油を買ってもらうので、徹にも来てもらい、パスタをご馳走？する。今日は僕の「タラコ風味」と和子の「ミートソース」の２種類がテーブルを飾った。夜は、買い物に付き合い、ついでに焼酎の新パックを担いでくる。一時仮眠を取り、夜中に起きて、仕残した仕事をする。また新しい週が始まる。
　　名古屋マラソンで高橋尚子の復活を願っていたが、夢は叶わなかった。可哀想だったが、平然と「これが今の実力です」というコメントを聞き、ほっとする。まだ「陸上の世界」から降りないようだ。もう平凡な幸せを求めてもいいのじゃないかとも思うが、今自分の中である種の「孤独」を噛み締めているのかも知れない。

快晴、急に春めく兆候あり
　　昨日眼球を弄られたせいで、両目とも疲れを感じる。神経も疲れ易くなっているようだ。競馬中継が終った頃、孫たちがやって来た。和子が市民会館まで行っているので、夕方帰るまでお相手を務める。下の子の計算の練習に付き合わされ、公園の遊びにも付き合う。夕飯にカレーライスを食べた後、今日はママが遅番なので、１０時過ぎまで、作文を書いたり計算練習などをしていた。和子はやや疲れ気味で相手が辛そうだが、何とかこなしていた。「可愛いのだが疲れる」が本音なのだろう。
　　左目が余り見えていないので、右目に負担が掛かるらしく、涙が出易くなっている。右目まで白内障になったりすると厄介だから、無理は避けるようになってしまった。枕元の灯りも明るくしたので寝る前の読書も続けているが、前よりずっと時間を短くしている。１２時前には灯りを消す。読書量がまたまた減ってしまう。

快晴、風もなく穏やか
　　何が起きてもそう変わるものでもない。いつものようにゴミ捨てから始まり、また金曜日が来たなと思い、目が悪いことがわかったので、細かな出馬表も斜めに読み飛ばし、パソコンの文字も焦点をずらして眺めるようにして、極めて不真面目な態度で予想をする。いつも通り「みどり会」のカラオケにも行ったが、声を出すのは腹式呼吸のつもりで、途中右目だけで画面を見たり、左に替えて見たりして、比較すると、なるほど、歌詞は左目では殆ど見えないことが分かった。でもそれは内緒にして大盛況だった会員諸氏と明るくはしゃいで過ごして来た。
　　昨日の「たそがれ」に目のことを書いたものだから、Ｙさんから早速お見舞いのメールを貰った。ついでに私立大学の運営の大変さも書かれていた。少子化の中の民間の学校運営は大変なものがあるようだ。
　　まだ確定申告が出来ていない内に目の心配が出て、すっかりやる気をなくしてしまったが、まあ、毎年やってることで、パソコンでも書類は作れるので、明日明後日で仕上げてしまい、月曜日には郵送に漕ぎつけたい。来年からは、書類の送りつけもパソコンでやれるように環境準備を揃えたいと思っている。

快晴、暖か
　　銀行の引き落とし準備で、午前中に所沢まで出かける。帰りは入間市まで電車に乗り、「ＪＯＳＨＩＮ電器」に寄り、「カードリ−ダー」なるものの実物を見た。Ｔ長老の言っていたものだ。３０００円弱の値段がついていた。どうせそのような手段で証明書類を発行してもらうことも確定申告位なので、今年は止めることにした。歩いて帰宅。
　　今日が水道工事の事前準備で朝から６時まで水道が止まることをうっかり忘れていて、汲み置きをしない内に水が止まってしまった。トイレにも困る状態。良し、なるべく外で過ごそうということになり、昼飯を安中華のラーメンで済ませ、先ず最近更におかしくなった視力の状況調査で、近所の眼鏡の「パリミキ」に行った。調べてもらうと右は今まで通りレンズの度に反応するのに、左が鈍くぼやけたまま。店の主が検眼はともかく、左目を眼科医に見せてからと進言してくれ、近くの谷川眼科に行く事になった。その結果、左目が白内障と診断された。手術でも評判の病院なので、６月に手術をしてもらうことにした。今日手続きをして帰って来た。簡単に日帰りで済むらしく、怖いが心配ないとのこと。「義水晶体」とでもいうようなものを埋め込むらしい。友人の話では何度も聞いたことがあるが、自分がやるとなると、妙な気分だ。手術は３ヶ月先の６月１８日になる。
　　目は見える状態で生き続けたいと思っている。本も読みたい。文字も書きたい。映画も見たい。テレビも見たい。パソコンもやりたい。孫の顔も見たい。人のメールも読みたい。食べるものも見ながら食べたい。僕にとって視力を失っては、生命の半分は終わりだ。しっかり医者の言うことを聞いて、手術前後は忠実にコントロールして回復するつもりだ。次は、４月中頃、そして５月に２回、６月始めから数回は通院し、１８日手術ということになる。
　　帰って来てから、医者から貰ったパンフレットを、焼酎を読みながら、ゆっくりと読む。嗅覚がいかれて、入歯が入り、眼鏡は昔からで、遂に「義水晶体」になるという意味をじっくりと考えながら、今日１日が終りそうだ。来週月曜日には確定申告が発送できるように、馬の予想と平行して書類を仕上げる予定。

快晴、気温やや下がる
　　先週棄て忘れで気にしていたポリゴミをすべて処理する。大袋に４つ溜まっていた。気がひけて２つずつ２往復で捨てた。年寄りの不精は，決して自慢にはならない。散歩帰りの長老Ｔさんと朝のご挨拶。いつものように彼は手を大きく上げる。僕はお辞儀をして、家に引っ込む。
　　今日は気になることを片付けようと思い、観る会の会費未納の催促状を２通出し、１７日に迫る確定申告の書類作りに取りかかる。書類を調べてみて、お茶の会で、長老Ｔさんの話していた「Ｅ−ＴＡＸ］の意味がよく分かった。住基カードとＵＳＢカードリーダーを入手して、ネットを通じて、申告登録を済ませるやり方なのだ。今年から採用になったらしい。これだと５０００円の税額控除があるという。しかし道具を揃えるのにどれだけかかるか。明日あたり、調べて見ようと思っている。一応手持ちの資料だけは入力しておいた。明日中に決着をつけよう。
　　明日は各種引き落としの準備で、所沢まで出向く必要がありそうだ。どうもこの辺に支店のない三井住友は不便だ。年金の落とし場所を今から替えるのも億劫なのだが、出来れば近くに替えたい。
　　オハイオ、テキサス両州で、オバマが負け、クリントンが復活して来た。今日にもクリントン撤退か、と言われていたのだが、どうしてどうして、そう簡単には下がらない。それほどに今のアメリカにとって黒人大統領の出現というのは、女性大統領の出現よりも「革命的」な出来事に映るのだろう。きっと黒人層自身が迷っているのだろうと思う。それほどに黒人の解放は紆余曲折して来たのだ。例えそれが実現しても前途は厳しい道の連続となろう。

晴れ、時々曇り
　　和子はコーラスで出かけ、僕は「観る会」会費の納入のため１０時過ぎには桜台に出かけた。練馬で降り、銀行に寄って通帳の記帳を済ませてから、桜台事務所まで歩く。納入事務だけで直ぐとんぼ返りだったので、１時頃にはもう帰宅。ただ、武蔵藤沢の駅で、自転車を押しながらエスカレーターに乗り入れてしまった年配の女性がいて、途中で二進も三進も行かなくなって、傍に居た人が大声で助けを求めているのに、運悪く出遭い、歳寄りの冷や水も省みず、途中まで描けあがり、自転車をウンコラセと担いで、下まで下ろした。途中で運行がストップしたから良かったもののあのまま動き続けていたらきっとその人も僕も怪我をしていたのではないかとぞっとする。腰を捻ったのと肩の痛みを体に残しながら、ボヤキボヤキ帰途に就いたものだ。運悪く昼の時間で人通りも少なく、屈強な男も見当らなかったのだ。「元気な？」お婆さんも居たものだ！
　　桜台の行き帰りの電車の中で、清張の「人間水域」を読み続け、家に帰ってからも読み続けて、読了してしまった。実に面白い小説だった。現代の華道、茶道、書道、絵画など、所謂芸術の師弟関係とマスコミとの繋がり、その中で膨らんで行く名声と金力と人間の欲望が描き出す醜い葛藤がしっかりと刻み込まれた作品だ。初々しい才能で始まった情熱の開花が、やがて「欲」にまみれて恥を忘れ、その時々に出会う男を利用して、のし上がった久井ふみ子も、最後はその美貌に硫酸を浴びせられる不祥事を起こし、出世も挫折、競走相手の滝村可壽子にすべてを奪われる。数多くの有名ではあるが愚かな男たちを作者は登場させる。ただ一人、新聞記者の島村だけが、芸術における「前衛」の意味を分かりかけているようだ。彼は、一人の没落ともう一人の、これまた没落を約束された「交代要因」を斜めに見ながら、次ぎの若い新人の発掘に乗り出そうとしているのだった。
　　すべての部屋に掃除機をかけてから、新しく読み始めたのは、梓林太郎の八ヶ岳シリーズ「赤岳殺人暗流」。何度も歩いた事のあるバックなので、土や空の色、傾斜や岩場の感触を思い出しながら読めそうで、楽しくスタートした。
　　夕方からは例によって買い物の荷物担ぎに同行する。今日から３日間休肝日を取ることにした。その間に読書を進めるつもり。枕元の灯りがやや暗いので、もう少し明るい豆電球を買って来て、付替えた。眼を大事にしたい。今日知ったのだが、電球型蛍光灯というのを始めて見た。やや高めなのだが、寿命も消費電力もはるかに少なくて済むらしい。家の中で白熱電球を利用している個所（いくらもないのだが）は今度切れた時から切り換えると良さそうだ。

晴れ、次第に曇り
　　７時起床でゴミ処理。ビン缶・ペット、電池類。思ったより少なかった。和子は、Ｏさんといつものお店で「桃の節句」の集まり。昼間は一人でノンビリと過ごす。テレビの拾い見と読書が中心。幸い温かくて過ごし良い陽気。３年目冬越しのシクラメンが見事に花をつけた。冬でも日向があれば外に出し、日が翳ったら中に入れるを励行するようになって、冬を上手く越せるようになった。
　　清張の「人間水域」が非常に面白い。いつもの清張らしからぬ面白さがある。二人の女流現代水墨画家の、メディアを利用し、先輩の有名人との男女関係を利用した出世コース。それに業界記者が絡んで、芸術の革命性と保守化退廃の跡を辿る作品となっている。３分の２を読んだが、いわゆる芸術領域の人間が現実的醜悪な金と名誉と愛欲の世界に爛れて行くのが、清張にしては通俗的な位に平易に描写されている。明日には読み終わるだろう。
　　恒ちゃんから電話があり、彼岸の墓参の件で、２１日はどうかと言って来たが、１週間早めて１４日の金曜日に変更してもらった。いつものように１１時松戸集合である。明日は、「観る会」会費納入の最終日になっており、桜台まで午前中に行って来る予定。その準備で、納入帳の記入、観劇日の希望、金額の確認などを整理しておいた。「一味」の会は依然１３名のままだ。
　　ＭＬでは、Ｑちゃんに続いて大ちゃんの誕生日を迎え、メールが飛び交っているが、今回もパスさせてもらう。退会手続きは済んでいないようだ。

快晴、春まじかの感強まる
　　１１時頃から、孫たちが来て、俄かに賑やかになった。一緒に食事をする、おやつを食べる。算数をする。絵を描く。公園に出て遊ぶ。夕方ママが迎えに来るまで遊んでいた。僕は競馬を見ながらの付き合いだが、上のＴさんに呼び出され、一時ながらお抹茶の会に招ばれて来た。今日は常連が出かけてしまい、お客が少なくて困っていたようだ。それでも何とか断続的にお客も続き、先生方もほっとして居られた。今日のお菓子は白、緑、餡の３色に彩られた「下萌え」という美しいお菓子であった。雪と新芽と土を表現したものだという。
　　久し振りに、伝言板「久が原広場」に恒ちゃんから、６月の法事に就いて一言が送られて来た。いろいろ考える所があって、次ぎのような僕のメッセージを入れておいた。
　　 『　法事というと恒ちゃんの指示待ちという感じで、いつも任せ切り、本当に申し訳ありません。いろんな無理を押しつけて来てしまったのだと思っています。でもお陰でこれまで、何とか、伝統的な意味でも、新しい意味でも「高橋家」「久が原族」の繋がりを保って来られました。　 お墓の維持のことも含めて、これからどうなって行くのか、はっきり決めて、納得しあって、次の時代に手渡しして行きたいものですね。そう言う意味では恒 ちゃんがいう「従兄弟・従姉妹会」の纏まりとか意向の方向を僕らが生きている内に大方は見えて来るようにしたいものです。　ただ、息子たちを見ていても感じるのですが、自分の生活だけで精一杯という感じで、縁者の纏まりという次元までは考えが及ばないようです。　 今度の法事の集まりの時にでも、問題提起して、従兄弟・従姉妹の中に幹事を決めておき、毎年６月（親父やお袋の命日を目安にして）にでも、呼びかけて、集 まれる人だけでも会合を続けて、想い出を語り継いで行くというような企画が出来ないものでしょうか。 会場は個人の家は負担が偏るので、どっか安い会場を探 し、外で２〜３時間の夕食会で時を過ごすだけでも、無理なく継続して行けば、結びつきも強まってくるのじゃないでしょうか。僕らが元気な内は、お手伝いや、アドバイスも可能だと思うのです。お爺ちゃん、おばあちゃんに拘らず、「おい、最近どうしてる？」って気分も出てくるのじゃないでしょうか。結婚して 自分の家族を持つと、なかなか僕等の世代と同じ感覚での親戚付き合いも難しくなっているような気がするのです。また機会を見てゆっくり意見交換しましょ う。　お宅の仏前に飾ってある写真を改めて送ってくれて有難う。あの写真は動き回っている頃、いつも手帳に挟んで持ち歩いていました。内には仏壇 も神棚もありません。蓋をしたピアノの上にうちと富山の両親の小さな写真を飾って、お供物を備えて祈っては、食べさせていただくことにしています。その写真も色褪せて来たので、今回送られたきた写真をコピーし直して、飾りました。今日遊びに来た奈々が目敏くこれを見つけて、「あ、写真替わったね。」と声を 出しました。 この掲示板だって、従兄弟・従姉妹同志のやりとりに役立ってくれればと願っています。　６月の法事で手伝えることがあれば、遠慮なしに言いつけてください。出来る限りのことはお手伝いさせていただきます。思ったことを書いてみました。体に充分気をつけて長生きしましょう。日本も変わるんだということをなるべく沢山みて行きたいと思ってます。健。』
今日はのんびりした良い日曜日となった。

快晴、引き続き過ごし易い
　　良く寝たので、気分爽快。今朝方、ギリギリに予想を「ごっこ」に登録。３レース的中で計算はプラス。早速明日の予想にかかる。明日は中山記念（Ｇ２）と阪急杯（Ｇ３）とがある。予想途中で、孫達の訪問を受ける。今日明日と続くが、ママが仕事なので、受け入れたものの和子がやや疲れ気味だ。予想も浮き足立つ。
　　先日、大泉の３−１組のクラス会の幹事から、３月２９日（土）に本決まりとの連絡あり。例によって中田宗匠のクラス（３−７組）と合同のようなので、宗匠とゆっくり話が出来そうだ。彼は立派な句集を出版したので、俳句の業績にも道標が１本立った感じだろう。羨ましい。僕などはどちらを向いても荒涼たる砂漠の連続だ。あるのは風紋ばかりなり。
　　今年の誕生日で「後期高齢者」になるせいか、新しい保険制度で検診を受けることになるらしいのだが、今日郵送された説明書を読むと、どうもはっきりしない所がある。５月頃再度詳しい連絡があるようだ。